ガキ大将「お前の母ちゃんでーべそ!」少年「なんで知ってんだ!?」ガキ大将「決まってんだろ?」ペロリ
1: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:31:19.372 ID:Uj2XkiRx0
ガキ大将「バーカ!」
少年「デーブ!」
ガキ大将「アーホ!」
少年「ゴリラー!」
ガキ大将「くう……お前の母ちゃんでーべそ!」
少年「なんで知ってんだ!?」
ガキ大将「なんで知ってるって……決まってんだろ?」ペロリ
少年「お前……お母さんに何しやがった!?」
ガキ大将「なかなかよかったぜ……人妻ってのもよぉ」
少年「お母さん!」ダッ
少年「デーブ!」
ガキ大将「アーホ!」
少年「ゴリラー!」
ガキ大将「くう……お前の母ちゃんでーべそ!」
少年「なんで知ってんだ!?」
ガキ大将「なんで知ってるって……決まってんだろ?」ペロリ
少年「お前……お母さんに何しやがった!?」
ガキ大将「なかなかよかったぜ……人妻ってのもよぉ」
少年「お母さん!」ダッ
2: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:34:29.178 ID:Uj2XkiRx0
少年「お母さん!」
少年「お母さぁぁぁん!」
母「……」シクシク
少年「お母さん!」
母「私ったら、夫以外の男と……それも小学生と……」シクシク
少年「……!」
少年「ガキ大将ォォォォォ!!!」
少年「お母さぁぁぁん!」
母「……」シクシク
少年「お母さん!」
母「私ったら、夫以外の男と……それも小学生と……」シクシク
少年「……!」
少年「ガキ大将ォォォォォ!!!」
3: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:36:17.224 ID:Uj2XkiRx0
ガキ大将「へっへっへ」ガシッ
妹「お、お兄ちゃん……」
少年「ガキ大将!? お前、妹をどうする気だ!?」
ガキ大将「もちろん、母親と同じ目にあわせてやるのさァ……」
ガキ大将「妹を返して欲しかったら、公園に来い! そこがお前の墓場になる!」
妹「助けて! 助けて、お兄ちゃん!」
少年「待ってろ! 兄ちゃんが必ず助けに行くからな!」
妹「お、お兄ちゃん……」
少年「ガキ大将!? お前、妹をどうする気だ!?」
ガキ大将「もちろん、母親と同じ目にあわせてやるのさァ……」
ガキ大将「妹を返して欲しかったら、公園に来い! そこがお前の墓場になる!」
妹「助けて! 助けて、お兄ちゃん!」
少年「待ってろ! 兄ちゃんが必ず助けに行くからな!」
5: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:39:23.612 ID:Uj2XkiRx0
公園――
少年「着いた!」ザッ
少年(ガキ大将は公園の奥にある横倒しの土管に陣取ってるだろうけど……)
少年(きっと、手下を各所に配備しているに違いない!)
少年(行くぞ!)
母を汚され、妹をさらわれた少年の前に、≪四天王≫が立ちはだかる――
少年「着いた!」ザッ
少年(ガキ大将は公園の奥にある横倒しの土管に陣取ってるだろうけど……)
少年(きっと、手下を各所に配備しているに違いない!)
少年(行くぞ!)
母を汚され、妹をさらわれた少年の前に、≪四天王≫が立ちはだかる――
6: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:42:36.420 ID:Uj2XkiRx0
滑り台――
坊主頭「よう、待ってたぜ!」
少年「お前はガキ大将にいつも付き従ってる……」
坊主頭「ガキ大将さんからの命令でな、お前の相手はオイラがする!」
坊主頭「ガキ大将四天王の一人であるオイラがなァ!」
少年「四天王……だと?」
坊主頭「お前にはここで死んでもらうぜ!」
少年「来い!」サッ
坊主頭「よう、待ってたぜ!」
少年「お前はガキ大将にいつも付き従ってる……」
坊主頭「ガキ大将さんからの命令でな、お前の相手はオイラがする!」
坊主頭「ガキ大将四天王の一人であるオイラがなァ!」
少年「四天王……だと?」
坊主頭「お前にはここで死んでもらうぜ!」
少年「来い!」サッ
8: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:44:29.972 ID:Uj2XkiRx0
坊主頭「行くぜぇ!」シャーッ
少年(滑ってきた! どんな攻撃をするつもりだ!?)
坊主頭「とりゃあ!」バッ
少年(跳んだ!?)
バキィッ!
少年「ぐぎゃっ!」
坊主頭「へへっ」スタッ
少年(なんて跳び蹴りだ……!)
少年(滑ってきた! どんな攻撃をするつもりだ!?)
坊主頭「とりゃあ!」バッ
少年(跳んだ!?)
バキィッ!
少年「ぐぎゃっ!」
坊主頭「へへっ」スタッ
少年(なんて跳び蹴りだ……!)
10: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:47:20.182 ID:Uj2XkiRx0
タタタッ
坊主頭「もう一度喰らわせてやる!」シャーッ
坊主頭「だりゃあっ!」バッ
少年(ガード!)サッ
ドカッ!
少年(お、重いっ……!)ミシミシ
坊主頭「防御したって腕を痛めるだけだぜ!」
少年(滑り台の加速を利用した、なんて完璧な攻撃なんだ……!)
坊主頭「もう一度喰らわせてやる!」シャーッ
坊主頭「だりゃあっ!」バッ
少年(ガード!)サッ
ドカッ!
少年(お、重いっ……!)ミシミシ
坊主頭「防御したって腕を痛めるだけだぜ!」
少年(滑り台の加速を利用した、なんて完璧な攻撃なんだ……!)
11: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:50:11.902 ID:Uj2XkiRx0
タタタッ
坊主頭「俺の跳び蹴りを防ぐ手段はない!」シャーッ
少年(いや……だけど)
坊主頭「とりゃあっ!」バッ
少年(この技には一つだけ致命的な欠点がある!)
ズガッ!
少年「ぐおっ!」
坊主頭「へへへ、次で終わりだ!」スタッ
少年(それは――)
坊主頭「俺の跳び蹴りを防ぐ手段はない!」シャーッ
少年(いや……だけど)
坊主頭「とりゃあっ!」バッ
少年(この技には一つだけ致命的な欠点がある!)
ズガッ!
少年「ぐおっ!」
坊主頭「へへへ、次で終わりだ!」スタッ
少年(それは――)
12: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:52:53.690 ID:Uj2XkiRx0
少年「滑り台から跳んで、また上まで昇るまでの間は、スキだらけということだ!」ガシッ
坊主頭「なっ!」
少年「滑り台に昇らせなければ、お前なんか怖くねえ!」
坊主頭「や、やめろ!」
少年「オラァッ!!!」
ドゴォッ!
坊主頭「ぐはぁぁぁ……っ!」ドザッ
坊主頭「あ、が……」ガクッ
少年「手強い相手だった……」
少年(四天王ってことは、あと三人控えてるってことか……ヘビーな戦いになりそうだ!)
坊主頭「なっ!」
少年「滑り台に昇らせなければ、お前なんか怖くねえ!」
坊主頭「や、やめろ!」
少年「オラァッ!!!」
ドゴォッ!
坊主頭「ぐはぁぁぁ……っ!」ドザッ
坊主頭「あ、が……」ガクッ
少年「手強い相手だった……」
少年(四天王ってことは、あと三人控えてるってことか……ヘビーな戦いになりそうだ!)
14: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:57:05.041 ID:Uj2XkiRx0
砂場――
悪ガキ「オラッ、どけどけぇ!」
悪ガキ「この砂漠はこれからオレが使うんだよ!」
幼児「ひいい……!」タタタッ
幼女「ふええ……!」タタタッ
悪ガキ「……来たな」
少年「……」ザッ
悪ガキ「坊主頭はやられちまったか……情けねえ野郎だ!」
少年「次はお前だ」
悪ガキ「ほざきやがれ! この砂漠をお前の墓場にしてやるよ!」
悪ガキ「オラッ、どけどけぇ!」
悪ガキ「この砂漠はこれからオレが使うんだよ!」
幼児「ひいい……!」タタタッ
幼女「ふええ……!」タタタッ
悪ガキ「……来たな」
少年「……」ザッ
悪ガキ「坊主頭はやられちまったか……情けねえ野郎だ!」
少年「次はお前だ」
悪ガキ「ほざきやがれ! この砂漠をお前の墓場にしてやるよ!」
15: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 21:59:48.092 ID:Uj2XkiRx0
悪ガキ「砂を自在に操る、オレ様の攻撃を受けてみろ!」
悪ガキ「巻き起これ、砂嵐!」ザンッ
少年「ぶっ!」
ザンッ! ザンッ! ザンッ!
少年「げほっ、げほっ!」
悪ガキ「これでお前の視界は封じられた! あとはボコりたい放題よぉ!」
バキッ! ガッ! ドカッ!
少年「ぐあっ! ――ぐっ!」
悪ガキ「巻き起これ、砂嵐!」ザンッ
少年「ぶっ!」
ザンッ! ザンッ! ザンッ!
少年「げほっ、げほっ!」
悪ガキ「これでお前の視界は封じられた! あとはボコりたい放題よぉ!」
バキッ! ガッ! ドカッ!
少年「ぐあっ! ――ぐっ!」
16: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:01:28.940 ID:Uj2XkiRx0
少年「このっ!」ブンッ
悪ガキ「おっとぉ、そんな当てずっぽうが当たるかよ!」
悪ガキ「死にやがれ!」
バキィッ!
少年「ぐはっ!」
悪ガキ「ふへへへ……手も足も出ねえだろ。泣いて謝ったら、許してやらねえこともねえぞ?」
少年「誰が……!」
少年(いや、待てよ!)
悪ガキ「おっとぉ、そんな当てずっぽうが当たるかよ!」
悪ガキ「死にやがれ!」
バキィッ!
少年「ぐはっ!」
悪ガキ「ふへへへ……手も足も出ねえだろ。泣いて謝ったら、許してやらねえこともねえぞ?」
少年「誰が……!」
少年(いや、待てよ!)
17: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:05:21.390 ID:Uj2XkiRx0
少年「うっ、うっ、うっ」ポロポロ…
悪ガキ「ん?」
少年「許してくれ……」
悪ガキ「ふっ、ふへははははっ! こいつ、本当に泣き出しやがった!」
少年「じゃあ、許してくれるのか……?」シクシク
悪ガキ「許すわけねえだろ! お前はこの砂漠で死ぬんだよ!」
少年「やっぱりな……まあ別にいいけど。許してもらう必要なんかないし」
悪ガキ「ああ?」
少年「なぜなら、俺が泣いた理由は……目に入った砂を洗い流したかっただけだからな」
悪ガキ「し、しまった!」
悪ガキ「ん?」
少年「許してくれ……」
悪ガキ「ふっ、ふへははははっ! こいつ、本当に泣き出しやがった!」
少年「じゃあ、許してくれるのか……?」シクシク
悪ガキ「許すわけねえだろ! お前はこの砂漠で死ぬんだよ!」
少年「やっぱりな……まあ別にいいけど。許してもらう必要なんかないし」
悪ガキ「ああ?」
少年「なぜなら、俺が泣いた理由は……目に入った砂を洗い流したかっただけだからな」
悪ガキ「し、しまった!」
19: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:08:11.585 ID:Uj2XkiRx0
悪ガキ「だが、この砂漠ではオレの方が有利だ!」
少年「そいつはどうかな?」ジャキッ
悪ガキ「それは……シャベル!? どこでそんなもの!?」
少年「お前さっき、幼稚園児たちを追い払ってたろ?」
少年「それでピンときたんだ。もしかしたら、あの子たちシャベルを忘れてるかもってな」
少年「そしたら案の定、砂の中からこいつが出てきた」
少年「砂場は確かにお前のフィールドだが、シャベルを持ったからにはそうはいかない」
悪ガキ「くっ……!」
少年「そいつはどうかな?」ジャキッ
悪ガキ「それは……シャベル!? どこでそんなもの!?」
少年「お前さっき、幼稚園児たちを追い払ってたろ?」
少年「それでピンときたんだ。もしかしたら、あの子たちシャベルを忘れてるかもってな」
少年「そしたら案の定、砂の中からこいつが出てきた」
少年「砂場は確かにお前のフィールドだが、シャベルを持ったからにはそうはいかない」
悪ガキ「くっ……!」
20: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:10:01.084 ID:Uj2XkiRx0
悪ガキ「シャベルを持とうが、オレが負けるわけが――」ダッ
少年「はあっ!」ダッ
ザンッ……!
悪ガキ「ぐはっ……!」ドサッ
少年「これで四天王は……残り二人か」
少年「はあっ!」ダッ
ザンッ……!
悪ガキ「ぐはっ……!」ドサッ
少年「これで四天王は……残り二人か」
21: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:13:47.039 ID:Uj2XkiRx0
ジャングルジム――
少年「砂の次は密林か……」
女子「よく来たわね! あたしが相手よ!」
少年「女子! お前も四天王の一人だったのか!」
女子「そうよ! 四天王の紅一点であるあたしが、あんたを仕留める!」
少年「やれるもんなら……やってみろ!」
少年「砂の次は密林か……」
女子「よく来たわね! あたしが相手よ!」
少年「女子! お前も四天王の一人だったのか!」
女子「そうよ! 四天王の紅一点であるあたしが、あんたを仕留める!」
少年「やれるもんなら……やってみろ!」
23: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:16:20.655 ID:Uj2XkiRx0
少年(女子はジャングルジムの頂上にいる……まず登らないと)ガシッガシッ
女子「そこよ!」
バキッ!
少年「ぐはっ!」ドザッ
女子「いかなる攻撃も届かないジャングルジムの頂上に陣取り」
女子「登ってきたところを蹴り落とす!」
女子「この“ジャングル戦法”を破れた者は一人もいないわ!」
少年「そういわれると、なんとしても登りたくなるのが男のサガだ!」
女子「男子ってホントバカね」
女子「そこよ!」
バキッ!
少年「ぐはっ!」ドザッ
女子「いかなる攻撃も届かないジャングルジムの頂上に陣取り」
女子「登ってきたところを蹴り落とす!」
女子「この“ジャングル戦法”を破れた者は一人もいないわ!」
少年「そういわれると、なんとしても登りたくなるのが男のサガだ!」
女子「男子ってホントバカね」
26: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:19:10.940 ID:Uj2XkiRx0
少年「うおおおおおっ!」ガシッ
女子「てやっ!」バキッ!
少年「だあああああっ!」ガシッ
女子「とりゃ!」ドカッ!
ドザァッ…
少年「ぐ……!」
女子「フフフ、ジャングルジムを登るのは絶対に不可能なのよ!」
少年「……」
女子「? どうしたの?」
少年「言いにくいんだけどさ、さっきからパンツ見えてるぞ」
女子「あっ!?」
女子「てやっ!」バキッ!
少年「だあああああっ!」ガシッ
女子「とりゃ!」ドカッ!
ドザァッ…
少年「ぐ……!」
女子「フフフ、ジャングルジムを登るのは絶対に不可能なのよ!」
少年「……」
女子「? どうしたの?」
少年「言いにくいんだけどさ、さっきからパンツ見えてるぞ」
女子「あっ!?」
29: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:22:08.957 ID:Uj2XkiRx0
女子(じゃあ、今までずっとこいつにパンツ見られてたってこと!?)
女子(最悪だわ……! もうお嫁に行けない!)
少年「だが、安心しろ……」
女子「なにをよ!?」
少年「上を見ずに登ってやる」
女子(こいつ……!)
女子(最悪だわ……! もうお嫁に行けない!)
少年「だが、安心しろ……」
女子「なにをよ!?」
少年「上を見ずに登ってやる」
女子(こいつ……!)
30: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:25:28.125 ID:Uj2XkiRx0
少年「うおおおおおおおおおおっ!」ガシッガシッ
女子「このこのぉ!」
ドカッ! バキッ!
少年「登り……切ったぜ……!」
女子(こいつ、本当に上を見ずに頂上まで……!)
少年「登ってしまえばこっちのもんだ!」
バキャアッ!
女子「ぐはぁ!」
女子(お、落ち――)グラッ…
女子「このこのぉ!」
ドカッ! バキッ!
少年「登り……切ったぜ……!」
女子(こいつ、本当に上を見ずに頂上まで……!)
少年「登ってしまえばこっちのもんだ!」
バキャアッ!
女子「ぐはぁ!」
女子(お、落ち――)グラッ…
31: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:28:21.303 ID:Uj2XkiRx0
ガシッ!
女子「!」
少年「……」グイッ
女子「くっ!」
女子「なんで……助けたの。敵であるあたしを……」
少年「別に……理由なんかねえよ。じゃあな」
女子「待って」
少年「まだやる気か?」
女子「そうじゃない。この先に控えてるのは四天王最強の男よ。いくらあんただって……」
少年「ご忠告ありがとう」ザッ…
女子(きっと……生き延びてよね。また会いたいから……)
女子「!」
少年「……」グイッ
女子「くっ!」
女子「なんで……助けたの。敵であるあたしを……」
少年「別に……理由なんかねえよ。じゃあな」
女子「待って」
少年「まだやる気か?」
女子「そうじゃない。この先に控えてるのは四天王最強の男よ。いくらあんただって……」
少年「ご忠告ありがとう」ザッ…
女子(きっと……生き延びてよね。また会いたいから……)
32: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:32:16.930 ID:Uj2XkiRx0
ブランコ――
秀才「待っていたよ」
少年「秀才! お前まで四天王だったのか!」
少年「お前、たしか中学からは名門私立に通うんだろ!? こんなとこで戦っていいのか!?」
秀才「勉強や世間体なんかよりも優先すべきこともあるということさ」
秀才「君との決着……というね」
少年「分かった……決着をつけよう!」
秀才「ボクのブランコさばき、受けてみるがいい!」
秀才「待っていたよ」
少年「秀才! お前まで四天王だったのか!」
少年「お前、たしか中学からは名門私立に通うんだろ!? こんなとこで戦っていいのか!?」
秀才「勉強や世間体なんかよりも優先すべきこともあるということさ」
秀才「君との決着……というね」
少年「分かった……決着をつけよう!」
秀才「ボクのブランコさばき、受けてみるがいい!」
34: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:35:14.948 ID:Uj2XkiRx0
少年「先手必勝!」ダダダッ
秀才「はっ!」ブオッ
バキィッ!
少年「げぶっ!」
少年(ブランコの椅子をぶつけて攻撃してくるとは……!)
秀才「フフフ、このブランコをかいくぐって、ボクを攻撃できるかい?」
ビュンビュンッ! ビュンビュンッ! ビュンビュンッ!
少年(まるで鎖と椅子で作られた“結界”だ……!)
秀才「はっ!」ブオッ
バキィッ!
少年「げぶっ!」
少年(ブランコの椅子をぶつけて攻撃してくるとは……!)
秀才「フフフ、このブランコをかいくぐって、ボクを攻撃できるかい?」
ビュンビュンッ! ビュンビュンッ! ビュンビュンッ!
少年(まるで鎖と椅子で作られた“結界”だ……!)
35: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:37:29.368 ID:Uj2XkiRx0
少年(いや、待てよ?)
少年(あいつの攻撃リーチはしょせんブランコが届くとこまでだ)
少年(だったら、遠くから石を投げれば――)ビュッ
カキンッ!
ガンッ!
少年「あぐぁっ!」
少年(ピッチャー返しのようにハネ返された……!)
秀才「そんな消極的な戦法じゃあボクは倒せないよ」
少年「お前を倒すには接近するしかないってことか……!」
少年(あいつの攻撃リーチはしょせんブランコが届くとこまでだ)
少年(だったら、遠くから石を投げれば――)ビュッ
カキンッ!
ガンッ!
少年「あぐぁっ!」
少年(ピッチャー返しのようにハネ返された……!)
秀才「そんな消極的な戦法じゃあボクは倒せないよ」
少年「お前を倒すには接近するしかないってことか……!」
37: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:39:19.464 ID:Uj2XkiRx0
少年「進むしかない!」ダッ
秀才「それでこそ、ボクのライバル!」ゾクゾクッ
ガッ! ドカッ! バキッ!
少年「ぐあああっ……!」
秀才「ボクのブランコ攻撃は、回避も防御も不可能!」
秀才「次の攻撃でトドメだぁっ!」
少年「いやっ!」ギロッ
秀才「それでこそ、ボクのライバル!」ゾクゾクッ
ガッ! ドカッ! バキッ!
少年「ぐあああっ……!」
秀才「ボクのブランコ攻撃は、回避も防御も不可能!」
秀才「次の攻撃でトドメだぁっ!」
少年「いやっ!」ギロッ
38: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:42:15.522 ID:Uj2XkiRx0
少年「避けるのも受けるのも無理なら……乗る!」ストンッ
秀才「なにい!? ブランコの椅子に乗った!?」
少年「そして、このままぁ……」グイーンッ
秀才「あああっ……!」
少年「お前を蹴り飛ばすッ!!!」グンッ
ドゴォッ!!!
秀才「なにい!? ブランコの椅子に乗った!?」
少年「そして、このままぁ……」グイーンッ
秀才「あああっ……!」
少年「お前を蹴り飛ばすッ!!!」グンッ
ドゴォッ!!!
40: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:44:10.627 ID:Uj2XkiRx0
秀才「う、ぐ……!」
少年「俺の……勝ちだな」
秀才「ああ……君の勝ち、だ。中学に上がる前に決着をつけられて、よかった……」
秀才「ガキ大将君は……この先で君を待っている!」
少年「ああ……奴ともケリをつけなきゃな」
少年(そして――妹を取り戻す!)
少年「俺の……勝ちだな」
秀才「ああ……君の勝ち、だ。中学に上がる前に決着をつけられて、よかった……」
秀才「ガキ大将君は……この先で君を待っている!」
少年「ああ……奴ともケリをつけなきゃな」
少年(そして――妹を取り戻す!)
41: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:47:03.785 ID:Uj2XkiRx0
水飲み場――
少年(最終決戦前に、こんな場所があるなんて、ガキ大将も味な真似しやがる)
グビグビグビッ
少年(よし、体力が回復した!)
いざ、最終決戦の地へ!
少年(最終決戦前に、こんな場所があるなんて、ガキ大将も味な真似しやがる)
グビグビグビッ
少年(よし、体力が回復した!)
いざ、最終決戦の地へ!
42: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:51:14.271 ID:Uj2XkiRx0
土管――
ガキ大将「よう、待ちくたびれたぜ。ずいぶん手こずったようだな」パキポキ
少年「ガキ大将……!」
少年「妹は無事なんだろうな!」
ガキ大将「ああ、こうして土管の上に寝かせてある。手は出しちゃいねえよ」
妹「すぅ、すぅ……」
ガキ大将「ただし、お前を殺った後はたっぷり楽しませてもらうがなぁ!」
少年「させるかよ……!」
ガキ大将「上がってこい」クイクイ
少年「いわれなくても!」
ガキ大将「よう、待ちくたびれたぜ。ずいぶん手こずったようだな」パキポキ
少年「ガキ大将……!」
少年「妹は無事なんだろうな!」
ガキ大将「ああ、こうして土管の上に寝かせてある。手は出しちゃいねえよ」
妹「すぅ、すぅ……」
ガキ大将「ただし、お前を殺った後はたっぷり楽しませてもらうがなぁ!」
少年「させるかよ……!」
ガキ大将「上がってこい」クイクイ
少年「いわれなくても!」
43: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:54:34.369 ID:Uj2XkiRx0
ザッ…
ガキ大将「勝負はシンプルに殴り合いといこうぜ? 土管から落ちた方が負けだ」
少年「望むところだ」
ガキ大将「と、その前に――」バラバラ…パラパラ…
少年(土管の周囲に画鋲を!)
ガキ大将「これで落ちた方は死あるのみ! 究極のデスマッチだァ!」
少年「いいだろう……やってやる!」
ガキ大将「勝負はシンプルに殴り合いといこうぜ? 土管から落ちた方が負けだ」
少年「望むところだ」
ガキ大将「と、その前に――」バラバラ…パラパラ…
少年(土管の周囲に画鋲を!)
ガキ大将「これで落ちた方は死あるのみ! 究極のデスマッチだァ!」
少年「いいだろう……やってやる!」
44: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 22:56:34.910 ID:Uj2XkiRx0
少年「だああっ!」
バキィッ!
ガキ大将「へへ……やっぱこの程度かよ。今度はこっちからいくぜぇ!」
ドズゥッ!
少年「げぼぉっ!」
少年「あ、ぐ……」ヨロヨロ…
ガキ大将「おいおい、いきなり落ちんなよォ~?」
少年(なんてパンチだ……! 素手なのに秀才のブランコ以上の威力!)
バキィッ!
ガキ大将「へへ……やっぱこの程度かよ。今度はこっちからいくぜぇ!」
ドズゥッ!
少年「げぼぉっ!」
少年「あ、ぐ……」ヨロヨロ…
ガキ大将「おいおい、いきなり落ちんなよォ~?」
少年(なんてパンチだ……! 素手なのに秀才のブランコ以上の威力!)
46: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:00:11.877 ID:Uj2XkiRx0
ガキ大将「てめえは俺にゃ勝てねえよォ!」
ドガァッ! ドゴォッ! ボゴォッ!
少年「ぐあああっ……!」
少年(パワーもスピードも俺以上だ……!)
少年「でやっ! でやっ!」ドゴッ! ドゴッ!
ガキ大将「効かねえなァ!」
ガキ大将「最後は腹へのボディブローで決めてやる! ゲロ吐きながら落ちて死ねえええッ!!!」
ドゴォッ!!!
ドガァッ! ドゴォッ! ボゴォッ!
少年「ぐあああっ……!」
少年(パワーもスピードも俺以上だ……!)
少年「でやっ! でやっ!」ドゴッ! ドゴッ!
ガキ大将「効かねえなァ!」
ガキ大将「最後は腹へのボディブローで決めてやる! ゲロ吐きながら落ちて死ねえええッ!!!」
ドゴォッ!!!
47: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:02:12.349 ID:Uj2XkiRx0
少年「ぐはっ……!」
ガキ大将「……」
ガキ大将「……い」
ガキ大将「いってぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
ガキ大将(こいつの腹を殴ったら、“何か”が俺の拳に刺さったァァァァァ!!!)
少年(チャンスだ!)
少年「ワン! ツー!」
バキィッ! ドカッ!
ガキ大将「ぐおっ! あぐっ!」
ガキ大将「……」
ガキ大将「……い」
ガキ大将「いってぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
ガキ大将(こいつの腹を殴ったら、“何か”が俺の拳に刺さったァァァァァ!!!)
少年(チャンスだ!)
少年「ワン! ツー!」
バキィッ! ドカッ!
ガキ大将「ぐおっ! あぐっ!」
48: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:04:30.702 ID:Uj2XkiRx0
少年「アッパーカットォ!」
ズガァッ!!!
少年(よし、完璧に入った!)
ガキ大将「あぐあぁぁぁ……」ヨタヨタ…ヨロヨロ…
ガキ大将(まずい……お、落ちる……落ちちまうぅ……)
ガキ大将(いや……まだだ!)ニヤ…
ズガァッ!!!
少年(よし、完璧に入った!)
ガキ大将「あぐあぁぁぁ……」ヨタヨタ…ヨロヨロ…
ガキ大将(まずい……お、落ちる……落ちちまうぅ……)
ガキ大将(いや……まだだ!)ニヤ…
49: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:07:49.536 ID:Uj2XkiRx0
妹「……」
ガキ大将(あそこにあいつの妹が寝てる……)
ガキ大将(妹を踏めば、ブレーキになって、まだ踏みとどまれる!)
ガキ大将(腹を踏んづけてやる!)グワッ
ガッ
ガキ大将(え?)
ガキ大将(腹を踏もうとしたら、なにか“突起物”に足がつまずいて――)
ガキ大将(あそこにあいつの妹が寝てる……)
ガキ大将(妹を踏めば、ブレーキになって、まだ踏みとどまれる!)
ガキ大将(腹を踏んづけてやる!)グワッ
ガッ
ガキ大将(え?)
ガキ大将(腹を踏もうとしたら、なにか“突起物”に足がつまずいて――)
50: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:09:18.878 ID:Uj2XkiRx0
ガキ大将「あ、ああ……! 落ち……!」
ガキ大将「うわああああああああああああああっ!!!」
グササササッ… グササササササッ… グササササッ…
少年「……ガキ大将」
少年「本当に……強敵だったよ……」
ガキ大将「うわああああああああああああああっ!!!」
グササササッ… グササササササッ… グササササッ…
少年「……ガキ大将」
少年「本当に……強敵だったよ……」
51: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:12:06.392 ID:Uj2XkiRx0
少年「妹!」
妹「ん、お兄ちゃん……」
少年「大丈夫か!?」
妹「うん……あいつは? ガキ大将は?」
少年「お兄ちゃんが倒したぞ」
少年「いや……俺とお前の二人で倒したんだ……」
妹「どういうこと?」
妹「ん、お兄ちゃん……」
少年「大丈夫か!?」
妹「うん……あいつは? ガキ大将は?」
少年「お兄ちゃんが倒したぞ」
少年「いや……俺とお前の二人で倒したんだ……」
妹「どういうこと?」
52: VIPがお送りします 2019/01/21(月) 23:14:15.593 ID:Uj2XkiRx0
少年「つまりだな――」
少年「あいつは俺のでべそで拳を痛めて、お前のでべそでつまずいて落ちてったんだ」
妹「そうなんだ! じゃああたしたち、でべそのおかげで助かったんだね!」
少年「その通り!」
少年「お母さん……俺たちをでべそに生んでくれて、ありがとう……!」
― 完 ―
少年「あいつは俺のでべそで拳を痛めて、お前のでべそでつまずいて落ちてったんだ」
妹「そうなんだ! じゃああたしたち、でべそのおかげで助かったんだね!」
少年「その通り!」
少年「お母さん……俺たちをでべそに生んでくれて、ありがとう……!」
― 完 ―