俺「なんだこれは?・・・」幼なじみ「何って魚よ・・・」コンガリ
1: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 22:53:43.296 ID:7Wa4H/JZ0.net
俺「ちなみにこれはなんて魚なんだ?」オドオド
3: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 22:54:26.390 ID:7Wa4H/JZ0.net
幼なじみ「多分五十嵐・・・」
4: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 22:55:40.048 ID:7Wa4H/JZ0.net
俺「五十嵐ってなんだよ・・・」
幼なじみ「いわしだったわ・・・」
いわし「なんで五十嵐になったんだ」
俺・幼なじみ「魚しゃべんなよ」
いわし「なんかごめんなさい」
幼なじみ「いわしだったわ・・・」
いわし「なんで五十嵐になったんだ」
俺・幼なじみ「魚しゃべんなよ」
いわし「なんかごめんなさい」
5: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 22:57:49.023 ID:7Wa4H/JZ0.net
俺(あれから何年たっただろう・・・)
俺(俺と魚と幼なじみの生活はあれからどれくらいになったんだろう)
俺(今では立派なおじいさんとなってしまった・・・)
幼なじみ「」バタッ
いわし「俺さん!!!幼なじみさんが!!」ピチピチ
俺「どうした!!!1」バタバタバタ
俺(俺と魚と幼なじみの生活はあれからどれくらいになったんだろう)
俺(今では立派なおじいさんとなってしまった・・・)
幼なじみ「」バタッ
いわし「俺さん!!!幼なじみさんが!!」ピチピチ
俺「どうした!!!1」バタバタバタ
7: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:01:35.304 ID:7Wa4H/JZ0.net
それからまた何年か経ったがあれから何か変化があったかというと何も変化はない
幼なじみの延命治療がダラダラ続く現状にただ日々が過ぎていった
いわし「俺さん俺の内蔵を使ってください・・・」
俺「馬鹿なこというなそんなことして幼なじみが助かったとしてもそんなことに意味は無いだろう・・・」
いわし「でもそれしか・・・無いじゃないですか・・・」グスン
俺「」ドカッ
いわし「いてぇ」
俺「」バキバキ
いわし「」ピクピク
俺「背骨を折ったしばらくお前は動けない」
俺「最初から俺が・・・やればよかったんだよな・・・」
ーーーーごめんないわし・・・ーーーー
幼なじみの延命治療がダラダラ続く現状にただ日々が過ぎていった
いわし「俺さん俺の内蔵を使ってください・・・」
俺「馬鹿なこというなそんなことして幼なじみが助かったとしてもそんなことに意味は無いだろう・・・」
いわし「でもそれしか・・・無いじゃないですか・・・」グスン
俺「」ドカッ
いわし「いてぇ」
俺「」バキバキ
いわし「」ピクピク
俺「背骨を折ったしばらくお前は動けない」
俺「最初から俺が・・・やればよかったんだよな・・・」
ーーーーごめんないわし・・・ーーーー
10: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:04:04.176 ID:7Wa4H/JZ0.net
病院
幼なじみ「」スースー・・・
俺「ごめんないわし・・・ごめんな幼なじみ・・・」
俺「俺はお前らのこと大好きだったんだぜ・・・」ポロポロ
ガラガラ
俺「」!?!?!?!??!
いわし「ば、馬鹿なことはやめろ・・・ハァハァ・・・その手に持っている刃物を下に置くんだ俺さん・・・!!!」
幼なじみ「」スースー・・・
俺「ごめんないわし・・・ごめんな幼なじみ・・・」
俺「俺はお前らのこと大好きだったんだぜ・・・」ポロポロ
ガラガラ
俺「」!?!?!?!??!
いわし「ば、馬鹿なことはやめろ・・・ハァハァ・・・その手に持っている刃物を下に置くんだ俺さん・・・!!!」
11: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:07:56.089 ID:7Wa4H/JZ0.net
部屋にはいわしのピチピチという音が響きわたる
何分経っただろう
いわし「手が震えてますよ俺さん・・・ハァハァ・・・」ズキズキ
俺「なんでここまでこれたんだ・・お前背骨が・・・」カタカタ
いわし「はい・・・折れてますよ・・・バキバッキですよどっかのバカが力加減しないから・・・ウッ」
俺「ウッ・・・ヒックヒック・・・俺いわしが内蔵を出せば幼なじみが助かるって知ってたんだ・・・」
俺「でも俺の生活からお前が欠けてもダメなんだよ・・・ウッ・・・ヒックヒック・・・」
いわし「ははは・・・だからって止めるために背骨折ったらそれどころではないですよ・・・ははは・・・」
何分経っただろう
いわし「手が震えてますよ俺さん・・・ハァハァ・・・」ズキズキ
俺「なんでここまでこれたんだ・・お前背骨が・・・」カタカタ
いわし「はい・・・折れてますよ・・・バキバッキですよどっかのバカが力加減しないから・・・ウッ」
俺「ウッ・・・ヒックヒック・・・俺いわしが内蔵を出せば幼なじみが助かるって知ってたんだ・・・」
俺「でも俺の生活からお前が欠けてもダメなんだよ・・・ウッ・・・ヒックヒック・・・」
いわし「ははは・・・だからって止めるために背骨折ったらそれどころではないですよ・・・ははは・・・」
12: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:11:24.678 ID:7Wa4H/JZ0.net
俺「俺さお前のことが大事なんだ」
俺「お前が五十嵐として食卓に運ばれたあの日から!!!」
俺「だからお前が動けなくてもいいと思って・・・でもダメだった・・・」
俺「ごめんな無駄に痛くしちまったみたいで・・・」
いわし「ボクは幼なじみさんが憎かったんですよ」ズキズキ
いわし「あの人はただのホモサピエンスというだけで俺さんの隣にいた」ズキズキ
いわし「それだけなのにそれだけなのに・・・あなたなんて好きにならかったらよかった・・・」ポロポロ
俺「いわし・・・」
いわし「小骨の多いボクですけど大事にしてくれますか?」
俺「馬鹿野郎・・・背骨までしゃぶり尽くしてやるよ・・・」ポロポロ
俺「お前が五十嵐として食卓に運ばれたあの日から!!!」
俺「だからお前が動けなくてもいいと思って・・・でもダメだった・・・」
俺「ごめんな無駄に痛くしちまったみたいで・・・」
いわし「ボクは幼なじみさんが憎かったんですよ」ズキズキ
いわし「あの人はただのホモサピエンスというだけで俺さんの隣にいた」ズキズキ
いわし「それだけなのにそれだけなのに・・・あなたなんて好きにならかったらよかった・・・」ポロポロ
俺「いわし・・・」
いわし「小骨の多いボクですけど大事にしてくれますか?」
俺「馬鹿野郎・・・背骨までしゃぶり尽くしてやるよ・・・」ポロポロ
13: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:13:34.830 ID:7Wa4H/JZ0.net
それからしばらくしてサンマは呼吸ができなくなり死んだ
俺はハマチを幸せにできただろうか・・・・
俺はただシャケのあいつを苦しめただけだったんだろうか
幼なじみはまだ生きてる
あいつが五十嵐として食卓に運んできたマグロからすべてが始まったんだ
二期へ続く
俺はハマチを幸せにできただろうか・・・・
俺はただシャケのあいつを苦しめただけだったんだろうか
幼なじみはまだ生きてる
あいつが五十嵐として食卓に運んできたマグロからすべてが始まったんだ
二期へ続く
14: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:14:49.366 ID:7Wa4H/JZ0.net
なにこれ
15: VIPがお送りします 2016/08/12(金) 23:15:11.024 ID:JSr66ipwa.net
>>14
それは言わないでくれ俺は感動したぞ
それは言わないでくれ俺は感動したぞ
20: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 07:36:38.707 ID:yV8FeipMd.net
二期はよ
21: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:39:38.354 ID:/RlEQA93a.net
喋る魚五十嵐というハマチの話を俺は長く語り継いできた
幼なじみは息を引き取り、小さな墓に収まった
孤独と虚無感
あの時の俺の選択は正しかったのだろうか
俺「いわし....」
いわし「」シーン
何かが壊れた、何かが欠落したかのように俺はいわしのミイラをそばに置いている
幼なじみは息を引き取り、小さな墓に収まった
孤独と虚無感
あの時の俺の選択は正しかったのだろうか
俺「いわし....」
いわし「」シーン
何かが壊れた、何かが欠落したかのように俺はいわしのミイラをそばに置いている
22: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:43:04.750 ID:/RlEQA93a.net
手のひらサイズのそれにただ話しかける日々
ガラガラ
近所のガキ「おい!痴呆ジジィ!!遊びに来てやったぜ!!!」
俺「またてめぇかいい加減いわしを煮干がわりに奪いに来るのやめろ」
近所のガキ「この前の頭の部分から最高のダシが取れたんだ!全身もらうまで諦めねぇぞ!」
俺「やれやれ...この糞ガキ笑っちまうぜ」フフフ
ガラガラ
近所のガキ「おい!痴呆ジジィ!!遊びに来てやったぜ!!!」
俺「またてめぇかいい加減いわしを煮干がわりに奪いに来るのやめろ」
近所のガキ「この前の頭の部分から最高のダシが取れたんだ!全身もらうまで諦めねぇぞ!」
俺「やれやれ...この糞ガキ笑っちまうぜ」フフフ
23: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:44:43.377 ID:/RlEQA93a.net
俺「で?今度はどこの部位が欲しいんだ?」
近所のガキ「背骨かな」
俺「 .... .」
スッ
近所のガキ「あれ?良く見てみると折れてんじゃん」
近所のガキ「もしかしてあの話本当なのか?」
近所のガキ「背骨かな」
俺「 .... .」
スッ
近所のガキ「あれ?良く見てみると折れてんじゃん」
近所のガキ「もしかしてあの話本当なのか?」
25: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:48:01.632 ID:/RlEQA93a.net
近所のガキ「いわしって話すのな」
それだけ言うと近所のガキはいわしの背骨をもっていった
ーーーーーーこれでいい
ーーーー誰かの体の一部になって何かとして生きた証を残していくんだ
ーー幼なじみとは違う最後を....
ーーーー特別なお前だからこそ俺はここまで...
それだけ言うと近所のガキはいわしの背骨をもっていった
ーーーーーーこれでいい
ーーーー誰かの体の一部になって何かとして生きた証を残していくんだ
ーー幼なじみとは違う最後を....
ーーーー特別なお前だからこそ俺はここまで...
26: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:51:07.054 ID:/RlEQA93a.net
それから1ヶ月経った
あれから近所のガキは姿を見せなくなった
持病のヘルニアも末期になり外にも出れない
もう餓死寸前で死が近いことを俺は理解していた
死期を悟れるのは生物全般に言えることなんだな
ガラガラガラ.....!!!
あれから近所のガキは姿を見せなくなった
持病のヘルニアも末期になり外にも出れない
もう餓死寸前で死が近いことを俺は理解していた
死期を悟れるのは生物全般に言えることなんだな
ガラガラガラ.....!!!
27: VIPがお送りします 2016/08/13(土) 11:58:46.139 ID:/RlEQA93a.net
何かの拍子に棚から箱が落ちてきた
目の前に散らばったその箱の中身はとても懐かしい匂いがした
俺「これは.....あの時の」ブワッ
箱の中身は....
「お....俺...俺さん...!!」
「俺さん!!!!!!」
俺「ハッ」
近所のガキ「よかったやっと目が覚めたんだね俺さん」ポロポロ
俺「近所のガキ....なのか?」
近所のガキ「何言ってるんですか僕ですよ」
いわし「五十嵐ですよ」ニコッ
俺「ば、馬鹿野郎そ、それはいわしだろ...」オデコツン
いわし「俺さん待たせてごめんね宿主のすべてを奪うのに時間がかかって.....」
俺「馬鹿野郎おせぇんだよ....」フルフル
それから長い時間とは行かなかったけど僕は俺さんと俺さんの短い余生のために生きた
おわし
目の前に散らばったその箱の中身はとても懐かしい匂いがした
俺「これは.....あの時の」ブワッ
箱の中身は....
「お....俺...俺さん...!!」
「俺さん!!!!!!」
俺「ハッ」
近所のガキ「よかったやっと目が覚めたんだね俺さん」ポロポロ
俺「近所のガキ....なのか?」
近所のガキ「何言ってるんですか僕ですよ」
いわし「五十嵐ですよ」ニコッ
俺「ば、馬鹿野郎そ、それはいわしだろ...」オデコツン
いわし「俺さん待たせてごめんね宿主のすべてを奪うのに時間がかかって.....」
俺「馬鹿野郎おせぇんだよ....」フルフル
それから長い時間とは行かなかったけど僕は俺さんと俺さんの短い余生のために生きた
おわし