ポチャン

ガヴリール「あっ！ お昼に食べようと思ってたメロンパンが池に！」

パアアアアアアアアアア

ラフィエル「あなたが落としたのは銀の脳ですか？ それともこちらの金の脳ですか？」

ガヴリール「なにそれ気持ち悪。ただのメロンパンだよ」

ラフィエル「正直者のあなたにはどちらもあげましょう」

ガヴリール「えぇ……いらないよこんなの」

ラフィエル「いえいえ金の脳をよく見てください」

ラフィエル「はい、メロンパン入れになってまーす」ﾊﾟｶｯ

ラフィエル「あなたの落としたメロンパンもきちんとここに……」

ガヴリール「……」

ラフィエル「……」

ガヴリール「ていうかラフィなにやってんの？」

ラフィエル「正直者に福を与えるアルバイトを」

ガヴリール「なるほど」

ガヴリール「あっ！ 手が滑って蓋が閉まらなくなったドリームキャストが池に！！」

ボッチャン

パアアアアアアアアアア

ラフィエル「あなたが落としたのはこのPS4ですか？ それともニンテンドースイッチですか？」

ガヴリール「ボロボロでディスクすら読み込まない埃だらけのドリームキャストです！！」

ラフィエル「正直者のあなたにはどちらもあげましょう」

ガヴリール「やったああああ！！！」

ガヴリール「さっそく家に帰って遊びたかったソフトを……！」ﾜｸﾜｸ

ラフィエル「ガヴちゃんガヴちゃん」

ガヴリール「ん、なに？」

ラフィエル「それ、ずっと池の水に浸かっていたので多分動きませんよ」

ガヴリール「」ｶﾞ-ﾝ

ガヴリール「私の喜びを返せ！！」

ラフィエル「池に落としてくれれば返しますよ～」



おわり

サターニャ「まったく、ガヴリールったら教室の机にラッパを置き忘れるなんて抜けてるわね」

タプリス「もー！ 世界の終わりを告げるラッパに対して管理がずさんすぎます！」

タプリス「急いで届けに……ひゃわっ！？」ｽﾞﾃﾞｯ

ボチャン

サターニャ「ちょっとなにやってんのよ」

タプリス「あたたた、石につまづいてしまいました……って、ラッパが！？」

パアアアアアアアアアア

ラフィエル「あなたが落としたのは金のラッパですか？ それともこちらの銀のラッパですか？」

サターニャ「え、あんた池の中でなにしてんのよ」

タプリス「知り合いが池から出てくるのってシュールですね」

ラフィエル「お気になさらずー」ﾆｺﾆｺ

ラフィエル「それよりもほら金のラッパと銀のラッパ、どっちですか？」

タプリス「いえ世界の終わりを告げるラッパですよ。私はどちらも落としていません」

ラフィエル「さすがタプちゃんですね。正直者のあなたには全てあげましょう」

タプリス「へ？」ﾄﾞｻ

サターニャ「……いや銀のラッパはともかく、元のラッパも金色だからどっちが本物か分からなくなっちゃったじゃない」

タプリス「白羽先輩！？ どっちがどっちですか！」

ラフィエル「んー、分かりませんねー」

タプリス「ちょっと！？」

サターニャ「そうだ！ 吹いて世界が終わらなければ偽物ってわかるじゃない！」

タプリス「本物だったら世界が終わりますよ！！」

サターニャ「あそっか」

ラフィエル「それにもしかするとガヴちゃんとの間接キスになってしまうかもしれませんね」

タプリス「や、やっぱり吹いて確かめましょうか」

サターニャ「どっちよ」

サターニャ「天使が吹くから世界が終わるんでしょ？ 私が吹けば大丈夫じゃない。貸しなさい！」ｸﾞｲｸﾞｲ

タプリス「ダメです天真先輩の関節キスは渡しません！！」ｸﾞｲｲｲ

ラフィエル「というかサターニャさんが吹いたところでどっちにしろ本物か判断つかないのでは……」

タプリス「あっ」ﾂﾙｯ

ボチャン

ラフィエル「……」
サターニャ「……」
タプリス「……」

パアアアアアアアアアア

ラフィエル「あなたが落としたのは金のラッパですか？ それともこの金のラッパですか？ あるいはこちらの金のラッパだったり……」

タプリス「話をややこしくしないでください！！」



おわり

ヴィーネ「……それでね、予告では主人公が彼女を探しに電車に乗るところで終わって」

ラフィエル「ふむふむ、続きが気になりますねー」

「おい、そこのお前ら。ちょっと」

ヴィーネ「ん？」

ラフィエル「どこからか声が」

パアアアアアアアアアア

ガヴリール「よく来たな。なんでも良いから池に落としていきなさい」

ヴィーネ「え、何してるのガヴ……」

ガヴリール「いやー、天使の仕事サボりすぎてめっちゃ怒られてさぁ。罰として池の女神の仕事やらされてるんだ」

ラフィエル「頭に水草付いてますよ」

ガヴリール「というわけでお前らどうせ正直者だし、福をはずむから私の評価あげるためになにか落としてよ」

ヴィーネ「えぇー……なんでもいいの？」

ラフィエル「と言っても落とすものなんて」

ガヴリール「頼むよ。私もう今月お金ないし栄養のあるもの食べれてないからフラフラでさ」ﾖﾛﾖﾛ

ヴィーネ「ちょ、ちょっと大丈夫？ ほら手だして」ｷﾞｭ

ラフィエル「ガヴちゃん、捕まってください」ｷﾞｭ

ガヴリール「ありが……おっと」ﾌﾗｯ

ボッチャーン

ヴィーネ「あ」

ラフィエル「落ちましたね」

ガヴリール「ぶあ！ ぺぺっ、口に池の水入った！」

パアアアアアアアアアア

聖ガヴ「こらー！池にものを捨ててはいけません！」ﾊﾞ-ﾝ

ガヴリール「私の2Pカラー！？」

聖ガヴ「全く、いったい誰が不法投棄したんですかっ」ﾌﾟﾘﾌﾟﾘ

ガヴリール「おい粗大ゴミ扱いか」

ヴィーネ「……」

ラフィエル「……」

ヴィーネ「私です」

ラフィエル「私です」

ガヴリール「は？」

ヴィーネ「これって貰えるのよね？」

ラフィエル「もちろんですよ。正直者には福がありますからね」

ガヴリール「いや、あの……」

ヴィーネ「ラフィ、ありがたく持って帰りましょ」

聖ガヴ「あれ？ 私も貰われて行くんでしょうか？」

ヴィーネ「隔週で交換ね」

ラフィエル「了解です」

聖ガヴ「あっ貰われていく感じですね」

ラフィエル「ほらほらガヴちゃん。濡れちゃったのでまずは一緒にお風呂に入りましょう？」

ガヴリール「ま、待ってラフィ、風呂どころじゃ」

ヴィーネ「今日の晩御飯なにが食べたい？ 教えてあげるから一緒に作りましょ！」

聖ガヴ「わぁ、素敵ですね！ 早く帰りましょうヴィーネさん！」

ガヴリール「誰か元に戻せよ！！」



ほんとうのほんとうにおわり