男「火葬すんなぁぁぁ! 俺はまだ生きてるぞぉぉぉぉぉ!!!」ドンドンドン
1: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:10:35.736 ID:FtXuFEXx0.net
男「」チーン…
医者「ご臨終です……」
父「くそう、親より先に死にやがって……!」
母「まだまだやりたいことたくさんあったでしょうに……」
教師「勉強もあれだけ頑張っていましたし、残念です……」
友人「ちくしょう……!」
幼馴染「ウソでしょ……ウソでしょぉぉぉっ!」
医者「ご臨終です……」
父「くそう、親より先に死にやがって……!」
母「まだまだやりたいことたくさんあったでしょうに……」
教師「勉強もあれだけ頑張っていましたし、残念です……」
友人「ちくしょう……!」
幼馴染「ウソでしょ……ウソでしょぉぉぉっ!」
12: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:13:23.350 ID:FtXuFEXx0.net
坊主「ではさっそく、葬式してしまいましょう」
父「よろしくお願いします」
坊主「いくぜェ!」
坊主「HEY! HEY! HEY!」ポクポクポク
坊主「ナムアミダブツ! ナンミョーホーレン! アーメン! ソーメン! ワンタンメン!」ポクポクポク
父「いい木魚だ……」
母「これならあの子もノリノリであの世に旅立てるわね」
父「よろしくお願いします」
坊主「いくぜェ!」
坊主「HEY! HEY! HEY!」ポクポクポク
坊主「ナムアミダブツ! ナンミョーホーレン! アーメン! ソーメン! ワンタンメン!」ポクポクポク
父「いい木魚だ……」
母「これならあの子もノリノリであの世に旅立てるわね」
18: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:16:12.421 ID:FtXuFEXx0.net
葬儀屋「じゃあ、焼いてしまいましょう」
父「よろしくお願いします」
母「立派な遺骨にしてあげて下さい」
葬儀屋「ご希望の焼き加減はございますか?」
父「そりゃもちろん」
母「決まってるわよねえ?」
父母「せーのっ!」
父母「ウェルダンで!!!」
父「よろしくお願いします」
母「立派な遺骨にしてあげて下さい」
葬儀屋「ご希望の焼き加減はございますか?」
父「そりゃもちろん」
母「決まってるわよねえ?」
父母「せーのっ!」
父母「ウェルダンで!!!」
21: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:19:00.057 ID:FtXuFEXx0.net
男「――ん?」パチッ
男(なんだここは……真っ暗で狭苦しい。周囲を壁で囲まれてる……)
男(ちょっと壁を舐めてみるか……)ペロッ
男(この味は……棺の味だ!)
男「なんで!? どうして俺、棺の中なんかに入ってるんだ!?」
男(なんだここは……真っ暗で狭苦しい。周囲を壁で囲まれてる……)
男(ちょっと壁を舐めてみるか……)ペロッ
男(この味は……棺の味だ!)
男「なんで!? どうして俺、棺の中なんかに入ってるんだ!?」
26: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:23:20.438 ID:FtXuFEXx0.net
男(外から声が聞こえる……)
「いよいよ火葬ね~」 「なにせ葬式のメーンイベントだからな」 「どんな風に焼けるかしら」
男(もしかして俺、火葬されちゃう!?)
「いよいよ火葬ね~」 「なにせ葬式のメーンイベントだからな」 「どんな風に焼けるかしら」
男(もしかして俺、火葬されちゃう!?)
29: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:26:14.570 ID:FtXuFEXx0.net
男「火葬すんなぁぁぁ!」ドンドンドン
男「俺はまだ生きてるぞぉぉぉぉぉ!!!」ドンドンドン
ドンドンドン…
葬儀屋「ん?」
幼馴染「あの……今、棺の中から音がしませんでした?」
葬儀屋「いえ、気のせいでしょう」
葬儀屋「さ、とっとと火葬を済ませて、代金をいただいちゃいましょう」
男「俺はまだ生きてるぞぉぉぉぉぉ!!!」ドンドンドン
ドンドンドン…
葬儀屋「ん?」
幼馴染「あの……今、棺の中から音がしませんでした?」
葬儀屋「いえ、気のせいでしょう」
葬儀屋「さ、とっとと火葬を済ませて、代金をいただいちゃいましょう」
32: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:29:22.077 ID:FtXuFEXx0.net
葬儀屋「棺、SET!」ガッション
葬儀屋「FIRE!!!」
ゴォォォォォォォォ……!
男「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
葬儀屋「FIRE!!!」
ゴォォォォォォォォ……!
男「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
38: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:32:10.300 ID:FtXuFEXx0.net
男「あちいいいいっ!」
男「あぢいいよぉぉぉぉっ!」
男「うぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」
………………
…………
……
男「あぢいいよぉぉぉぉっ!」
男「うぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」
………………
…………
……
45: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:36:27.095 ID:FtXuFEXx0.net
葬儀屋「そろそろ焼き上がったでしょう」
葬儀屋「では、ボチボチ遺骨拾いに参りましょうか」
父「いよっ!」
母「待ってました!」
教師「我々も参加していいんですか?」
父「どうぞどうぞ! 遺骨は拾った人のもの、ということで」
友人「実はやったことないんすよ! ありがとうございます!」
幼馴染「うっ……うっ……」ポロポロ…
母「あなたが落とした涙は、地獄にいるあの子にもきっと届くわ……」
幼馴染「はい……」グスッ…
葬儀屋「では、ボチボチ遺骨拾いに参りましょうか」
父「いよっ!」
母「待ってました!」
教師「我々も参加していいんですか?」
父「どうぞどうぞ! 遺骨は拾った人のもの、ということで」
友人「実はやったことないんすよ! ありがとうございます!」
幼馴染「うっ……うっ……」ポロポロ…
母「あなたが落とした涙は、地獄にいるあの子にもきっと届くわ……」
幼馴染「はい……」グスッ…
51: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:40:02.399 ID:FtXuFEXx0.net
葬儀屋「お~……キレイに残ってるな。今までで一番かも。さすが若いだけのことはある」
骨「……」
葬儀屋「じゃあ、骨の説明をします。ここが恥骨、こっちが股関節――」
骨「……」ムクッ
葬儀屋「うわっ、起き上がった!」
父「おおっ!」
母「よかった、生きてたのね!」
骨「……」
葬儀屋「じゃあ、骨の説明をします。ここが恥骨、こっちが股関節――」
骨「……」ムクッ
葬儀屋「うわっ、起き上がった!」
父「おおっ!」
母「よかった、生きてたのね!」
57: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:43:26.482 ID:FtXuFEXx0.net
教師「さすが私の生徒だ!」
友人「よかったな!」
幼馴染「……!」
骨「どうやら俺は火葬を耐えきったようだな……」
骨「――って、あれ!? 俺、骨だけになってる!? まんまゲームとかに出てくるスケルトンじゃん!」
葬儀屋「そりゃそうですよ。かなりの火力で焼いたんだから、肉なんか残るわけない」
骨「てめえ、どうしてくれんだァァァ!!!」
友人「よかったな!」
幼馴染「……!」
骨「どうやら俺は火葬を耐えきったようだな……」
骨「――って、あれ!? 俺、骨だけになってる!? まんまゲームとかに出てくるスケルトンじゃん!」
葬儀屋「そりゃそうですよ。かなりの火力で焼いたんだから、肉なんか残るわけない」
骨「てめえ、どうしてくれんだァァァ!!!」
59: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:46:19.646 ID:VoiX1UXv0.net
スケルトンはこうして誕生するのか
60: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:47:02.091 ID:FtXuFEXx0.net
骨「お前さ、実は俺が生きてること気づいてたろ?」
葬儀屋「は、はい」
骨「じゃあなんで焼いたんだよ!」
葬儀屋「だって……最後までやらないとお金もらえないし……」
骨「そこまで正直にいわれると怒る気も失せるわ!!!」
骨「父さんも母さんも、俺が死んだことあまり悲しんでないみたいだな」
父「いや、お前が死んだこと自体は悲しかったけど、忌引きで休めるのは嬉しかったし……」
母「うん……おかげでお寿司とか食べられたし」
骨「お前ら、本当に俺の親か!?」
葬儀屋「は、はい」
骨「じゃあなんで焼いたんだよ!」
葬儀屋「だって……最後までやらないとお金もらえないし……」
骨「そこまで正直にいわれると怒る気も失せるわ!!!」
骨「父さんも母さんも、俺が死んだことあまり悲しんでないみたいだな」
父「いや、お前が死んだこと自体は悲しかったけど、忌引きで休めるのは嬉しかったし……」
母「うん……おかげでお寿司とか食べられたし」
骨「お前ら、本当に俺の親か!?」
64: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:49:55.911 ID:H2jMpFuV0.net
65: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:49:56.162 ID:FtXuFEXx0.net
教師「まあまあ、ゾンビよりはマシじゃないか! あれは臭いしハエがたかるし……」
友人「そうそう気にすんなって! いいダイエットになったと思えばさ……」
骨「慰めになってねえから!!!」
幼馴染「あのさ……私……」
骨「!」ハッ
骨「お前にだけは……俺のこんな姿見られたくなかったよ……」ダッ
タッタッタ…
幼馴染「あっ、待って!」
友人「そうそう気にすんなって! いいダイエットになったと思えばさ……」
骨「慰めになってねえから!!!」
幼馴染「あのさ……私……」
骨「!」ハッ
骨「お前にだけは……俺のこんな姿見られたくなかったよ……」ダッ
タッタッタ…
幼馴染「あっ、待って!」
66: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:52:30.727 ID:FtXuFEXx0.net
町――
骨(町に飛び出したものの……行くあてはない)
骨「これからどうしよ?」
ザワザワ… ドヨドヨ…
骨「なんだか周囲が騒がしいな」
骨(町に飛び出したものの……行くあてはない)
骨「これからどうしよ?」
ザワザワ… ドヨドヨ…
骨「なんだか周囲が騒がしいな」
70: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:55:06.710 ID:FtXuFEXx0.net
「うわ、すげえ! 骨が歩いてるぜ!」
「超白ォ~い!」
「へぇ~、結構いい骨密度してんじゃん」
「ママー、あの人、骨だけだよ~」
「スマホで撮っちゃお!」パシャッパシャッ
骨(そりゃそうだ……こうなるに決まってる)
「超白ォ~い!」
「へぇ~、結構いい骨密度してんじゃん」
「ママー、あの人、骨だけだよ~」
「スマホで撮っちゃお!」パシャッパシャッ
骨(そりゃそうだ……こうなるに決まってる)
74: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 21:58:18.930 ID:FtXuFEXx0.net
ホラーマン「そこのあなた!」
骨「うわっ!(この人も骨だけだ……)」
ホラーマン「わたくし、ホラーマンと申します! ホラホラ~」
骨「ど、どうも……」
骨「俺になんか用ですか?」
ホラーマン「よろしければ、私たちの骨サーに入りませんか?」
骨「骨サー?」
骨「うわっ!(この人も骨だけだ……)」
ホラーマン「わたくし、ホラーマンと申します! ホラホラ~」
骨「ど、どうも……」
骨「俺になんか用ですか?」
ホラーマン「よろしければ、私たちの骨サーに入りませんか?」
骨「骨サー?」
77: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:00:36.730 ID:FtXuFEXx0.net
ホラーマン「私たちのような骨だけの人が集まるサークルなんです!」
骨(誰だこいつら!?)
ブルック「ヨホホホホ! あなた、いい目をしてますね! 私たち目ありませんけど!」
バラガン・ルイゼンバーン「これで四人目……あとはオタサーの姫的なメンバーが欲しいところじゃな」
ホラーマン「さ、是非あなたも我々の仲間に! 今なら入会特典として牛乳と小魚を……」
骨「ならねぇよ!」
骨(誰だこいつら!?)
ブルック「ヨホホホホ! あなた、いい目をしてますね! 私たち目ありませんけど!」
バラガン・ルイゼンバーン「これで四人目……あとはオタサーの姫的なメンバーが欲しいところじゃな」
ホラーマン「さ、是非あなたも我々の仲間に! 今なら入会特典として牛乳と小魚を……」
骨「ならねぇよ!」
80: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:04:04.080 ID:FtXuFEXx0.net
骨「求人誌見ても……骨じゃろくな仕事ないなぁ……」ペラ…
・遊園地のお化け屋敷勤務 日給10000円
・理科室の骨格模型 時給2500円
・拒食症患者のカウンセラー 出来高制
骨(やっぱり今の御時世、骨だけの俺が独立して生きてくのは難しそうだ)
骨(仕方ない……家に帰るしかないか)
・遊園地のお化け屋敷勤務 日給10000円
・理科室の骨格模型 時給2500円
・拒食症患者のカウンセラー 出来高制
骨(やっぱり今の御時世、骨だけの俺が独立して生きてくのは難しそうだ)
骨(仕方ない……家に帰るしかないか)
84: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:08:37.454 ID:FtXuFEXx0.net
自宅――
骨「ただいま……」
父「お、お帰りっ!」
母「いきなりいなくなっちゃうから、心配してたのよ~」
母「特に幼馴染ちゃんがね。あんたもスミにおけないわねぇ、このっ、このっ!」ツンツン
骨「や、やめろ! 崩れる!」グラグラ…
母「あとで幼馴染ちゃんにも挨拶しときなさいよ」
骨「……ふん、どうでもいいさ」
骨(あいつももう、骨になった俺なんかどうでもいいはずさ……)
骨「ただいま……」
父「お、お帰りっ!」
母「いきなりいなくなっちゃうから、心配してたのよ~」
母「特に幼馴染ちゃんがね。あんたもスミにおけないわねぇ、このっ、このっ!」ツンツン
骨「や、やめろ! 崩れる!」グラグラ…
母「あとで幼馴染ちゃんにも挨拶しときなさいよ」
骨「……ふん、どうでもいいさ」
骨(あいつももう、骨になった俺なんかどうでもいいはずさ……)
85: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:10:48.690 ID:FtXuFEXx0.net
学校――
教師「今回のテスト、あまりよくなかったぞ」
骨「すみません……」
教師「せっかく火葬を耐えきったのに、これじゃ志望校に入れんぞ!」
骨「はい……」
骨(くそっ、頭が悪くなってる! 脳みそがないからだ!)
教師「今回のテスト、あまりよくなかったぞ」
骨「すみません……」
教師「せっかく火葬を耐えきったのに、これじゃ志望校に入れんぞ!」
骨「はい……」
骨(くそっ、頭が悪くなってる! 脳みそがないからだ!)
86: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:12:31.533 ID:PAlhPwaSr.net
脳みそがないw
87: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:13:00.941 ID:FtXuFEXx0.net
タッタッタ…
骨「ハッ、ハッ、ハッ……」
友人「やったーっ! オレの勝ちだ! 昔はオレのが遅かったのに!」
骨「ちくしょう……!」
骨(くそっ、走るのも遅くなった……筋肉がないからだ!)
骨「ハッ、ハッ、ハッ……」
友人「やったーっ! オレの勝ちだ! 昔はオレのが遅かったのに!」
骨「ちくしょう……!」
骨(くそっ、走るのも遅くなった……筋肉がないからだ!)
90: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:16:13.798 ID:FtXuFEXx0.net
幼馴染「ヤッホー」
骨「……」
幼馴染「どしたの、元気ないじゃん」
骨「元気もなくなるさ……俺もう終わりだよ! 終わっちまったんだよ!」
幼馴染「そんなことないって」
骨「だってよ……頭は悪くなったし、足も遅くなっちまった」
骨「みんなみんな、骨になっちまったせいだ!」
骨「……」
幼馴染「どしたの、元気ないじゃん」
骨「元気もなくなるさ……俺もう終わりだよ! 終わっちまったんだよ!」
幼馴染「そんなことないって」
骨「だってよ……頭は悪くなったし、足も遅くなっちまった」
骨「みんなみんな、骨になっちまったせいだ!」
92: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:19:28.555 ID:FtXuFEXx0.net
幼馴染「そんなことない!」
骨「うっ!」
幼馴染「テストが悪かったのは単純に勉強不足! 足が遅くなったのは骨の体に慣れてないから!」
幼馴染「全部、骨になったのを言い訳にしてるだけじゃない!」
骨「ぐっ……!(図星……!)」
骨「だけどよ、お前だって骨になった俺のことなんか、もう嫌いなんだろ!?」
幼馴染「別に? ただちょっと皮と肉と内蔵がなくなっただけじゃない」
骨「お前……! ふん、慰めなんかいらねぇんだよ!」
骨「うっ!」
幼馴染「テストが悪かったのは単純に勉強不足! 足が遅くなったのは骨の体に慣れてないから!」
幼馴染「全部、骨になったのを言い訳にしてるだけじゃない!」
骨「ぐっ……!(図星……!)」
骨「だけどよ、お前だって骨になった俺のことなんか、もう嫌いなんだろ!?」
幼馴染「別に? ただちょっと皮と肉と内蔵がなくなっただけじゃない」
骨「お前……! ふん、慰めなんかいらねぇんだよ!」
97: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:23:35.341 ID:FtXuFEXx0.net
幼馴染「ねえ……デートしよっか」
骨「ハァ?」
幼馴染「そうすれば、今でも私の気持ちは変わってないって証明できるでしょ?」
骨「なーにいってやがる!」
幼馴染「場所は……そうだ、初デートした公園でいいよね。池がある公園!」
骨「同情でデートなんかして欲しくねえよ! だいたいあそこ、今じゃ不良の溜まり場じゃねえか!」
骨「じゃあな!」スタスタ
幼馴染「……待ってるからね」
骨「ハァ?」
幼馴染「そうすれば、今でも私の気持ちは変わってないって証明できるでしょ?」
骨「なーにいってやがる!」
幼馴染「場所は……そうだ、初デートした公園でいいよね。池がある公園!」
骨「同情でデートなんかして欲しくねえよ! だいたいあそこ、今じゃ不良の溜まり場じゃねえか!」
骨「じゃあな!」スタスタ
幼馴染「……待ってるからね」
98: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:26:23.426 ID:FtXuFEXx0.net
町――
スタスタ…
骨(ふん……こんな骨とデートだぁ? ふざけんな! 同情なんかしやがって!)
骨(別に付き合ってるってわけでもねえし……)
骨(それに……あいつならもっとイケメンとだって……)
骨(俺は俺で、もっと相応しい奴らとつるむとするさ)
骨「あのー……」
ホラーマン「ホラ? あなたはこの間の!」
骨「俺を……骨サーに入れて下さい! お願いします!」
ホラーマン「……」
スタスタ…
骨(ふん……こんな骨とデートだぁ? ふざけんな! 同情なんかしやがって!)
骨(別に付き合ってるってわけでもねえし……)
骨(それに……あいつならもっとイケメンとだって……)
骨(俺は俺で、もっと相応しい奴らとつるむとするさ)
骨「あのー……」
ホラーマン「ホラ? あなたはこの間の!」
骨「俺を……骨サーに入れて下さい! お願いします!」
ホラーマン「……」
102: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:29:30.720 ID:FtXuFEXx0.net
ホラーマン「あいにく、あなたを入れることはできませんねえ」
ブルック「我々は骨のない人はお断りですので」
バラガン・ルイゼンバーン「うむ……消え失せろ」
骨「な……! なんでだよ! こないだはそっちから誘ってきたのに……」
ホラーマン「あなたには待っている人がいるでしょう?」
骨「う!」
ブルック「そういう目をしていますよ。私たち、目ありませんけど!」
バラガン・ルイゼンバーン「女を待たせるなど、骨のある男のやることではないわい」
骨「み、皆さん……」ジーン…
ブルック「我々は骨のない人はお断りですので」
バラガン・ルイゼンバーン「うむ……消え失せろ」
骨「な……! なんでだよ! こないだはそっちから誘ってきたのに……」
ホラーマン「あなたには待っている人がいるでしょう?」
骨「う!」
ブルック「そういう目をしていますよ。私たち、目ありませんけど!」
バラガン・ルイゼンバーン「女を待たせるなど、骨のある男のやることではないわい」
骨「み、皆さん……」ジーン…
104: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:32:12.945 ID:FtXuFEXx0.net
骨「おかげで目が覚めました! 行ってきます!」ダッ
ホラーマン「行ってらっしゃ~い、ホラホラ~」
ブルック「ヨホホホ、青春ですねぇ……」
バラガン・ルイゼンバーン「やれやれ、世話の焼ける餓鬼じゃ」
ホラーマン「行ってらっしゃ~い、ホラホラ~」
ブルック「ヨホホホ、青春ですねぇ……」
バラガン・ルイゼンバーン「やれやれ、世話の焼ける餓鬼じゃ」
107: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:34:03.368 ID:FtXuFEXx0.net
骨「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」
骨「あれ? よく考えたら、俺って肺がないから息切れなんてするわけなかった」
骨「骨って案外快適なのかも!」
ビューンッ
骨「あれ? よく考えたら、俺って肺がないから息切れなんてするわけなかった」
骨「骨って案外快適なのかも!」
ビューンッ
110: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:37:33.905 ID:FtXuFEXx0.net
公園――
骨「おーい!」
幼馴染「!」
骨「待ったか?」
幼馴染「待ったよ……だけど必ず来てくれるって信じてた」
骨「悪いな、俺、いじけちゃって……だけどもう大丈夫だ。骨サーの人に励ましてもらったから……」
骨「デートしようぜ!」
幼馴染「うん!」
骨「おーい!」
幼馴染「!」
骨「待ったか?」
幼馴染「待ったよ……だけど必ず来てくれるって信じてた」
骨「悪いな、俺、いじけちゃって……だけどもう大丈夫だ。骨サーの人に励ましてもらったから……」
骨「デートしようぜ!」
幼馴染「うん!」
111: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:41:06.100 ID:FtXuFEXx0.net
骨「昔、この池で二人で溺れちゃったんだよな~」
幼馴染「あ~覚えてる、覚えてる!」
骨「今の俺なら下手すりゃ浮いちゃうかもな」
不良「おうおうおう! 見せつけてくれるじゃねえか!」
DQN「骨のくせにデートかよォ~」
骨「な、なんだお前ら……」
幼馴染「あ~覚えてる、覚えてる!」
骨「今の俺なら下手すりゃ浮いちゃうかもな」
不良「おうおうおう! 見せつけてくれるじゃねえか!」
DQN「骨のくせにデートかよォ~」
骨「な、なんだお前ら……」
114: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:44:40.729 ID:FtXuFEXx0.net
不良「おい骨野郎、そっちの姉ちゃんを俺らに貸してくれよ」
骨「ふざけんな! 断る!」
不良「なんだとコラァッ!」バキッ
骨「わわっ!」グラグラ…
不良「ハハハ、こいつ脆いぜ! ジェンガみてえ!」
DQN「カルシウム不足だな!」
幼馴染「や、やめてよ! 逃げてーっ!」
骨「いや……逃げない」
骨「俺はもう骨になったことを言い訳にはしない! コツコツと頑張って生きてやる!」
骨「俺はもう……骨のない男じゃない!!!」
幼馴染「……!」キュンッ
不良「ぐっ……!」ビクッ
不良「ケッ……だったらバラバラにしてやらァ!」
骨「ふざけんな! 断る!」
不良「なんだとコラァッ!」バキッ
骨「わわっ!」グラグラ…
不良「ハハハ、こいつ脆いぜ! ジェンガみてえ!」
DQN「カルシウム不足だな!」
幼馴染「や、やめてよ! 逃げてーっ!」
骨「いや……逃げない」
骨「俺はもう骨になったことを言い訳にはしない! コツコツと頑張って生きてやる!」
骨「俺はもう……骨のない男じゃない!!!」
幼馴染「……!」キュンッ
不良「ぐっ……!」ビクッ
不良「ケッ……だったらバラバラにしてやらァ!」
115: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:46:47.488 ID:FtXuFEXx0.net
ホラーマン「待ちなさい!」
骨「あんたたちは……!」
ブルック「さっきの言葉、私たちの骨にも響きましたよ。骨伝導ですかね、ヨホホホ」
ブルック「ここは私たちに任せて、さ、早く!」
骨「大丈夫かよ……あんたら弱そうだけど……」
バラガン・ルイゼンバーン「あんな若造どもに負けるほど耄碌しとらんわい」
骨「どうもありがとう! さ、行こう!」
幼馴染「うんっ!」
骨「あんたたちは……!」
ブルック「さっきの言葉、私たちの骨にも響きましたよ。骨伝導ですかね、ヨホホホ」
ブルック「ここは私たちに任せて、さ、早く!」
骨「大丈夫かよ……あんたら弱そうだけど……」
バラガン・ルイゼンバーン「あんな若造どもに負けるほど耄碌しとらんわい」
骨「どうもありがとう! さ、行こう!」
幼馴染「うんっ!」
117: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:48:57.395 ID:FtXuFEXx0.net
ホラーマン「頼みますよぉ~、私はそこまで強くないですから」
ブルック「ヨホホホ、ホラーマンさん、お任せ下さい」
不良「なんだこの骨どもは!? ナメやがって……!」
DQN「一発でバラバラにしてやるゥ!」
バラガン・ルイゼンバーン「ふん……死の息吹(レスピラ)を使うまでもないわ」
ギャアァァァァァ……
ブルック「ヨホホホ、ホラーマンさん、お任せ下さい」
不良「なんだこの骨どもは!? ナメやがって……!」
DQN「一発でバラバラにしてやるゥ!」
バラガン・ルイゼンバーン「ふん……死の息吹(レスピラ)を使うまでもないわ」
ギャアァァァァァ……
118: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:49:48.465 ID:5L4jxhJUa.net
120: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:51:56.714 ID:FtXuFEXx0.net
骨「ふぅ~、また骨サーの人たちに助けられちゃったな……」
幼馴染「ねえ……さっきはかっこよかったよ」
骨「え?」
幼馴染「下手したら全身バラバラになっちゃうとこだったのに、立ちはだかってさ……」
幼馴染「今のあんた……肉体があった頃にだって負けないくらいかっこいいよ」
骨「あ、ありがとう」
幼馴染「ねえ……さっきはかっこよかったよ」
骨「え?」
幼馴染「下手したら全身バラバラになっちゃうとこだったのに、立ちはだかってさ……」
幼馴染「今のあんた……肉体があった頃にだって負けないくらいかっこいいよ」
骨「あ、ありがとう」
121: VIPがお送りします 2017/06/19(月) 22:54:17.163 ID:FtXuFEXx0.net
幼馴染「これから……私たち、正式に付き合おうよ!」
骨「でもホントに俺なんかでいいのかよ?」
骨「この通り、脳みそだってないしさ……」
幼馴染「平気平気、頭空っぽの方が愛詰め込めるっていうじゃない!」
おわり
骨「でもホントに俺なんかでいいのかよ?」
骨「この通り、脳みそだってないしさ……」
幼馴染「平気平気、頭空っぽの方が愛詰め込めるっていうじゃない!」
おわり