1: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:12:28.188 ID:L3FuS8dW0
―旅客機内―

男「うーん……」

男(結構金かかるんだなぁ……どうしよう……)

男「――う!」ズキッ

男「ううっ……!?」

男(やべえ……急に腹が痛くなってきやがった……)

客室乗務員「どうなさいました、お客様!?」

男「スチュワーデスさん……お、お腹が……!」

客室乗務員「まぁ、大変!」

3: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:16:26.716 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか!?」

内科医「医者です」

外科医「医者です」

眼科医「医者です」

歯科医「医者です」

精神科医「医者です」

小児科医「医者です」

女医「医者です」

石屋「石屋です」

客室乗務員「こんなにいたの!?」

4: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:20:20.310 ID:L3FuS8dW0
内科医「私が腹痛に効く薬をお出しましょう」

外科医「フン……俺のメスに任せろ」ギラッ

眼科医「……私が診る」

歯科医「どんな虫歯でも削ってやろう……」

精神科医「ヒヒヒ……ワタシの“カウンセリング”受けてみるかい?」

小児科医「ボクは子供が大好き! 特に赤ん坊がね!」

女医「私が診察するわ! 女だからって舐めないでよね!」

石屋「石はいかがですかぁ~?」

客室乗務員「む~、皆さん自分が診察したいようですね」

男「あの……内科医さんに診てもらいたいんですが」

客室乗務員「こうなったら仕方ありません!」

6: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:25:25.628 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員「トーナメントを開催しましょう!」

客室乗務員「優勝したお医者様が、このお客様を診察することができます!」

ワァァァァ……!




aa

10: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:30:07.732 ID:L3FuS8dW0
【一回戦第一試合 内科医vs石屋】



客室乗務員『さぁ、第一試合! 内科医と石屋の戦いです!』

客室乗務員『両者、こちらへどうぞ!』


ワァァァァ……!


内科医「外科医……君とはまだ決着がついていない。このトーナメントでケリをつけよう!」

外科医「フン……望むところだ」

外科医「貴様のハラワタは、必ずこの俺が切り裂いてやるさ」ゴゴゴゴゴ…

内科医「相変わらずの“医気”だな……さすがだ」

内科医「決勝で会おう!」

外科医「……ああ、楽しみにしている」

14: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:34:05.451 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員『では始めて下さい!』

内科医「医者同士、どちらが勝っても恨みっこなしだ」

石屋「はいっ!」

内科医「この戦いにルールはない……さっそく薬を使わせてもらう」パクッ

客室乗務員『内科医、何かカプセルを飲み込んだッ!』

内科医「はあああああああああああ……!」メキメキッ

客室乗務員『みるみるうちに内科医の筋肉が膨れ上がる! 正々堂々のドーピングだァッ!』

内科医「見ろ、この筋肉をッ!」ムキムキ…

内科医「さぁ、ひねり潰して空の藻屑にしてやろう!」

石屋「では、私も使わせてもらいます」

内科医「ほう、いったい何を?」

16: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:37:05.745 ID:L3FuS8dW0
石屋「石斧です」ズシッ

内科医「え」


ゴシャッ!!!


客室乗務員『勝負ありッ!』



内科医 × ― ○ 石屋

19: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:41:15.516 ID:L3FuS8dW0
【一回戦第二試合 精神科医vs歯科医】



客室乗務員『さぁ、第二試合が始まりましたッ!』

精神科医「ヒヒヒ……“デス・カウンセリング”でキミの精神を崩壊させてあげよう」

精神科医「キミは駄目な奴だ」

精神科医「キミは愚かな奴だ」

精神科医「キミは今すぐ死んだ方がいい」

歯科医「…………」

客室乗務員『精神科医、執拗な精神攻撃ィ! 歯科医、早くもうつ病発症かァッ!?』

20: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:45:13.549 ID:L3FuS8dW0
歯科医「…………」サッ

客室乗務員『おや? 歯科医、ドリルを取り出したァ! 武器にするのでしょうか!?』

歯科医「…………」チュィィィィィィィン

精神科医「ひっ!」

歯科医「…………」チュゥィィィィィィィィィン

歯科医「…………」ギュゥイィィィィィィィィィィン

精神科医「やだ! その音やめて! その音やめろおおおおおおおおおお!!!」

精神科医「あああああ……」ドサッ…

歯科医「心を削らせてもらった……」

客室乗務員『歯科医、まさかのお株を奪う精神攻撃で二回戦進出ゥ!』



精神科医 × ― ○ 歯科医

22: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:49:46.528 ID:L3FuS8dW0
【一回戦第三試合 女医vs小児科医】



女医「うふふ……このトーナメントで私は唯一の女よ」

女医「これがどういうことか分かる?」

小児科医「分からないねぇ……」

女医「こういうことよ!」ヌギッ

ヒューヒュー! ピーピー!

客室乗務員『おーっと、お色気攻撃! これには小児科医、メロメロかぁ!?』

小児科医「悪いけど、ボクは子供にしか興味ないんだ」

女医「な、なんですってぇ!?」

25: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:52:25.787 ID:L3FuS8dW0
小児科医「ボクの勝ちだぁっ!」

女医「ま……まだよ!」

小児科医「む?」

女医「私にはまだ奥の手がある……!」

女医「実はさっきからお腹が痛かったのよね……。そろそろ予定日だったし……」

小児科医「ま、まさか!?」

女医「ええ……この場で産ませてもらうわ! ……ヒッヒッフーッ!!!」

客室乗務員『出たァァァァァ! 女医、まさかの機内しゅっさぁぁぁぁぁん!』

31: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 21:56:28.185 ID:L3FuS8dW0
女医「元気な……女の子だわ……」

赤子「おぎゃあ、おぎゃあ……!」

小児科医「か、可愛い……! 抱いてあげたい……!」

赤子「…………」ギロッ

小児科医「え?」

赤子「覇ッ!!!」

ドゴォッ!!!

小児科医「ぐぼぉっ!」

客室乗務員『勝負ありッ!』



女医 ○ ― × 小児科医

35: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:00:45.155 ID:L3FuS8dW0
【一回戦第四試合 眼科医vs外科医】



外科医「内科医め、たかが石斧などに不覚を取るとは……失望させてくれる」

外科医「内科医が不甲斐なかった分まで、俺が勝ち進まねばな……」ギラッ

客室乗務員『外科医、メスを取り出した!』

客室乗務員『この鋭いメスで、何千人もの患者を切り裂いてきたと聞き及びます!』

外科医「いくぞ……」

シュバッ! シャッ! シュバァッ!

眼科医「全て見える……」サッササッ

客室乗務員『目に止まらぬ連続攻撃ィ! しかし、眼科医もかわすかわすかわすゥ!』

外科医「ならば……」ピカーッ

客室乗務員『外科医、メスに日光を反射させたァ! 医者らしい頭脳プレイ!』

外科医「もらったァ!」シュバッ

39: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:03:28.058 ID:L3FuS8dW0
ドゴォッ!!!


客室乗務員『外科医の腹部に、“視力検査の時に目にあてるアレ”がめり込んでいる!』

外科医「なぜだ……!? なぜ、目くらましが効かなかったのだ……!?」ガクッ

眼科医「…………」

客室乗務員『勝負ありッ!』



眼科医 ○ ― × 外科医

44: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:07:18.420 ID:L3FuS8dW0
【準決勝第一試合 石屋vs歯科医】



ワァァァァ……!

客室乗務員『準決勝ッ! 先に決勝戦への切符を手に入れるのはどっちだ!?』

客室乗務員『石屋の武器は石斧、歯科医の武器はドリル! これは死闘が期待できますッ!』

石屋「いきますよ!」サッ

歯科医「……削ってやろう」チュイィィィィィン…

ガリガリガリガリガリ…

石屋「!」

客室乗務員『なんというドリルの破壊力! 石斧が削られていきます!』

石屋(信じられん、あんな小さなドリルで石を削るなんて!)

46: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:10:16.165 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員『石屋、斧を穴だらけにされてしまったァ! これでは丸腰同然ン!』

歯科医「これで、石斧はボロボロだ……もう使えまい」

石屋「くっ!」

歯科医「トドメだ……今度はお前の歯を削ってやろう」


チュイィィィィィィィン…

ガリガリガリガリガリ…


石屋「ぐあああああああっ……!」

49: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:13:31.129 ID:L3FuS8dW0
歯科医「――――!?」

歯科医「なんだ、この歯は!? 削れない!?」チュイィィィィン

石屋「商売が忙しくてろくに歯磨きしてなかったんで、きっと歯石が……」

歯科医「石屋は歯石まで超一流だというのか……!」

石屋「では、石斧の残骸で……」ニッコリ


ゴシャッ!!!



石屋 ○ ― × 歯科医

51: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:18:17.176 ID:L3FuS8dW0
【準決勝第二試合 女医vs眼科医】



女医「ウッフ~ン」ヌギヌギ…

ヒューヒュー! ピーピー!

客室乗務員『女医、開始早々いきなりのお色気攻撃ィ! 出産したばかりとは思えない色気だ!』

客室乗務員『いやむしろ、出産したからこそこの色気を出せるのか!?』

眼科医「悪いが……目の見えない私にお色気は通用しない」

女医「な、なんですって!?」

客室乗務員『ここで衝撃のカミングアウト! 眼科医は目が見えなかったのですッ!』


外科医「そうか……だからさっき目くらましが通用しなかったのか……!」

55: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:22:39.026 ID:L3FuS8dW0
赤子「どいてろ、お袋」

女医「後は頼んだわ……」

客室乗務員『おっと赤ちゃんの登場だ! 母親とバトンタッチィ!』

眼科医「目が見えない私は、たとえ赤子だとて容赦はしない……」

赤子「嬉しい言葉だ」ニィ…

客室乗務員『視力ゼロの医者と、年齢ゼロの赤ちゃんが睨み合うッ! 零同士の戦いだッ! まさに零戦ッ!』

眼科医「…………」

眼科医「…………!?」

56: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:25:24.337 ID:L3FuS8dW0
ズゥゥゥゥン…

眼科医(なんだ、この巨大さは……)

眼科医(目の見えぬ私には、目の前の赤子が……大巨人に見える!)

眼科医(逆立ちしても勝てない……ッ!)

眼科医「私の……負けだ」ガクッ

赤子「…………」ニヤ…

客室乗務員『なんと、眼科医ギブアップゥ! 我が子に助けられ、女医が決勝戦進出だァッ!』



女医 ○ ― × 眼科医

59: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:31:22.609 ID:L3FuS8dW0
【決勝戦 石屋vs女医】



客室乗務員『いよいよ決勝戦! 診察する権利を手に入れられるのはどっちだッ!?』

客室乗務員『始めて下さいッ!』

女医「さぁ、下着姿の私を見てっ!」ヌギッ

石屋「お色気に惑わされては石屋は務まりません。鉄の意志でこらえてみせます」

女医「!」ガーン

赤子「私がやる」

女医「ど、どうぞ……」

客室乗務員『女医退場ゥ! ここから真の決勝戦が始まりますッ!』


内科医「結局、あの人のお色気、一度も役に立たなかったな……」

61: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:34:35.569 ID:L3FuS8dW0
石屋「はあああああっ!!!」

赤子「ぬあああああっ!!!」

ドゴォンッ! バゴォンッ! ガキィンッ!

客室乗務員『石屋の斧と赤子の拳が、激しくぶつかり合うゥ!』

ワァァァァ……!

客室乗務員『巻き込まれてる人もいるにもかかわらず、乗客も大興奮だ!』



精神科医「いいですか? 決してアナタに色気がないわけじゃないんです……」

精神科医「あまり自分を責めないことです。アナタは魅力的です」

女医「は、はい……ありがとうございます」グスッ…

67: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:39:30.593 ID:L3FuS8dW0
石屋「でりゃあっ!!!」

ゴシャッ!!!

赤子「!」

客室乗務員『ついに決まったァ! 生後まもない赤ちゃんに石斧がクリーンヒットォ!』

ワァッ!!!

赤子「……効かんな」コキッ

石屋「……な!?」

客室乗務員『き、効いていない! 赤ちゃん、全くのノーダメージだッ!』

石屋(今の感触――まさに衝撃に強いダイヤモンド!!!)



小児科医「あの赤ちゃん強すぎるよぉ~」

眼科医「勝負は……“見えた”な」

73: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:44:17.916 ID:L3FuS8dW0
赤子「覇ッ!!!」

ボゴォッ!!!

石屋「…………ッ!」ボロッ…

客室乗務員『石斧が完全に粉砕されたァ! もはや石屋の命運は尽きたかッ!?』

石屋(いや……まだだ!)

石屋「火打石ファイヤーッ!!!」カチッカチッ


ボワァァァァァッ!!!


客室乗務員『オオッ! まだこんな隠し球ならぬ隠し石を持ってたのか、石屋ッ!』

77: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:48:07.936 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員『しかし、効いてない! 赤ちゃん平然としているゥゥゥ!』

赤子「フン、この程度の炎で……」シュゥゥゥ…

石屋「いや……一瞬だけ時間を稼げればよかった」

赤子「ほざけ……負け惜しみを――」

石屋「私はさっき砕け散った石斧の欠片で、こんなものを作ってみたのだ」サッ

赤子「こ、これは……ッ!」

82: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:52:08.770 ID:L3FuS8dW0
赤子「石のおしゃぶり!?」

石屋「さぁ、どうぞ。プレゼントだ」

赤子「うめえ! うめえよぉぉぉぉぉぉ!!!」チュパッチュパッ

客室乗務員『これは……戦意喪失といっても過言ではないでしょうッ!』

客室乗務員『勝負ありッ!』


客室乗務員『医者トーナメント優勝は……石屋だァァァァァッ!!!』





ワアァァァァァ……!!!

87: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 22:56:32.040 ID:L3FuS8dW0
内科医「おめでとう!」パチパチ…

外科医「やるな……」パチパチ…

歯科医「素晴らしい戦いだった……」パチパチ…

眼科医「見事……」パチパチ…

小児科医「いい戦いだったよぉ~」パチパチ…

精神科医「ヒヒヒ、精神科医であるワタシが感動するとはね」パチパチ…

女医「娘にいいプレゼントを頂きました……」パチパチ…

赤子「石屋、貴様がナンバーワンだ」

石屋「皆さん、ありがとうございます!」ニッコリ

客室乗務員『医者仲間に祝福され、石屋も満面の笑みを浮かべているッ!』

92: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 23:01:24.594 ID:L3FuS8dW0
客室乗務員『――では、男さん』

男「…………」

客室乗務員『今のお気持ちをどうぞ!』

男「うるせえよ!」

客室乗務員『さっそく、優勝者の石屋さんに診察していただきましょう!』

男(せめて医者に優勝して欲しかった……)

95: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 23:04:14.073 ID:L3FuS8dW0
石屋「お腹が痛くなる前、何かされてましたか?」

男「いえね、俺の両親がいわゆる終活ってやつにハマってて、俺に立派な墓石を建てろってうるさいんです」

男「だけど、値段がバカにならなくて……ずっと悩んでるんです……」

石屋「でしたら、お安くご用意いたしますよ。これくらいでいかがです?」サッ

男「や、安い!」

男「……あ」

男「腹痛が治ったァ~~~~~~~~~~ッ!!!」


ワアァァァァァ……!!!







― 完 ―

100: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 23:08:46.158 ID:A0xbilV10
妙な伏線回収すんなwww

106: VIPがお送りします 2018/09/05(水) 23:13:51.125 ID:Ft5/8rEN0

ワロタwww

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