【ぼく勉】真冬「このカップがどうかしたの?」
真冬「このカップがどうかしたの?」
29: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:20:53 ID:BnawkEiM
--真冬の部屋
カリカリカリ…
カリカリカリ…
カリカッ……
カチカチ…カチカチ
成幸「すみません、シャーペンの芯が無くなっちゃいました」
真冬「頃合…そろそろ休憩にしましょう。コーヒーで良かったわね?」
成幸「あ、はい。ありがとうございます」
カリカリカリ…
カリカリカリ…
カリカッ……
カチカチ…カチカチ
成幸「すみません、シャーペンの芯が無くなっちゃいました」
真冬「頃合…そろそろ休憩にしましょう。コーヒーで良かったわね?」
成幸「あ、はい。ありがとうございます」
30: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:22:48 ID:BnawkEiM
--5分後
成幸「そういえば、このカップいつも同じのを使ってますね」
真冬「そうね。それがどうかしたの?」
成幸「いえ…随分大事に使ってるなあと思って。キッチンが汚れまくっていてもこれだけはきちんと洗ってるみたいですし(あと割らないし…)」
真冬「し、失礼。…けどそうね。これは友人の結婚式で貰ったものだから……何? 唯我くん、その顔は」
成幸「いえ、先生にも友達がいたのかと……すみません、考えてみたら当然のことですね。また調子に乗ってしまいました」ガクガク ブルブル
真冬「ハア… まあ、否定はしないわ。ずっとフィギュア付けの毎日で、交友を深めようなんて思いもしなかったから」
成幸「そういえば、このカップいつも同じのを使ってますね」
真冬「そうね。それがどうかしたの?」
成幸「いえ…随分大事に使ってるなあと思って。キッチンが汚れまくっていてもこれだけはきちんと洗ってるみたいですし(あと割らないし…)」
真冬「し、失礼。…けどそうね。これは友人の結婚式で貰ったものだから……何? 唯我くん、その顔は」
成幸「いえ、先生にも友達がいたのかと……すみません、考えてみたら当然のことですね。また調子に乗ってしまいました」ガクガク ブルブル
真冬「ハア… まあ、否定はしないわ。ずっとフィギュア付けの毎日で、交友を深めようなんて思いもしなかったから」
31: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:25:18 ID:BnawkEiM
成幸「で、でもその友達とは今も交流があるんですよね」
真冬「結婚式以来、顔も見ていないわね」
成幸「………」
真冬「………」
成幸「………(く、空気が重い…)」ズーン
真冬「…もちろん全く交流が無いわけではないわ。年賀状のやりとり程度はするし、連絡先だって知ってるわよ」
成幸「じ、じゃあ…」
真冬「だからこそ、これ以上は不要よ。向こうは家庭だってあるもの。用も無しに連絡してこられても迷惑なだけでしょう?」
真冬「結婚式以来、顔も見ていないわね」
成幸「………」
真冬「………」
成幸「………(く、空気が重い…)」ズーン
真冬「…もちろん全く交流が無いわけではないわ。年賀状のやりとり程度はするし、連絡先だって知ってるわよ」
成幸「じ、じゃあ…」
真冬「だからこそ、これ以上は不要よ。向こうは家庭だってあるもの。用も無しに連絡してこられても迷惑なだけでしょう?」
32: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:26:36 ID:BnawkEiM
成幸「……本当にそうっスかね?」
真冬「何が?」ジロリ
成幸「あ、いえ、桐須先生がさっき言った言葉…確かにそうかもしれないんですけど、それって先生が勝手にそう思ってるってことですよね」
真冬「ええ。それが?」
成幸「その…つまり、友達の方はそう思ってないかもしれないって事です。考え過ぎて一人相撲になってるというか…」
真冬「…かもしれないわね。だけど式以降、お互い連絡したことがないのは事実だもの。きっと忙しいに違いないわ」
真冬「何が?」ジロリ
成幸「あ、いえ、桐須先生がさっき言った言葉…確かにそうかもしれないんですけど、それって先生が勝手にそう思ってるってことですよね」
真冬「ええ。それが?」
成幸「その…つまり、友達の方はそう思ってないかもしれないって事です。考え過ぎて一人相撲になってるというか…」
真冬「…かもしれないわね。だけど式以降、お互い連絡したことがないのは事実だもの。きっと忙しいに違いないわ」
33: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:28:07 ID:BnawkEiM
成幸「それだって同じことですよ。向こうも『教師の仕事が忙しそう』だと思ってるから連絡しにくいのかもしれませんし」
真冬「……」
成幸「もちろん、それだって自分の想像でしかないですけど…肝心なのは、自分がどうしたいかって事なんだと思います」
真冬「自分が…どうしたいか…」
成幸「ええ、連絡したいと思ったから連絡する。それで十分じゃないっスかね。俺はずっと携帯を持ってなかったから、好きなときに連絡できるのって、当たり前だけど、すごく良いことだなって思いますよ」ニコッ
真冬「…そうね、一理あるわ。さ、そろそろ勉強にもどりましょう」
成幸「(露骨に話そらしたなこの人…)あ、はい…」
真冬「……」
成幸「もちろん、それだって自分の想像でしかないですけど…肝心なのは、自分がどうしたいかって事なんだと思います」
真冬「自分が…どうしたいか…」
成幸「ええ、連絡したいと思ったから連絡する。それで十分じゃないっスかね。俺はずっと携帯を持ってなかったから、好きなときに連絡できるのって、当たり前だけど、すごく良いことだなって思いますよ」ニコッ
真冬「…そうね、一理あるわ。さ、そろそろ勉強にもどりましょう」
成幸「(露骨に話そらしたなこの人…)あ、はい…」
34: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:31:37 ID:BnawkEiM
--成幸帰宅後、カップを洗う真冬
ジャー… ザブザブ…
真冬「まったく…お節介ね」
真冬「軽々しく言って…学生と社会人では立場が違うのに…」
キュッ フキフキ…
真冬(でも…)ジッ…
--今日はありがとう真冬。私、一足先に幸せになるからね。真冬も良い人に出会えたら、ぜひそのカップ使ってあげてね。
--連絡したいと思ったから連絡する。それで十分じゃないっスかね。
真冬「…………」ピッピッ…
ジャー… ザブザブ…
真冬「まったく…お節介ね」
真冬「軽々しく言って…学生と社会人では立場が違うのに…」
キュッ フキフキ…
真冬(でも…)ジッ…
--今日はありがとう真冬。私、一足先に幸せになるからね。真冬も良い人に出会えたら、ぜひそのカップ使ってあげてね。
--連絡したいと思ったから連絡する。それで十分じゃないっスかね。
真冬「…………」ピッピッ…
35: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:35:06 ID:BnawkEiM
赤ちゃん「zzz…マァマ…zzzz」
「やっと寝てくれた…やれやれ、子育ても楽じゃないわね。さて、夕飯は作ったから、夫が帰って来るまでドラマでも…」
♪♪♪~
「着信かあ。どうせまた勧誘の類で…え…真冬!?」パアァッ
「もしもし! うわぁ~久しぶり、元気だった? うん…うん。こっちも変わりないよ。それにしてもどうしたの急に……うん、うん! わかるよ。私もまた真冬に会いたいなあって思ってたから……え? あ、大丈夫。この時間は
いつも暇してるんだ……何言ってるの。迷惑なわけないでしょ! だって…」
--友達なんだから。
了
「やっと寝てくれた…やれやれ、子育ても楽じゃないわね。さて、夕飯は作ったから、夫が帰って来るまでドラマでも…」
♪♪♪~
「着信かあ。どうせまた勧誘の類で…え…真冬!?」パアァッ
「もしもし! うわぁ~久しぶり、元気だった? うん…うん。こっちも変わりないよ。それにしてもどうしたの急に……うん、うん! わかるよ。私もまた真冬に会いたいなあって思ってたから……え? あ、大丈夫。この時間は
いつも暇してるんだ……何言ってるの。迷惑なわけないでしょ! だって…」
--友達なんだから。
了
36: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:36:40 ID:BnawkEiM
幕間
「……うん、大丈夫。その日は夫がいてくれるから。じゃあその日に……あ、そうそう、結婚式のときに送ったカップってどうなった? ……そっかそっか。おめでとう! で、どんな人? ……うわ~掃除までしてくれるなんてすっごく良い人じゃない。絶対離さないようにしなきゃだめよ! …うん、そう。私はもう叶ったからさ。次は真冬が幸せになれるよう、応援してるからね!」
「……うん、大丈夫。その日は夫がいてくれるから。じゃあその日に……あ、そうそう、結婚式のときに送ったカップってどうなった? ……そっかそっか。おめでとう! で、どんな人? ……うわ~掃除までしてくれるなんてすっごく良い人じゃない。絶対離さないようにしなきゃだめよ! …うん、そう。私はもう叶ったからさ。次は真冬が幸せになれるよう、応援してるからね!」
37: 深夜にお送りします 2018/12/07(金) 21:45:58 ID:BnawkEiM
以上です。ネタ元は22話の幕間から。先生は37話のカレー回で文乃への連絡を躊躇ってたのもあって、こういう考えになるんじゃないかなーと思いました
閲覧や乙コメありがとうございます。1は先生派なので次もまた先生でいこうかと思ってます
閲覧や乙コメありがとうございます。1は先生派なので次もまた先生でいこうかと思ってます