れんげ「お年玉もらったから駄菓子屋いくんっ!」【のんのんびよりSS】
れんげ「お年玉もらったから駄菓子屋いくんっ!」
1: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:09:15.26 ID:BpnQgc/O0 BE:95508847-PLT(12000)
『
れんげ「駄菓子屋ー駄菓子屋ーお菓子買いに来たん!」
楓「あー、いらっしゃい」
れんげ「あんな、お年玉ためてきたから今回は買えるん!」
楓「おーそうか、で予算はいくらで?」
れんげ「五千円なん!」
楓「うぉ…そりゃなんとも…」
れんげ「駄菓子屋はお年玉いくらもらったん?」
楓「あのなあれんげ、大人になったらもらえなくなっちまうんだよ」
れんげ「そうなん?」
れんげ「駄菓子屋ー駄菓子屋ーお菓子買いに来たん!」
楓「あー、いらっしゃい」
れんげ「あんな、お年玉ためてきたから今回は買えるん!」
楓「おーそうか、で予算はいくらで?」
れんげ「五千円なん!」
楓「うぉ…そりゃなんとも…」
れんげ「駄菓子屋はお年玉いくらもらったん?」
楓「あのなあれんげ、大人になったらもらえなくなっちまうんだよ」
れんげ「そうなん?」
5: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:11:20.58 ID:BpnQgc/O0
楓「本当はあたしだってお年玉の一万や二万、もらいたいよ」
れんげ「…」
楓「ん?なんだ?」
れんげ「じゃあ駄菓子屋はお年玉あげるほうなん?」
楓「えーっと、いやそのーなんていうか」
れんげ「じゃあうちにお年玉くれるん!」
楓「あー、あはは…」
れんげ「くれないん?」
楓「…」
れんげ「だめなん?」
楓「うっ…」
れんげ「うち、駄菓子屋のこと大好きなん」
楓「…」
れんげ「…」
楓「ん?なんだ?」
れんげ「じゃあ駄菓子屋はお年玉あげるほうなん?」
楓「えーっと、いやそのーなんていうか」
れんげ「じゃあうちにお年玉くれるん!」
楓「あー、あはは…」
れんげ「くれないん?」
楓「…」
れんげ「だめなん?」
楓「うっ…」
れんげ「うち、駄菓子屋のこと大好きなん」
楓「…」
9: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:14:38.66 ID:BpnQgc/O0 BE:95508847-PLT(12000)
れんげ「駄菓子屋はうちのこと嫌いだったん?」
楓「その目やめろって…」
れんげ「うち、すっごく悲しいん」
楓「いやだから、れんげのことが嫌いなわけじゃ」
れんげ「うち、駄菓子屋にいやなことしてたん?」
れんげ「謝るん!だから、うちのこと嫌いになってほしくないん…」
楓「おいちょっとまて、勝手に話を進めるなって」
れんげ「??」
楓「その目やめろって…」
れんげ「うち、すっごく悲しいん」
楓「いやだから、れんげのことが嫌いなわけじゃ」
れんげ「うち、駄菓子屋にいやなことしてたん?」
れんげ「謝るん!だから、うちのこと嫌いになってほしくないん…」
楓「おいちょっとまて、勝手に話を進めるなって」
れんげ「??」
12: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:18:18.35 ID:BpnQgc/O0 BE:27288342-PLT(12000)
楓「ったく…あー、はーっ…しょうがねーな、ほらお年玉やるよ(ペラッ」
れんげ「!!駄菓子屋、うちのこと嫌いじゃなかったん?」
楓「き、嫌いなわけあるかよ!っていうか…」
れんげ「っていうか、なんなん?」
楓「あー!うるせー!おら、やった分買い物していけよな」
れんげ「駄菓子屋ありがとなん!うち、一万円札はじめて触るん!感動なのんっ!」
楓「だいじにつかうんだz…って、え?い、いいいい一万?おいちょっとまてよこせ返せ」
れんげ「!!駄菓子屋、うちのこと嫌いじゃなかったん?」
楓「き、嫌いなわけあるかよ!っていうか…」
れんげ「っていうか、なんなん?」
楓「あー!うるせー!おら、やった分買い物していけよな」
れんげ「駄菓子屋ありがとなん!うち、一万円札はじめて触るん!感動なのんっ!」
楓「だいじにつかうんだz…って、え?い、いいいい一万?おいちょっとまてよこせ返せ」
15: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:21:40.20 ID:BpnQgc/O0 BE:122796094-PLT(12000)
れんげ「…」
れんげ「やっぱり駄菓子屋うちのこと嫌いなん?」
楓「ちげーよ、間違ったんだ、はい千円札」
れんげ「0が一つ減ったん」
楓「0は0なんだからいくつあろうと関係ないだろ。知ってるかれんげ、0にはなどんな数をかけても0になるんだぞ?」
楓「あっ、掛け算とかまだ習わねーか、ははは」
れんげ「…あきれてものも言えませんな」
れんげ「駄菓子屋の理屈だったら、それこそうちに一万円札を渡しても、駄菓子屋にとっては同じことになるはずなのん」
楓「うっ…」
れんげ「やっぱり駄菓子屋うちのこと嫌いなん?」
楓「ちげーよ、間違ったんだ、はい千円札」
れんげ「0が一つ減ったん」
楓「0は0なんだからいくつあろうと関係ないだろ。知ってるかれんげ、0にはなどんな数をかけても0になるんだぞ?」
楓「あっ、掛け算とかまだ習わねーか、ははは」
れんげ「…あきれてものも言えませんな」
れんげ「駄菓子屋の理屈だったら、それこそうちに一万円札を渡しても、駄菓子屋にとっては同じことになるはずなのん」
楓「うっ…」
17: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:25:03.65 ID:BpnQgc/O0 BE:81864364-PLT(12000)
れんげ「まあいいのん。駄菓子屋本当にありがとなのんっ!」
楓「おお。あと、ほかのやつらにはいうなよ。たかってくるからな」
れんげ「言わないのん!」
楓「約束だぞ」
れんげ「約束なのんっ!」
楓「指切りできるか?」
れんげ「指切りできるん!」
楓「指切りげんまん、嘘ついたら針せんぼーん、のーます」
れんげ「ゆびきったん!」
楓「おお。あと、ほかのやつらにはいうなよ。たかってくるからな」
れんげ「言わないのん!」
楓「約束だぞ」
れんげ「約束なのんっ!」
楓「指切りできるか?」
れんげ「指切りできるん!」
楓「指切りげんまん、嘘ついたら針せんぼーん、のーます」
れんげ「ゆびきったん!」
20: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:28:38.19 ID:BpnQgc/O0 BE:40932634-PLT(12000)
楓「ふう…」
れんげ「約束したん!」
れんげ「じゃあお菓子買うん!うおおおおおおおおおおおおおお」
楓「おお、たくさん買ってけ」
れんげ「駄菓子屋!おすすめどれなん?」
楓「ん?んーと…これだな」
れんげ「いくらなん?」
楓「五十万円だ」
れんげ「約束したん!」
れんげ「じゃあお菓子買うん!うおおおおおおおおおおおおおお」
楓「おお、たくさん買ってけ」
れんげ「駄菓子屋!おすすめどれなん?」
楓「ん?んーと…これだな」
れんげ「いくらなん?」
楓「五十万円だ」
23: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:33:09.84 ID:BpnQgc/O0 BE:92098139-PLT(12000)
れんげ「もうそれ飽きたん…万つけるの駄菓子屋の中でブームなん?」
楓「五十円です」
れんげ「おいしいん?」
楓「ああ?よくわかんねーけど、どーだろ」
れんげ「わからないのになんでおすすめしたん」
楓「まあ、駄菓子屋を長くやってるとみただけでいい商品かどうかわかるようになるもんさ」
れんげ「そういうものなん?」
楓「ああ、そういうものだ」
楓「五十円です」
れんげ「おいしいん?」
楓「ああ?よくわかんねーけど、どーだろ」
れんげ「わからないのになんでおすすめしたん」
楓「まあ、駄菓子屋を長くやってるとみただけでいい商品かどうかわかるようになるもんさ」
れんげ「そういうものなん?」
楓「ああ、そういうものだ」
26: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:36:37.05 ID:BpnQgc/O0 BE:102330465-PLT(12000)
れんげ「駄菓子屋のこと信じるん!一つ買うん!」
楓「うぃー、50円な」
れんげ「…やっぱり二つにするん!」
楓「?そっか、じゃあ100円な」
れんげ「はい、100円玉なん(チャリン」
楓「まいどありー」
楓「うぃー、50円な」
れんげ「…やっぱり二つにするん!」
楓「?そっか、じゃあ100円な」
れんげ「はい、100円玉なん(チャリン」
楓「まいどありー」
27: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:40:52.45 ID:BpnQgc/O0 BE:27288342-PLT(12000)
れんげ「…」
れんげ「はい!駄菓子屋!」
楓「ん?なんだ?」
れんげ「駄菓子屋も一つ食べるん!」
楓「え、い、いいのか?せっかくのお年玉で」
れんげ「いいん!うちの金なん!誰にも文句は言わせません!」
楓「れんげ…」
れんげ「一緒に食べるん!」
楓「おお」
れんげ「はい!駄菓子屋!」
楓「ん?なんだ?」
れんげ「駄菓子屋も一つ食べるん!」
楓「え、い、いいのか?せっかくのお年玉で」
れんげ「いいん!うちの金なん!誰にも文句は言わせません!」
楓「れんげ…」
れんげ「一緒に食べるん!」
楓「おお」
31: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:44:17.72 ID:BpnQgc/O0 BE:184194296-PLT(12000)
れんげ「(スハーッ、パクッ、モグムグッ」
楓「ふふ…(モグモグ」
れんげ「…(モグモグ」
楓「…(ゴクン」
れんげ「…モニュモニュのん(ゴクンッ」
楓「ん?のんしか聞き取れなかったぞ」
れんげ「なあ駄菓子屋」
楓「うん?なんだ?っていうか、のんの要素ねーじゃねーか」
楓「ふふ…(モグモグ」
れんげ「…(モグモグ」
楓「…(ゴクン」
れんげ「…モニュモニュのん(ゴクンッ」
楓「ん?のんしか聞き取れなかったぞ」
れんげ「なあ駄菓子屋」
楓「うん?なんだ?っていうか、のんの要素ねーじゃねーか」
34: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:48:57.74 ID:BpnQgc/O0 BE:191016487-PLT(12000)
れんげ「ぶっちゃけあまりおいしくのうござんした」
楓「…」
楓「…ああ、そうだな…なんていうか、ごめん」
れんげ「でも、駄菓子屋と一緒に食べられてよかったのん」
楓「…ニヒヒ」
れんげ「駄菓子屋、なんか不気味なのん…」
楓「いやー、なんでもないさ」
楓「…」
楓「…ああ、そうだな…なんていうか、ごめん」
れんげ「でも、駄菓子屋と一緒に食べられてよかったのん」
楓「…ニヒヒ」
れんげ「駄菓子屋、なんか不気味なのん…」
楓「いやー、なんでもないさ」
38: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:53:01.15 ID:BpnQgc/O0 BE:40932926-PLT(12000)
れんげ「そういえば駄菓子屋」
楓「おお?今度はどうした?」
れんげ「他のお菓子もこれくらいの値段なん?」
楓「うちは駄菓子屋だから。まあそれくらいだな」
れんげ「うちのお金でこの店を買い占めることできないん?」
楓「いや、そりゃさすがに無理だな」
れんげ「そうなんか」
楓「おお?今度はどうした?」
れんげ「他のお菓子もこれくらいの値段なん?」
楓「うちは駄菓子屋だから。まあそれくらいだな」
れんげ「うちのお金でこの店を買い占めることできないん?」
楓「いや、そりゃさすがに無理だな」
れんげ「そうなんか」
41: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 22:56:49.66 ID:BpnQgc/O0 BE:214893779-PLT(12000)
楓「買い占めてどうするつもりだ?お菓子の家でも作る気か?」
れんげ「そんな子供っぽいことしないんよ」
楓「うぐ」
れんげ「この駄菓子屋を買い占めれば、もれなく駄菓子屋もついてくるん」
れんげ「だから、いつでも駄菓子屋と一緒にいれるん」
楓「…おいおいれんげ」
れんげ「そしたらグレートマンごっこやるん!」
れんげ「そんな子供っぽいことしないんよ」
楓「うぐ」
れんげ「この駄菓子屋を買い占めれば、もれなく駄菓子屋もついてくるん」
れんげ「だから、いつでも駄菓子屋と一緒にいれるん」
楓「…おいおいれんげ」
れんげ「そしたらグレートマンごっこやるん!」
47: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:01:48.98 ID:BpnQgc/O0 BE:143262667-PLT(12000)
楓「ははは、うれしいんだけど、まあ、むりだなそりゃ」
れんげ「無理なん…」
楓「うんそうだな」
れんげ「…」
れんげ「ちょっと不思議なことがあるん」
楓「ん?今度はどうした?話題がコロコロ変わるな」
れんげ「駄菓子屋のお菓子50円とかなん」
楓「ああ」
れんげ「無理なん…」
楓「うんそうだな」
れんげ「…」
れんげ「ちょっと不思議なことがあるん」
楓「ん?今度はどうした?話題がコロコロ変わるな」
れんげ「駄菓子屋のお菓子50円とかなん」
楓「ああ」
48: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:05:24.90 ID:BpnQgc/O0 BE:102330465-PLT(12000)
れんげ「店にはいつも誰もいないん」
楓「おいおい馬鹿にする気か」
れんげ「お菓子を仕入れるのもタダではないん」
楓「どこでそんなことを」
れんげ「おかしいん」
楓「なにがだ?」
れんげ「駄菓子屋、どうやって生計を立ててるん?」
楓「おいおい馬鹿にする気か」
れんげ「お菓子を仕入れるのもタダではないん」
楓「どこでそんなことを」
れんげ「おかしいん」
楓「なにがだ?」
れんげ「駄菓子屋、どうやって生計を立ててるん?」
51: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:09:00.66 ID:BpnQgc/O0 BE:34110825-PLT(12000)
楓「生計を立てるなんてそんな言葉どこで」
れんげ「どうやって駄菓子屋はお金を稼いでるん?」
楓「いや、それはだな、その…」
れんげ「…その?なんなん?」
楓「なんつーか、うちは別に駄菓子だけじゃなくてだな、通販とか日用雑貨とかもだな」
れんげ「客いないん!」
楓「み、みんな学校に行ってる間にだな」
れんげ「怪しいん!」
れんげ「どうやって駄菓子屋はお金を稼いでるん?」
楓「いや、それはだな、その…」
れんげ「…その?なんなん?」
楓「なんつーか、うちは別に駄菓子だけじゃなくてだな、通販とか日用雑貨とかもだな」
れんげ「客いないん!」
楓「み、みんな学校に行ってる間にだな」
れんげ「怪しいん!」
54: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:13:20.68 ID:BpnQgc/O0 BE:34110252-PLT(12000)
楓「うぐっ」
れんげ「もしかして駄菓子屋、悪いことしてるん?」
楓「…!」
れんげ「ねーねーがいってたん、金稼ぐには悪いことするんが一番だって」
楓「なんてこと教えるんだよ…」
れんげ「駄菓子屋もまさか悪いことしてるん?」
楓「そ、そんなこと」
れんげ「今目が泳いだのをうちは見逃しませんでした」
楓「うっ…」
れんげ「…」
れんげ「もしかして駄菓子屋、悪いことしてるん?」
楓「…!」
れんげ「ねーねーがいってたん、金稼ぐには悪いことするんが一番だって」
楓「なんてこと教えるんだよ…」
れんげ「駄菓子屋もまさか悪いことしてるん?」
楓「そ、そんなこと」
れんげ「今目が泳いだのをうちは見逃しませんでした」
楓「うっ…」
れんげ「…」
55: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:17:21.71 ID:BpnQgc/O0 BE:61397892-PLT(12000)
楓「別に、わるいことなんて…」
れんげ「誓えるん?」
楓「ち、誓うって…」
れんげ「悪いことしてお金を稼いでいないって」
れんげ「うちと指切りできるん?」
楓「…そ、そんな大げさな」
れんげ「駄菓子屋がやってることを、うちにもさせていいと、構わないと思えるん?」
楓「…」
れんげ「…」
れんげ「誓えるん?」
楓「ち、誓うって…」
れんげ「悪いことしてお金を稼いでいないって」
れんげ「うちと指切りできるん?」
楓「…そ、そんな大げさな」
れんげ「駄菓子屋がやってることを、うちにもさせていいと、構わないと思えるん?」
楓「…」
れんげ「…」
59: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:21:51.41 ID:BpnQgc/O0 BE:136440285-PLT(12000)
楓「い、いや…」
れんげ「…(ジーッ」
楓「う…」
れんげ「誓えないんな」
楓「…」
れんげ「駄菓子屋からもらったこの千円札は返すん」
楓「お、おい」
れんげ「胸をはってうちに渡せるようになったら、もらってあげるん」
れんげ「…(ジーッ」
楓「う…」
れんげ「誓えないんな」
楓「…」
れんげ「駄菓子屋からもらったこの千円札は返すん」
楓「お、おい」
れんげ「胸をはってうちに渡せるようになったら、もらってあげるん」
62: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:26:47.49 ID:BpnQgc/O0 BE:61398263-PLT(12000)
楓「な、なんなんだよ!!!勝手に!」
楓「お年玉くれっていったり、悪人呼ばわりしたり、勝手に金を返したり!!!」
楓「やめてくれよ!頼むよ…」
れんげ「駄菓子屋がはっきりしないのが悪いん」
楓「しょうがないだろ!人には人の事情が!」
れんげ「…」
れんげ「わかったん。うちが悪かったん」
れんげ「勝手なこと言って悪かったん」
楓「…あ、ああ」
楓「お年玉くれっていったり、悪人呼ばわりしたり、勝手に金を返したり!!!」
楓「やめてくれよ!頼むよ…」
れんげ「駄菓子屋がはっきりしないのが悪いん」
楓「しょうがないだろ!人には人の事情が!」
れんげ「…」
れんげ「わかったん。うちが悪かったん」
れんげ「勝手なこと言って悪かったん」
楓「…あ、ああ」
66: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:32:20.78 ID:BpnQgc/O0 BE:102330465-PLT(12000)
れんげ「うち帰るん、駄菓子屋、今までありがとなん」
楓「って、おい!」
楓「…」
楓「くそ、行きやがって…」
楓「この千円札…わたせねーよ…」
楓「しまっとくか」
楓「…」
楓「って、おい!」
楓「…」
楓「くそ、行きやがって…」
楓「この千円札…わたせねーよ…」
楓「しまっとくか」
楓「…」
69: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:35:27.15 ID:BpnQgc/O0 BE:122797049-PLT(12000)
楓「はあ…」
楓「なにやってんだろ私」
楓「れんげのやつ…」
楓「私のこと見抜いてんのかな…」
楓「…」
楓「ちぇっ…」
楓「なにやってんだろ私」
楓「れんげのやつ…」
楓「私のこと見抜いてんのかな…」
楓「…」
楓「ちぇっ…」
73: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:40:32.41 ID:BpnQgc/O0 BE:54575982-PLT(12000)
れんげ「今日は祝日!学校はないのん!」
一穂「んー、そうだなー」
れんげ「駄菓子屋行ってくるん!」
一穂「おー、そっかー。いっておいで」
れんげ「ねーねー、いつもゴロゴロしてるん…」
一穂「ちがうよー。ゴロゴロしてるんじゃないよ、幸せを噛みしめているんだよー」
れんげ「意味不明なん」
一穂「れんちょんも大人になればわかるさー」
れんげ「わかるん?」
一穂「んー、そうだなー」
れんげ「駄菓子屋行ってくるん!」
一穂「おー、そっかー。いっておいで」
れんげ「ねーねー、いつもゴロゴロしてるん…」
一穂「ちがうよー。ゴロゴロしてるんじゃないよ、幸せを噛みしめているんだよー」
れんげ「意味不明なん」
一穂「れんちょんも大人になればわかるさー」
れんげ「わかるん?」
75: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:44:07.54 ID:BpnQgc/O0 BE:136440858-PLT(12000)
一穂「あーそうだよーこのこたつってやつが悪魔だってことになー」
れんげ「ねーねーみたいに怠惰になりたくないん」
一穂「れんちょんは難しい言葉しってるねー」
れんげ「とにかく駄菓子屋いってくるん」
一穂「またお菓子買うのかい」
一穂「一週間くらいいってないでしょれんちょん」
れんげ「謝ってくるん」
一穂「謝る?」
れんげ「ねーねーみたいに怠惰になりたくないん」
一穂「れんちょんは難しい言葉しってるねー」
れんげ「とにかく駄菓子屋いってくるん」
一穂「またお菓子買うのかい」
一穂「一週間くらいいってないでしょれんちょん」
れんげ「謝ってくるん」
一穂「謝る?」
77: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:47:34.70 ID:BpnQgc/O0 BE:95508274-PLT(12000)
れんげ「うちな、駄菓子屋にひどいこといっちゃったん」
れんげ「でも、うち駄菓子屋のこと好きだから謝るん!」
一穂「謝るん?」
れんげ「謝るんっ!」
一穂「おーそーか。謝罪は大事だからなー」
一穂「頭をさげりゃあ多少のアレは…どうにかなる…から…なー…zzz」
れんげ「だめな大人なん」
一穂「zzz」
れんげ「ねーねー、もうだめかもしれないん…」
れんげ「でも、うち駄菓子屋のこと好きだから謝るん!」
一穂「謝るん?」
れんげ「謝るんっ!」
一穂「おーそーか。謝罪は大事だからなー」
一穂「頭をさげりゃあ多少のアレは…どうにかなる…から…なー…zzz」
れんげ「だめな大人なん」
一穂「zzz」
れんげ「ねーねー、もうだめかもしれないん…」
80: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:52:00.96 ID:BpnQgc/O0 BE:61398836-PLT(12000)
れんげ「駄菓子屋そろそろ着くん」
れんげ「駄菓子屋の絵をもってきたん!」
れんげ「駄菓子屋を上下左右同時に眺めた姿を一つの視点にしたん!」
れんげ「この絵、お気に入りなん!」
れんげ「きっと駄菓子屋も許してくれるん!」
れんげ「!!あれは駄菓子屋なのん!」
れんげ「…?」
れんげ「駄菓子屋の絵をもってきたん!」
れんげ「駄菓子屋を上下左右同時に眺めた姿を一つの視点にしたん!」
れんげ「この絵、お気に入りなん!」
れんげ「きっと駄菓子屋も許してくれるん!」
れんげ「!!あれは駄菓子屋なのん!」
れんげ「…?」
84: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:55:42.91 ID:BpnQgc/O0 BE:13644522-PLT(12000)
れんげ「どこかにでかけるん」
れんげ「今日、駄菓子屋お休みなのん?」
れんげ「…」
れんげ「なんか顔おかしいん!いつもよりきれいなん!」
れんげ「怪しいのん!」
れんげ「尾行するのんな!」
れんげ「今日、駄菓子屋お休みなのん?」
れんげ「…」
れんげ「なんか顔おかしいん!いつもよりきれいなん!」
れんげ「怪しいのん!」
れんげ「尾行するのんな!」
87: VIPがお送りします 2013/12/12(木) 23:58:36.92 ID:BpnQgc/O0 BE:40932162-PLT(12000)
…
れんげ「バスに乗るん」
れんげ「ばれないように気を付けるん」
…
れんげ「駅についたん」
れんげ「電車に乗るん」
れんげ「お年玉もってきてよかったのん」
れんげ「バスに乗るん」
れんげ「ばれないように気を付けるん」
…
れんげ「駅についたん」
れんげ「電車に乗るん」
れんげ「お年玉もってきてよかったのん」
91: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:00:14.01 ID:DaLfAOHX0 BE:30699533-PLT(12000)
…
れんげ「結局、ばれずについてしまいました」
れんげ「ここは…と、都会なのんっ!」
れんげ「こんなところで駄菓子屋、なにするつもりなのんっ!?」
…
れんげ「駄菓子屋、さっきからあたりを気にしてるん」
れんげ「これはもしかして、駄菓子屋にも春がきたんでしょーか!」
れんげ「むむむ」
れんげ「結局、ばれずについてしまいました」
れんげ「ここは…と、都会なのんっ!」
れんげ「こんなところで駄菓子屋、なにするつもりなのんっ!?」
…
れんげ「駄菓子屋、さっきからあたりを気にしてるん」
れんげ「これはもしかして、駄菓子屋にも春がきたんでしょーか!」
れんげ「むむむ」
95: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:04:09.83 ID:DaLfAOHX0 BE:81864083-PLT(12000)
おっさん「ねえねえ、君、カエデちゃん?」
楓「あ、…はい」
おっさん「あーよかったあ。すぐにわかったよ」
楓「そうですか、えへへ」
おっさん「かわいくて安心したよ、ふふふ」
楓「えへへ」
おっさん「じゃあさっそく行こうか」
楓「はい…」
おっさん「そこにあるからさ」
楓「はい(ギュッ」
楓「あ、…はい」
おっさん「あーよかったあ。すぐにわかったよ」
楓「そうですか、えへへ」
おっさん「かわいくて安心したよ、ふふふ」
楓「えへへ」
おっさん「じゃあさっそく行こうか」
楓「はい…」
おっさん「そこにあるからさ」
楓「はい(ギュッ」
99: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:08:08.87 ID:DaLfAOHX0 BE:163728386-PLT(12000)
れんげ「ムフォーーーーーーーーー」
れんげ「駄菓子屋、知らないおじさんと手をつないでるん!」
れんげ「なんなん?なんなん!?」
れんげ「これはとんでもない現場を目撃してしまいましたなあ」
れんげ「あとでみんなに報告するんっ!」
れんげ「あとをつけるのんっ!!」
れんげ「駄菓子屋、知らないおじさんと手をつないでるん!」
れんげ「なんなん?なんなん!?」
れんげ「これはとんでもない現場を目撃してしまいましたなあ」
れんげ「あとでみんなに報告するんっ!」
れんげ「あとをつけるのんっ!!」
103: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:11:57.12 ID:DaLfAOHX0 BE:102330465-PLT(12000)
…
れんげ「へんなところに二人とも入っていったん…」
れんげ「ホテル…?」
れんげ「おかしいん、ホテルは旅行の時に泊まるところなん」
れんげ「駄菓子屋、旅行してないん」
れんげ「むむむ」
れんげ「うちの手持ちのお金じゃ多分入れないん…」
れんげ「張り込みするんっ」
れんげ「へんなところに二人とも入っていったん…」
れんげ「ホテル…?」
れんげ「おかしいん、ホテルは旅行の時に泊まるところなん」
れんげ「駄菓子屋、旅行してないん」
れんげ「むむむ」
れんげ「うちの手持ちのお金じゃ多分入れないん…」
れんげ「張り込みするんっ」
108: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:17:20.20 ID:DaLfAOHX0 BE:153495959-PLT(12000)
…
れんげ「ふわー…」
れんげ「だいぶたったのん…」
れんげ「駄菓子屋、なにやってるん?」
れんげ「…(ガサゴソ」
れんげ「駄菓子屋の絵、我ながらうまくかけてるん」
れんげ「ほれぼれしますなあ」
れんげ「…」
れんげ「うちの絵もここに書き加えるんっ!」
れんげ「ふわー…」
れんげ「だいぶたったのん…」
れんげ「駄菓子屋、なにやってるん?」
れんげ「…(ガサゴソ」
れんげ「駄菓子屋の絵、我ながらうまくかけてるん」
れんげ「ほれぼれしますなあ」
れんげ「…」
れんげ「うちの絵もここに書き加えるんっ!」
112: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:22:02.68 ID:DaLfAOHX0 BE:27288724-PLT(12000)
れんげ「道具は持ち歩いているのです」
れんげ「うおおおおおおおおおおおお(カキカキカキ」
れんげ「魂が叫んでるんんんんんんんんんん(ヌリヌリ」
れんげ「心が唸ってるんんんんんんんんんん(ヌリヌリ」
れんげ「できたん!」
れんげ「駄菓子屋とうち、手をつながさせてみました」
れんげ「いい出来栄えなん」
れんげ「…」
れんげ「うおおおおおおおおおおおお(カキカキカキ」
れんげ「魂が叫んでるんんんんんんんんんん(ヌリヌリ」
れんげ「心が唸ってるんんんんんんんんんん(ヌリヌリ」
れんげ「できたん!」
れんげ「駄菓子屋とうち、手をつながさせてみました」
れんげ「いい出来栄えなん」
れんげ「…」
116: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:26:41.22 ID:DaLfAOHX0 BE:40932162-PLT(12000)
れんげ「…駄菓子屋おそいん…」
れんげ「まだ…なん…(コクッコクッ」
れんげ「ねむいん…(コクッ」
れんげ「…ハッ!!」
れんげ「駄菓子屋、でてきたん!」
れんげ「かくれなky」
楓「…!え…う、うそだろ…」
楓「れ、れんげ…!」
れんげ「みつかったん!」
れんげ「まだ…なん…(コクッコクッ」
れんげ「ねむいん…(コクッ」
れんげ「…ハッ!!」
れんげ「駄菓子屋、でてきたん!」
れんげ「かくれなky」
楓「…!え…う、うそだろ…」
楓「れ、れんげ…!」
れんげ「みつかったん!」
121: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:31:52.28 ID:DaLfAOHX0 BE:81864364-PLT(12000)
楓「おま、なんでこんなところに」
おっさん「ん?妹かい?まずいところ見られたねー。もしかして娘さんとか」
楓「れんげ、ちょ、まて!」
れんげ「怒られるん!逃げるん!(ダッ」
楓「れんげ!待て!待ってくれ!」
楓「やばい、なんてとこみられちまったんだ…これじゃ…」
楓「どうしよ…やばい…れんげに嫌われちまう…!」
おっさん「ん?妹かい?まずいところ見られたねー。もしかして娘さんとか」
楓「れんげ、ちょ、まて!」
れんげ「怒られるん!逃げるん!(ダッ」
楓「れんげ!待て!待ってくれ!」
楓「やばい、なんてとこみられちまったんだ…これじゃ…」
楓「どうしよ…やばい…れんげに嫌われちまう…!」
127: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:35:20.35 ID:DaLfAOHX0 BE:184194869-PLT(12000)
れんげ「大変なん!大ピンチなん!」
れんげ「駄菓子屋に駄菓子屋を尾行しているところみつかったん!」
れんげ「怒られるん!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われちゃうん!」
れんげ「うちそんなのいやなん!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われるの、いやなん!(ダダダッ」
れんげ「駄菓子屋に駄菓子屋を尾行しているところみつかったん!」
れんげ「怒られるん!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われちゃうん!」
れんげ「うちそんなのいやなん!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われるの、いやなん!(ダダダッ」
132: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:41:11.58 ID:DaLfAOHX0 BE:81864083-PLT(12000)
楓「れんげのやつ、いったいどこへ行ったんだ…」
楓「どうしよ…どうしよ…」
楓「あっ!!いたっ!れんげえええええええ!!」
れんげ「!!!!!!!やっぱり駄菓子屋怒ってるん!!(ダダダッ」
楓「くそっ!すばしっこいな!」
れんげ「どうしたらいいん…このまま逃げるしかないんっ」
楓「おい、れんげ!おい!!!!馬鹿!そっちは!!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われるのはいやなん!」
楓「どうしよ…どうしよ…」
楓「あっ!!いたっ!れんげえええええええ!!」
れんげ「!!!!!!!やっぱり駄菓子屋怒ってるん!!(ダダダッ」
楓「くそっ!すばしっこいな!」
れんげ「どうしたらいいん…このまま逃げるしかないんっ」
楓「おい、れんげ!おい!!!!馬鹿!そっちは!!」
れんげ「駄菓子屋に嫌われるのはいやなん!」
138: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:45:40.21 ID:DaLfAOHX0 BE:54577128-PLT(12000)
れんげ「こんな状況じゃ謝れないんっ!(ダダダッ」
れんげ「うちの絵を渡すことができないんっ!!(ダダダッ」
楓「馬鹿!れんげ!とまれ!」
楓「ここはあっちみたいな田舎じゃ―――」
キキーーーーッ ドンッ ガゴッ
楓「―――!!!」
楓「あ…ああ…」
楓「そ、そんな…れ、れんげ…れんげええええええ(バタッ」
れんげ「うちの絵を渡すことができないんっ!!(ダダダッ」
楓「馬鹿!れんげ!とまれ!」
楓「ここはあっちみたいな田舎じゃ―――」
キキーーーーッ ドンッ ガゴッ
楓「―――!!!」
楓「あ…ああ…」
楓「そ、そんな…れ、れんげ…れんげええええええ(バタッ」
145: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:51:08.57 ID:DaLfAOHX0 BE:122796566-PLT(12000)
…
一穂「もう大丈夫なんかい?」
楓「あ、ああ」
一穂「無理しなくてもええんよ?」
楓「れんげの葬式くらい、でてやらねーとな」
一穂「ありがとね」
一穂「あの子もきっと喜んでるよ」
一穂「あんたにすっごくなついていたからね」
楓「…」
一穂「もう大丈夫なんかい?」
楓「あ、ああ」
一穂「無理しなくてもええんよ?」
楓「れんげの葬式くらい、でてやらねーとな」
一穂「ありがとね」
一穂「あの子もきっと喜んでるよ」
一穂「あんたにすっごくなついていたからね」
楓「…」
151: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:53:47.48 ID:DaLfAOHX0 BE:119385757-PLT(12000)
一穂「あの日…あの日のこと聞いてもいいかい?」
楓「…ああ…」
一穂「…あの日、あの子、れんちょんな、『駄菓子屋のところにいくんっ!』っていって外を出て行ったんよ」
楓「…そうなのか」
一穂「『謝るん』だーっていってね」
楓「…」
一穂「あの日、なんでれんちょんはあんな、ここから遠い街にいたんだい?」
楓「…」
一穂「いやー、ごめんね、こんなこときいて…」
楓「わ、わたしが…」
一穂「うん?」
楓「…ああ…」
一穂「…あの日、あの子、れんちょんな、『駄菓子屋のところにいくんっ!』っていって外を出て行ったんよ」
楓「…そうなのか」
一穂「『謝るん』だーっていってね」
楓「…」
一穂「あの日、なんでれんちょんはあんな、ここから遠い街にいたんだい?」
楓「…」
一穂「いやー、ごめんね、こんなこときいて…」
楓「わ、わたしが…」
一穂「うん?」
153: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:55:57.86 ID:DaLfAOHX0 BE:13644522-PLT(12000)
楓「わたしが…連れてったんだ…買い物しようっていって」
一穂「うん」
楓「…目を離したすきにさ、ほらここだと車ほとんど通らないだろ?」
一穂「…」
楓「だから、それとおんなじ感覚であっちでも道路を渡ろうとしてさ」
一穂「…」
楓「そしたら、その…ひかれて」
一穂「うん。ごめんね、つらい思いさせて」
一穂「あのときのこと、思い出させてごめんなー」
一穂「知りたかったんよ」
一穂「大事な、大切な妹がどうやって死んだのか」
一穂「はっきりさせたかったんよ」
一穂「でも、そのときのことが聞けてよかった。安心したよ」
一穂「うん」
楓「…目を離したすきにさ、ほらここだと車ほとんど通らないだろ?」
一穂「…」
楓「だから、それとおんなじ感覚であっちでも道路を渡ろうとしてさ」
一穂「…」
楓「そしたら、その…ひかれて」
一穂「うん。ごめんね、つらい思いさせて」
一穂「あのときのこと、思い出させてごめんなー」
一穂「知りたかったんよ」
一穂「大事な、大切な妹がどうやって死んだのか」
一穂「はっきりさせたかったんよ」
一穂「でも、そのときのことが聞けてよかった。安心したよ」
156: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 00:59:24.38 ID:DaLfAOHX0 BE:276291599-PLT(12000)
楓「―――!…あの、実は、その…」
一穂「…ん?実は…?どうしたんだい?」
楓「…その…」
一穂「うん」
楓「…」
一穂「…」
楓「いや、なんでもないんだ…」
一穂「そうかい…いいよ…わかったよ」
楓「ごめん…」
一穂「なーんで謝るかねー。れんちょんが道路に飛び出しちゃったのが原因だから、なーんも悪くないんだよ」
一穂「…ん?実は…?どうしたんだい?」
楓「…その…」
一穂「うん」
楓「…」
一穂「…」
楓「いや、なんでもないんだ…」
一穂「そうかい…いいよ…わかったよ」
楓「ごめん…」
一穂「なーんで謝るかねー。れんちょんが道路に飛び出しちゃったのが原因だから、なーんも悪くないんだよ」
160: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:02:33.03 ID:DaLfAOHX0 BE:61399229-PLT(12000)
楓「そうじゃなくて!」
一穂「うん?」
楓「じゃなくて、じゃなくて…」
一穂「…」
楓「ごめんなさい…」
一穂「…」
楓「…」
一穂「で、あの子は謝れたのかい?」
楓「え?」
一穂「あの子の最後にしたかったことは、叶ったのかい?」
一穂「うん?」
楓「じゃなくて、じゃなくて…」
一穂「…」
楓「ごめんなさい…」
一穂「…」
楓「…」
一穂「で、あの子は謝れたのかい?」
楓「え?」
一穂「あの子の最後にしたかったことは、叶ったのかい?」
164: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:06:48.74 ID:DaLfAOHX0 BE:95508847-PLT(12000)
楓「あ、ああ…」
楓「れんげのやつ、私にちゃんと謝ってくれたよ…ハハ…」
一穂「そうかい、ならよかった」
楓「…」
一穂「…」
楓「あ、あのこれ…」
一穂「ん?お香典かい?だったら受付で」
楓「いや、じゃなくて…お年玉…」
一穂「?」
楓「れんげのやつに渡せなくてしまってたんだ…棺の中に入れてもいいか?」
一穂「…うん、別にかまわないよ」
楓「本当は渡せる身分じゃねーんだけどな、ははは」
楓「れんげのやつ、私にちゃんと謝ってくれたよ…ハハ…」
一穂「そうかい、ならよかった」
楓「…」
一穂「…」
楓「あ、あのこれ…」
一穂「ん?お香典かい?だったら受付で」
楓「いや、じゃなくて…お年玉…」
一穂「?」
楓「れんげのやつに渡せなくてしまってたんだ…棺の中に入れてもいいか?」
一穂「…うん、別にかまわないよ」
楓「本当は渡せる身分じゃねーんだけどな、ははは」
168: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:09:28.78 ID:DaLfAOHX0 BE:153495959-PLT(12000)
一穂「…」
一穂「あ、そういえば」
楓「?」
一穂「れんちょん、こんなの握りしめてたんだ(ピラッ」
楓「!!!」
楓「こ、これって…わたしと…」
一穂「うん、れんちょんの絵だね」
一穂「『だがしやへ』って書いてあるから、あげるよ」
楓「ううっ…形見の品だろ…だって、これ…」
一穂「だからやるんだよ」
一穂「大事にするんだよ」
一穂「あ、そういえば」
楓「?」
一穂「れんちょん、こんなの握りしめてたんだ(ピラッ」
楓「!!!」
楓「こ、これって…わたしと…」
一穂「うん、れんちょんの絵だね」
一穂「『だがしやへ』って書いてあるから、あげるよ」
楓「ううっ…形見の品だろ…だって、これ…」
一穂「だからやるんだよ」
一穂「大事にするんだよ」
173: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:12:45.29 ID:DaLfAOHX0 BE:47754072-PLT(12000)
楓「うう、くそっ!くそっ!なんで私はっ!」
一穂「最後の最後にさ」
一穂「れんちょんの願い通り、仲直りして、それで逝けたってのはさ」
一穂「あの子にとって、幸せだったと思うよ」
楓「ううっ…ううっ…れんげ…れんげぇ…」
楓「れんげ…れんげ…ごめんな…れんげぇ…」
楓「ううっ…ううっ…」
(終)
』
一穂「最後の最後にさ」
一穂「れんちょんの願い通り、仲直りして、それで逝けたってのはさ」
一穂「あの子にとって、幸せだったと思うよ」
楓「ううっ…ううっ…れんげ…れんげぇ…」
楓「れんげ…れんげ…ごめんな…れんげぇ…」
楓「ううっ…ううっ…」
(終)
』
179: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:15:34.91 ID:DaLfAOHX0 BE:214893397-PLT(12000)
れんげ「っていう物語つくったん!」
楓「なんつーもの正月から読ますんだよ!」
れんげ「いんすぴれーしょんが湧いてきたん」
楓「なんだよこの私、どんだけお前のこと大好きなんだよ」
れんげ「うちのこと嫌いなん?」
楓「い、いや、き、嫌いじゃねーけどさあ」
れんげ「うち、駄菓子屋好きなん!」
楓「あー、もういいってそういうの!」
楓「なんつーもの正月から読ますんだよ!」
れんげ「いんすぴれーしょんが湧いてきたん」
楓「なんだよこの私、どんだけお前のこと大好きなんだよ」
れんげ「うちのこと嫌いなん?」
楓「い、いや、き、嫌いじゃねーけどさあ」
れんげ「うち、駄菓子屋好きなん!」
楓「あー、もういいってそういうの!」
183: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:18:28.01 ID:DaLfAOHX0 BE:214893779-PLT(12000)
れんげ「で、本当はどうやって稼いでるん?」
楓「ああ?」
楓「お前、そりゃこの辺一体の商業を寡占してるようなもんだからな」
楓「駄菓子屋なんて暇つぶしみたいなもんよ」
れんげ「駄菓子屋すごいん?」
楓「まーな
楓「ああ?」
楓「お前、そりゃこの辺一体の商業を寡占してるようなもんだからな」
楓「駄菓子屋なんて暇つぶしみたいなもんよ」
れんげ「駄菓子屋すごいん?」
楓「まーな
186: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:21:27.81 ID:DaLfAOHX0 BE:109152184-PLT(12000)
れんげ「…」
楓「な、なんだよ…」
れんげ「駄菓子屋お年玉くれないん?」
楓「…お、おい…」
れんげ「物語に登場させてあげたん!」
楓「ずいぶんひどい役どころだったぞ」
れんげ「お菓子買うん!」
楓「ちぇっ…しょうがないな…ほら…(ペラッ」
れんげ「おお!一万円とは太っ腹なのん!」
楓「げっ!!っておい、千円じゃねーか」
れんげ「ひっかかったのん」
楓「な、なんだよ…」
れんげ「駄菓子屋お年玉くれないん?」
楓「…お、おい…」
れんげ「物語に登場させてあげたん!」
楓「ずいぶんひどい役どころだったぞ」
れんげ「お菓子買うん!」
楓「ちぇっ…しょうがないな…ほら…(ペラッ」
れんげ「おお!一万円とは太っ腹なのん!」
楓「げっ!!っておい、千円じゃねーか」
れんげ「ひっかかったのん」
190: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:25:43.55 ID:DaLfAOHX0 BE:27288724-PLT(12000)
楓「はあ…」
れんげ「はい(チャリン」
楓「ん?」
れんげ「100円なん!これでお菓子2つかうん!一緒に食べるん!」
楓「ったくしょーがねーな、ほれ」
れんげ「うおおおおおおおおおおお(モグモグモグ」
楓「ふふ…まったく…(モグッゴクッ」
れんげ「もにょもにょのん!(モグモグモグ」
れんげ「はい(チャリン」
楓「ん?」
れんげ「100円なん!これでお菓子2つかうん!一緒に食べるん!」
楓「ったくしょーがねーな、ほれ」
れんげ「うおおおおおおおおおおお(モグモグモグ」
楓「ふふ…まったく…(モグッゴクッ」
れんげ「もにょもにょのん!(モグモグモグ」
194: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:29:55.43 ID:DaLfAOHX0 BE:81865038-PLT(12000)
楓「なんだって?」
れんげ「あとな!うち、絵描いてきたん!」
れんげ「駄菓子屋とうちの絵なん!駄菓子屋にあげるん!」
楓「あー、はい、ありがとな」
れんげ「飾っとくといいん!」
楓「はいはい」
れんげ「…!駄菓子屋!今何時なん!」
楓「ん?もうそろそろ3時だな」
れんげ「グレートマンのお正月スペシャルがやるんっ!」
れんげ「あとな!うち、絵描いてきたん!」
れんげ「駄菓子屋とうちの絵なん!駄菓子屋にあげるん!」
楓「あー、はい、ありがとな」
れんげ「飾っとくといいん!」
楓「はいはい」
れんげ「…!駄菓子屋!今何時なん!」
楓「ん?もうそろそろ3時だな」
れんげ「グレートマンのお正月スペシャルがやるんっ!」
196: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:33:10.35 ID:DaLfAOHX0 BE:61398836-PLT(12000)
楓「へー、そうなのか」
れんげ「そうなんっ!」
楓「…」
楓「一緒にみるか?」
れんげ「一緒にみるんっ!」
楓「じゃあ奥いくか」
れんげ「いくんっ!」
楓「はーあ。今日はこれで店じまいか」
楓「テレビ見ながらせんべいも食われて」
楓「…」
れんげ「そうなんっ!」
楓「…」
楓「一緒にみるか?」
れんげ「一緒にみるんっ!」
楓「じゃあ奥いくか」
れんげ「いくんっ!」
楓「はーあ。今日はこれで店じまいか」
楓「テレビ見ながらせんべいも食われて」
楓「…」
198: VIPがお送りします 2013/12/13(金) 01:38:51.11 ID:DaLfAOHX0 BE:184194869-PLT(12000)
楓「ま、こういう日もいいかもな」
れんげ「駄菓子屋!はやくくるんっ!」
楓「あーはいはーい」
楓「れんげー、お雑煮くうかー?」
れんげ「食べるんっ!」
れんげ「お餅は2個でいいんっ!」
楓「はいよーっと」
楓「よっこらせっと」
今回はここまで
れんげ「駄菓子屋!はやくくるんっ!」
楓「あーはいはーい」
楓「れんげー、お雑煮くうかー?」
れんげ「食べるんっ!」
れんげ「お餅は2個でいいんっ!」
楓「はいよーっと」
楓「よっこらせっと」
今回はここまで