斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
1: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:05:26.377 ID:PLMzAce00NIKU.net
― 村 ―
手下A「ボス、金と食料を荷馬車に積み込みましたぜ!」
手下B「いつでも出発できます!」
首領「ご苦労」
首領「よぉーし、また来月の同じ日にやってくるからな!」
ゴトゴト……
村長「くっ、ただでさえ重い税に苦しんでいるというのに……!」
村娘「残ったわずかな財産でさえ、あの人たちが持っていってしまう……」
青年「あいつらは悪魔だ!」
手下A「ボス、金と食料を荷馬車に積み込みましたぜ!」
手下B「いつでも出発できます!」
首領「ご苦労」
首領「よぉーし、また来月の同じ日にやってくるからな!」
ゴトゴト……
村長「くっ、ただでさえ重い税に苦しんでいるというのに……!」
村娘「残ったわずかな財産でさえ、あの人たちが持っていってしまう……」
青年「あいつらは悪魔だ!」
2: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:09:46.507 ID:PLMzAce00NIKU.net
青年「こうなったら村長、領主様に相談してみては?」
青年「領主様は大勢の私兵を抱えてて、屋敷に押し入った強盗団を撃退したこともあるんでしょう?」
村長「……ダメじゃ」
村長「少し前、ワシ自ら頼みに行ったことがあるのじゃが――」
領主『村に定期的にならず者集団がやってくるようになった? 知るか、そんなもの!』
領主『大した税収も期待できないちっぽけな村に、軽々しく兵など出せるか!』
領主『どうしても助けて欲しくば、もっと働け!』
村長「――と、一蹴されてしまったんじゃ……」
青年「くそっ、あの金の亡者め……!」
青年「領主様は大勢の私兵を抱えてて、屋敷に押し入った強盗団を撃退したこともあるんでしょう?」
村長「……ダメじゃ」
村長「少し前、ワシ自ら頼みに行ったことがあるのじゃが――」
領主『村に定期的にならず者集団がやってくるようになった? 知るか、そんなもの!』
領主『大した税収も期待できないちっぽけな村に、軽々しく兵など出せるか!』
領主『どうしても助けて欲しくば、もっと働け!』
村長「――と、一蹴されてしまったんじゃ……」
青年「くそっ、あの金の亡者め……!」
3: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:13:06.295 ID:PLMzAce00NIKU.net
青年「こうなったら村長、村人の力を結集させて、ならず者たちと戦うしかありませんよ!」
村長「いや……奴らはああ見えてみんな鍛えられた体つきをしておるし、ワシらで敵う相手ではない」
青年「じゃあどうするんです!? このまま餓死しろっていうんですか!?」
村長「うむう……」
村娘「あの……」
村長「ん?」
村娘「ここは一か八か、あの伝説にすがってみるというのはどうでしょう?」
青年「伝説?」
村長「ま、まさか……!」
村娘「はい……山奥に住むという“伝説の斧使い様”のお力を借りるのです!」
村長「いや……奴らはああ見えてみんな鍛えられた体つきをしておるし、ワシらで敵う相手ではない」
青年「じゃあどうするんです!? このまま餓死しろっていうんですか!?」
村長「うむう……」
村娘「あの……」
村長「ん?」
村娘「ここは一か八か、あの伝説にすがってみるというのはどうでしょう?」
青年「伝説?」
村長「ま、まさか……!」
村娘「はい……山奥に住むという“伝説の斧使い様”のお力を借りるのです!」
5: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:17:24.322 ID:PLMzAce00NIKU.net
村長「たしかに、もしあの方が力を貸してくれれば、ならず者も退治できるかもしれん」
青年「そうだ! そうしよう!」
村長「しかし、あの方はとても気難しいとも聞く」
村長「下手をすれば、斧使い様にこの村が滅ぼされてしまうぞ」
村娘「あまり大勢で頼みに行くと、斧使い様を刺激することになりかねません」
村娘「明日、私一人で斧使い様がいるという山の奥地に向かいます!」
青年「そうだ! そうしよう!」
村長「しかし、あの方はとても気難しいとも聞く」
村長「下手をすれば、斧使い様にこの村が滅ぼされてしまうぞ」
村娘「あまり大勢で頼みに行くと、斧使い様を刺激することになりかねません」
村娘「明日、私一人で斧使い様がいるという山の奥地に向かいます!」
6: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:22:32.221 ID:PLMzAce00NIKU.net
翌日――
村長「ではくれぐれも頼んだぞ」
青年「ヤバそうだったら、逃げるんだぞ!」
村娘「大丈夫です! 必ず斧使い様のお力を借りてみせます!」
「行ってらっしゃーい!」 「頼んだぞー!」 「気をつけてなー!」
村娘(この村の運命は……私にかかってるんだ!)
村長「ではくれぐれも頼んだぞ」
青年「ヤバそうだったら、逃げるんだぞ!」
村娘「大丈夫です! 必ず斧使い様のお力を借りてみせます!」
「行ってらっしゃーい!」 「頼んだぞー!」 「気をつけてなー!」
村娘(この村の運命は……私にかかってるんだ!)
7: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:25:20.007 ID:PLMzAce00NIKU.net
― 山奥 ―
ザッザッザッ……
村娘「ふぅ、ふぅ……もう5時間は歩いたかな……」
村娘(あっ、あんなところに古びた山小屋がある!)
村娘(きっとあそこに斧使い様が住んでいるんだわ!)
村娘(行ってみよう!)ザッザッ
ザッザッザッ……
村娘「ふぅ、ふぅ……もう5時間は歩いたかな……」
村娘(あっ、あんなところに古びた山小屋がある!)
村娘(きっとあそこに斧使い様が住んでいるんだわ!)
村娘(行ってみよう!)ザッザッ
9: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:30:14.024 ID:PLMzAce00NIKU.net
― 山小屋 ―
斧魔法使い「ぐぅ……ぐぅ……」
村娘(ぐっすり眠ってる……)
村娘(赤紫色のローブを身にまとって、なんだか魔法使いみたいな格好ね)
村娘(だけど斧使いらしく、ヒゲも胸毛ももじゃもじゃだわ……まさに人間ジャングル!)
村娘(……って、人間観察してる場合じゃない!)
村娘「あのー……」
斧魔法使い「!」ピクッ
斧魔法使い「ぐぅ……ぐぅ……」
村娘(ぐっすり眠ってる……)
村娘(赤紫色のローブを身にまとって、なんだか魔法使いみたいな格好ね)
村娘(だけど斧使いらしく、ヒゲも胸毛ももじゃもじゃだわ……まさに人間ジャングル!)
村娘(……って、人間観察してる場合じゃない!)
村娘「あのー……」
斧魔法使い「!」ピクッ
12: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:36:19.206 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「来客とは珍しいな」ヌゥッ
村娘「で、でかい……ッ!」
村娘(2メートル……!? ――否、2メートル20センチはあるッ!)
村娘(腕や足の太さは巨木を彷彿とさせ、放たれる闘気は人間よりも野生動物のそれに近いッ!)
伝説の斧使いの巨体さに、肝っ玉のすわっている村娘もさすがに驚いた。
同時に、伝説は真実であったと一瞬で悟ることもできた。
しかし、村娘がなによりも目を見張ったのは――
村娘「指に……ものすごく毛が生えてる!」
斧魔法使い「あ……」ポッ…
村娘「で、でかい……ッ!」
村娘(2メートル……!? ――否、2メートル20センチはあるッ!)
村娘(腕や足の太さは巨木を彷彿とさせ、放たれる闘気は人間よりも野生動物のそれに近いッ!)
伝説の斧使いの巨体さに、肝っ玉のすわっている村娘もさすがに驚いた。
同時に、伝説は真実であったと一瞬で悟ることもできた。
しかし、村娘がなによりも目を見張ったのは――
村娘「指に……ものすごく毛が生えてる!」
斧魔法使い「あ……」ポッ…
16: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:42:22.384 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「ところで、なんの用かね?」
村娘「私は……この山のふもとにある村の者です」
村娘「実はここ数ヶ月、ならず者たちがやってきて定期的に金品を略奪していくんです!」
村娘「しかも、私たちのような小さな村は、領主様にも見捨てられてしまい……」
村娘「お願いです! 私たちの村を助けて下さい!」
斧魔法使い「よかろう……」
斧魔法使い「ただし……タダでというわけにはいかんなァ……」
村娘「分かってます!」ヌギッ
斧魔法使い「気が早いな」
村娘「私は……この山のふもとにある村の者です」
村娘「実はここ数ヶ月、ならず者たちがやってきて定期的に金品を略奪していくんです!」
村娘「しかも、私たちのような小さな村は、領主様にも見捨てられてしまい……」
村娘「お願いです! 私たちの村を助けて下さい!」
斧魔法使い「よかろう……」
斧魔法使い「ただし……タダでというわけにはいかんなァ……」
村娘「分かってます!」ヌギッ
斧魔法使い「気が早いな」
18: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:48:21.744 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「金とか体とかはいらん……成功報酬として接吻をくれればそれでよい」
村娘「接吻……キスですね、分かりました!」
斧魔法使い「決まり!」
斧魔法使い「これで契約成立だ……ウソをついたら許さんからな」
村娘「分かってます!」
村娘「ところで、斧使い様はローブを身にまとっておりますが、魔法を使うんですか?」
斧魔法使い「そのとおり。私は“斧魔法使い”である」
村娘「ウッソー! 斧使いなのに、魔法を!?」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
村娘「だって……斧使いって知性ゼロで脳筋なイメージあるし、あまりにもミスマッチすぎて……」
斧魔法使い「ひどい言い草だな」
村娘「接吻……キスですね、分かりました!」
斧魔法使い「決まり!」
斧魔法使い「これで契約成立だ……ウソをついたら許さんからな」
村娘「分かってます!」
村娘「ところで、斧使い様はローブを身にまとっておりますが、魔法を使うんですか?」
斧魔法使い「そのとおり。私は“斧魔法使い”である」
村娘「ウッソー! 斧使いなのに、魔法を!?」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
村娘「だって……斧使いって知性ゼロで脳筋なイメージあるし、あまりにもミスマッチすぎて……」
斧魔法使い「ひどい言い草だな」
21: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:52:08.437 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「とにかく話は分かった」
斧魔法使い「次にならず者がやってきたら、君のいる村に飛んでいくことにしよう」
村娘「斧使い様、ありがとうございます!」
村娘(指にものすごく毛が生えてるけど、話の分かる人でよかった……!)
そして一ヶ月後――
斧魔法使い「次にならず者がやってきたら、君のいる村に飛んでいくことにしよう」
村娘「斧使い様、ありがとうございます!」
村娘(指にものすごく毛が生えてるけど、話の分かる人でよかった……!)
そして一ヶ月後――
25: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 22:56:37.404 ID:PLMzAce00NIKU.net
― 村 ―
村長「そろそろならず者たちがやってくる時刻だが……」
村長「本当に斧使い様はやってくるのかね?」
村娘「はいっ! 斧使い様はウソをつきません!」
青年「――ん!? あっ、あれはっ!?」
青年「うわあああああっ! 指に毛を生やした大男が、斧にまたがって飛んできたぁっ!」
ギュオォォォォッ!
ドゴォンッ!!!
村長「そろそろならず者たちがやってくる時刻だが……」
村長「本当に斧使い様はやってくるのかね?」
村娘「はいっ! 斧使い様はウソをつきません!」
青年「――ん!? あっ、あれはっ!?」
青年「うわあああああっ! 指に毛を生やした大男が、斧にまたがって飛んできたぁっ!」
ギュオォォォォッ!
ドゴォンッ!!!
29: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:01:37.606 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「ふう、間に合ったようだな」シュゥゥ…
村娘「斧使い様! ちゃんと来て下さいましたね!」
村長「おおっ、あなたが伝説の斧使い様ですか!」
斧魔法使い「いかにも」
村長「いやはや……村娘のいうとおり、ものすごく指に毛が生えていますな」
斧魔法使い(今朝、ちゃんと手入れしてきたのに……)
青年「ところで、斧使い様は魔法を使うそうですが……?」
斧魔法使い「いかにも」
村長「バカな! 斧使い如きが魔法を使うなんてありえぬ!」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
斧魔法使い「今だってちゃんと斧にまたがってジャ……飛行してきたではないかッ!」
村長「ひいっ! 申し訳ありませんっ!」
村娘「斧使い様! ちゃんと来て下さいましたね!」
村長「おおっ、あなたが伝説の斧使い様ですか!」
斧魔法使い「いかにも」
村長「いやはや……村娘のいうとおり、ものすごく指に毛が生えていますな」
斧魔法使い(今朝、ちゃんと手入れしてきたのに……)
青年「ところで、斧使い様は魔法を使うそうですが……?」
斧魔法使い「いかにも」
村長「バカな! 斧使い如きが魔法を使うなんてありえぬ!」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
斧魔法使い「今だってちゃんと斧にまたがってジャ……飛行してきたではないかッ!」
村長「ひいっ! 申し訳ありませんっ!」
30: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:05:24.896 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「村人たちよ、私が来たからにはもう安心だ」
斧魔法使い「ならず者は、私の魔法で一人残らず葬ってくれよう!」
ザワザワ…… ガヤガヤ……
「ありがとうございます!」 「メチャクチャ強そうだ!」 「指の毛がハンパじゃないな」
斧魔法使い「村娘よ……約束は覚えておるな?」チラッ
村娘「はいっ! 斧使い様が村を救ったら、私の体を全て捧げます!」
斧魔法使い「全然覚えてないようだな」
斧魔法使い「ならず者は、私の魔法で一人残らず葬ってくれよう!」
ザワザワ…… ガヤガヤ……
「ありがとうございます!」 「メチャクチャ強そうだ!」 「指の毛がハンパじゃないな」
斧魔法使い「村娘よ……約束は覚えておるな?」チラッ
村娘「はいっ! 斧使い様が村を救ったら、私の体を全て捧げます!」
斧魔法使い「全然覚えてないようだな」
31: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:09:35.401 ID:PLMzAce00NIKU.net
一時間後――
ザッザッザッ……
首領「さあ村人ども! 今日もたっぷり貢いでもらうぜ!」
手下A「ん……? ボス、やたら指に毛が生えた奴がいますぜ!」
首領「なんだぁ……? てめえ、いったい何者だ!? なんでそんなに指に毛が生えてやがる!?」
斧魔法使い「貴様らの悪行もこれまでだ」
斧魔法使い「この斧魔法使いが、天地に代わって成敗してくれようぞッ!!!」
ザッザッザッ……
首領「さあ村人ども! 今日もたっぷり貢いでもらうぜ!」
手下A「ん……? ボス、やたら指に毛が生えた奴がいますぜ!」
首領「なんだぁ……? てめえ、いったい何者だ!? なんでそんなに指に毛が生えてやがる!?」
斧魔法使い「貴様らの悪行もこれまでだ」
斧魔法使い「この斧魔法使いが、天地に代わって成敗してくれようぞッ!!!」
33: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:12:23.703 ID:PLMzAce00NIKU.net
手下A「……ぷっ」
手下A「斧使いなのに魔法使い? ハハハ、ちゃんちゃらおかしいぜ!」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
手下A「悪いに決まってんだろ! 斧と魔法ッ、これほど似合わないもんはこの世にねーよ!」
ハッハッハ…… ゲラゲラ……
斧魔法使い「ぬうう……許さんッ!」
手下A「だったらなんか魔法をやってみせろよ」
斧魔法使い「よかろうッ!!!」
手下A「斧使いなのに魔法使い? ハハハ、ちゃんちゃらおかしいぜ!」
斧魔法使い「斧使いが魔法を使って何が悪いッ!!!」
手下A「悪いに決まってんだろ! 斧と魔法ッ、これほど似合わないもんはこの世にねーよ!」
ハッハッハ…… ゲラゲラ……
斧魔法使い「ぬうう……許さんッ!」
手下A「だったらなんか魔法をやってみせろよ」
斧魔法使い「よかろうッ!!!」
34: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:16:55.354 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「炎の精霊よ、我が斧に宿れ!」
斧魔法使い「ぬんぬんぬん」ブンブンブン
斧魔法使い「ぬおおおおおおおおおっ!」ブンブンブンブンブン
みるみるうちに、斧が真っ赤に染まっていく。
青年「あ、熱い……! まるで火山が近くにあるみたいだ!」
村娘「これはまさか……!」
村長「あの人はいったい何をしておるんじゃ!?」
村娘「斧を空中で振り回しまくることにより、その摩擦熱で斧を燃やしているんだわ!」
村長「摩擦で抹殺ってか!」
斧魔法使い「ぬんぬんぬん」ブンブンブン
斧魔法使い「ぬおおおおおおおおおっ!」ブンブンブンブンブン
みるみるうちに、斧が真っ赤に染まっていく。
青年「あ、熱い……! まるで火山が近くにあるみたいだ!」
村娘「これはまさか……!」
村長「あの人はいったい何をしておるんじゃ!?」
村娘「斧を空中で振り回しまくることにより、その摩擦熱で斧を燃やしているんだわ!」
村長「摩擦で抹殺ってか!」
36: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:19:23.996 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「ファイヤーアックス!!!」ゴォォォッ
手下A「な、なんだと……!?」
手下A「な、なんだと……!?」
39: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:23:53.233 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「うりゃあッ!!!」ブオンッ
ザンッ!
手下A「ぐぎゃあっ!」
手下Aの体は上下真っ二つにされてしまった。
青年「すごい……一撃でッ!」
村長「しかし、分からんのう……」
村長「いくら燃やしたとはいえ、なぜたかが斧にあれほどの切れ味があるんじゃ!?」
村娘「村長、朝パンを食べる時、ナイフを熱するとパンを切りやすくなるでしょう?」
村長「なるなる!」
村娘「あの原理よ!」
村長「なるほど!」
ザンッ!
手下A「ぐぎゃあっ!」
手下Aの体は上下真っ二つにされてしまった。
青年「すごい……一撃でッ!」
村長「しかし、分からんのう……」
村長「いくら燃やしたとはいえ、なぜたかが斧にあれほどの切れ味があるんじゃ!?」
村娘「村長、朝パンを食べる時、ナイフを熱するとパンを切りやすくなるでしょう?」
村長「なるなる!」
村娘「あの原理よ!」
村長「なるほど!」
40: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:28:03.446 ID:PLMzAce00NIKU.net
手下B「なめやがってぇぇぇ!」タタタッ
斧魔法使い「うりゃあッ! 風魔法、ウインドアックス!」
ブオンッ!
ザンッ!
手下Bの体は左右真っ二つにされてしまった。
青年「今度は斧が当たってもいないのに、敵が真っ二つになった!」
村娘「斧を高速で振るうことにより生じる真空の波が、敵を切り裂いたのよ!」
村娘「強大な腕力と頑丈な武器、この二つがあって初めて成り立つ絶技だわ……!」
村長「パンを切りたいが、パンの近くまで行くのが面倒な時に便利な技じゃな」
斧魔法使い「うりゃあッ! 風魔法、ウインドアックス!」
ブオンッ!
ザンッ!
手下Bの体は左右真っ二つにされてしまった。
青年「今度は斧が当たってもいないのに、敵が真っ二つになった!」
村娘「斧を高速で振るうことにより生じる真空の波が、敵を切り裂いたのよ!」
村娘「強大な腕力と頑丈な武器、この二つがあって初めて成り立つ絶技だわ……!」
村長「パンを切りたいが、パンの近くまで行くのが面倒な時に便利な技じゃな」
41: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:31:39.295 ID:PLMzAce00NIKU.net
首領「な、なんだあの化け物は……! 指の毛は伊達じゃねえってことか!」
首領「おい、仲間をもっと呼んでこい! 今の人数じゃとても倒せねえ!」
手下C「はいっ!」タタタッ
青年「ま、まずいですよ! 追わないと!」
斧魔法使い「ふん、かえって好都合よ!」
斧魔法使い「仲間を全て集めてもらった方が、少ない労力でまとめて倒せるからな!」
村娘(すごい……! この人、指に毛が生えてはいるけど、戦いに関しては天才的だわ!)
首領「おい、仲間をもっと呼んでこい! 今の人数じゃとても倒せねえ!」
手下C「はいっ!」タタタッ
青年「ま、まずいですよ! 追わないと!」
斧魔法使い「ふん、かえって好都合よ!」
斧魔法使い「仲間を全て集めてもらった方が、少ない労力でまとめて倒せるからな!」
村娘(すごい……! この人、指に毛が生えてはいるけど、戦いに関しては天才的だわ!)
43: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:36:22.588 ID:PLMzAce00NIKU.net
一時間後――
首領「500人集めてきたぜ!」
ズラッ……!
斧魔法使い(予想より多い……)
村長「どうされましたかな? 顔色があからさまに悪くなりましたが」
斧魔法使い「ふん、ただの武者青ざめよ!」
首領「500人集めてきたぜ!」
ズラッ……!
斧魔法使い(予想より多い……)
村長「どうされましたかな? 顔色があからさまに悪くなりましたが」
斧魔法使い「ふん、ただの武者青ざめよ!」
44: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:39:43.906 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「ぬあああああッ!」ブンブンブンッ
青年「また斧を振り回し始めた!」
村長「さっきのファイヤーアックスとやらを、もう一度やるつもりかのう?」
村娘「いいえ、違うわ!」
村娘「斧で空気中の水蒸気をかき集めて、水の塊を作り出しているのよ!」
青年「また斧を振り回し始めた!」
村長「さっきのファイヤーアックスとやらを、もう一度やるつもりかのう?」
村娘「いいえ、違うわ!」
村娘「斧で空気中の水蒸気をかき集めて、水の塊を作り出しているのよ!」
45: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:42:28.947 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「水の精霊よ、我に力を! ……ウォーターアックス!」ブオンッ
ザバァァァッ!
「うぎゃぁぁぁ……!」 「ぐわぁぁぁ……!」 「助けてくれえ……!」
首領「うわぁぁぁっ! 水の奔流に500人中250人が流された!」
ザバァァァッ!
「うぎゃぁぁぁ……!」 「ぐわぁぁぁ……!」 「助けてくれえ……!」
首領「うわぁぁぁっ! 水の奔流に500人中250人が流された!」
47: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:46:06.036 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「コンボ魔法、アイスアックス!」ビュオォォォォッ
パキィィンッ!
首領「250人中125人が凍らされた!」
青年「ううう……寒い! これはいったいどういう原理なんだ!?」
村娘「斧は金属でできている! 金属特有の冷たさで水を冷やして凍らせたのよ!」
村長「金属ってすごいんじゃのう……」
パキィィンッ!
首領「250人中125人が凍らされた!」
青年「ううう……寒い! これはいったいどういう原理なんだ!?」
村娘「斧は金属でできている! 金属特有の冷たさで水を冷やして凍らせたのよ!」
村長「金属ってすごいんじゃのう……」
48: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:51:11.242 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「トドメをくれてやる……」
斧魔法使い「雷神よ、悪しき者に裁きを与えたまえ! サンダーアックス!」
斧魔法使い「ぬんぬんぬんぬんぬん!」ブンブンブンブンブン
村長「まーた斧を振り回しておる」
村娘「斧を振り回すことで、大気を動かし、雷雲を作り出しているんだわ!」
青年「ちょっとワンパターンだなぁ」
斧魔法使い「雷神よ、悪しき者に裁きを与えたまえ! サンダーアックス!」
斧魔法使い「ぬんぬんぬんぬんぬん!」ブンブンブンブンブン
村長「まーた斧を振り回しておる」
村娘「斧を振り回すことで、大気を動かし、雷雲を作り出しているんだわ!」
青年「ちょっとワンパターンだなぁ」
51: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:57:16.942 ID:PLMzAce00NIKU.net
ズガァンッ!
斧魔法使い「…………」プスプス…
なんと斧魔法使いは、雷を自分で喰らってしまった。
首領「フハハハ、バカめ! 自滅しやがった! 悪しき者はてめえだったってオチか!」
斧魔法使い「くそっ、こんなはずじゃなかったのに……いや!」
斧魔法使い「サンダーアックスは自分の体に雷を落として、電撃で自らの肉体を活性化させる魔法!」
首領「んなムチャな!」
斧魔法使い「…………」プスプス…
なんと斧魔法使いは、雷を自分で喰らってしまった。
首領「フハハハ、バカめ! 自滅しやがった! 悪しき者はてめえだったってオチか!」
斧魔法使い「くそっ、こんなはずじゃなかったのに……いや!」
斧魔法使い「サンダーアックスは自分の体に雷を落として、電撃で自らの肉体を活性化させる魔法!」
首領「んなムチャな!」
52: VIPがお送りします 2016/08/29(月) 23:59:15.175 ID:PLMzAce00NIKU.net
斧魔法使い「ずああああああっ!!!」
ズアアアアアアッ!!!
首領「あああっ! 残ってた俺の手下たちが消滅した!」
ズアアアアアアッ!!!
首領「あああっ! 残ってた俺の手下たちが消滅した!」
53: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:07:08.352 ID:vdh4xOXt0.net
首領(もうすぐ日が落ちる……。こうなりゃ暗がりに乗じて逃げるしかねえっ!)コソッ…
斧魔法使い「逃がさんッ!」ザクッ
斧魔法使い「アースアックス!!!」グイッ
首領「太陽の位置が元に戻った!?」
村長「いったい何をしたんじゃ!?」
村娘「斧を地面に刺して、この惑星を動かして自転を少し戻すことで、太陽の位置を戻したんだわ!」
斧魔法使い「逃がさんッ!」ザクッ
斧魔法使い「アースアックス!!!」グイッ
首領「太陽の位置が元に戻った!?」
村長「いったい何をしたんじゃ!?」
村娘「斧を地面に刺して、この惑星を動かして自転を少し戻すことで、太陽の位置を戻したんだわ!」
56: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:12:55.458 ID:vdh4xOXt0.net
斧魔法使い「ここまでだな……ならず者よ」
首領「ひ、ひいい……!」
斧魔法使い「さあ、命を助けて欲しければ、全てを話すのだ」
首領「わ、分かった……」
首領「俺たちはならず者なんかじゃない……俺たちは領主の私兵軍団なんだよっ!」
村長「なんじゃと!? おぬしらが……!?」
村娘「どうして領主様の兵士がこんなことを!?」
首領「あの領主は……今の税収じゃ全然満足してねえんだ……」
首領「だから俺たちにならず者のフリをさせて、税の他にも金品を巻き上げさせてたのさ」
青年「でもそれでボクらが餓死したり逃げたりしたら、結局税収は減るじゃないか」
首領「そうなったらそうなったで、村を更地にしてよその地域の金持ちに別荘地として売ったり」
首領「あるいはテーマパークかなんかを作って観光収入で儲けようなんて考えてたみてえだ」
村長「テーマパークて……絶対失敗するパターンじゃろ、それ」
首領「ひ、ひいい……!」
斧魔法使い「さあ、命を助けて欲しければ、全てを話すのだ」
首領「わ、分かった……」
首領「俺たちはならず者なんかじゃない……俺たちは領主の私兵軍団なんだよっ!」
村長「なんじゃと!? おぬしらが……!?」
村娘「どうして領主様の兵士がこんなことを!?」
首領「あの領主は……今の税収じゃ全然満足してねえんだ……」
首領「だから俺たちにならず者のフリをさせて、税の他にも金品を巻き上げさせてたのさ」
青年「でもそれでボクらが餓死したり逃げたりしたら、結局税収は減るじゃないか」
首領「そうなったらそうなったで、村を更地にしてよその地域の金持ちに別荘地として売ったり」
首領「あるいはテーマパークかなんかを作って観光収入で儲けようなんて考えてたみてえだ」
村長「テーマパークて……絶対失敗するパターンじゃろ、それ」
57: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:17:26.091 ID:vdh4xOXt0.net
首領「全部話したんだ……助けてくれますよね?」
斧魔法使い「おう」
首領「よ、よかった……」ホッ…
斧魔法使い「No!!!」
ザシュッ!!!
村娘「容赦なしッ!」
斧魔法使い「おう」
首領「よ、よかった……」ホッ…
斧魔法使い「No!!!」
ザシュッ!!!
村娘「容赦なしッ!」
59: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:22:41.976 ID:vdh4xOXt0.net
― 領主の屋敷 ―
斥候「領主様、大変です!」
領主「なにがあった?」
斥候「村の連中が雇った指に毛が生えた斧使いによって、私兵たちが全滅いたしました!」
領主「なんだと!? 500人もの私兵が……全滅!?」
斥候「しかも、領主様が黒幕だと知った斧使いは、この屋敷に向かってきています!」
領主「くっ……口を割ったのか、あの役立たずどもが!」
領主「まあいい、この屋敷は特別に頑丈に作ってある! 火攻めも水攻めも通用せん!」
領主「戸締まりをしっかりして、この中にこもっていれば安全だ!」
斥候「領主様、大変です!」
領主「なにがあった?」
斥候「村の連中が雇った指に毛が生えた斧使いによって、私兵たちが全滅いたしました!」
領主「なんだと!? 500人もの私兵が……全滅!?」
斥候「しかも、領主様が黒幕だと知った斧使いは、この屋敷に向かってきています!」
領主「くっ……口を割ったのか、あの役立たずどもが!」
領主「まあいい、この屋敷は特別に頑丈に作ってある! 火攻めも水攻めも通用せん!」
領主「戸締まりをしっかりして、この中にこもっていれば安全だ!」
62: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:28:37.493 ID:vdh4xOXt0.net
斧魔法使い「ぬうう……立てこもりおったか」
斧魔法使い「あの屋敷を解体するのは、私でも少々骨が折れそうだ」
斧魔法使い「ならば――究極の魔法を使うしかあるまいて!」
斧魔法使い「ぬおおおお……」メリメリ…
村娘「斧使い様の太ももが、蛙が鳴き声を上げる時のように膨張していくッ!」
斧魔法使い「とうっ!!!」
バッ!!!
斧魔法使いは、宇宙まで跳躍した。
斧魔法使い「あの屋敷を解体するのは、私でも少々骨が折れそうだ」
斧魔法使い「ならば――究極の魔法を使うしかあるまいて!」
斧魔法使い「ぬおおおお……」メリメリ…
村娘「斧使い様の太ももが、蛙が鳴き声を上げる時のように膨張していくッ!」
斧魔法使い「とうっ!!!」
バッ!!!
斧魔法使いは、宇宙まで跳躍した。
63: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:33:20.398 ID:vdh4xOXt0.net
― 宇宙 ―
斧魔法使い「うーむ、宇宙空間は無重力で動きにくいのう」フワフワ…
斧魔法使い「手頃な岩石は、と……」フワフワ…
斧魔法使い「お、あったあった」フワフワ…
斧魔法使い「これぞ究極の斧魔法……」
斧魔法使い「メテオアーックス!!!」
ドガッ! ドゴッ! カキィンッ! ガツッ! ドガッ! ガツンッ! カァンッ!
次々と宇宙空間に浮かぶ岩石を叩き落としていく。
斧魔法使い「うーむ、宇宙空間は無重力で動きにくいのう」フワフワ…
斧魔法使い「手頃な岩石は、と……」フワフワ…
斧魔法使い「お、あったあった」フワフワ…
斧魔法使い「これぞ究極の斧魔法……」
斧魔法使い「メテオアーックス!!!」
ドガッ! ドゴッ! カキィンッ! ガツッ! ドガッ! ガツンッ! カァンッ!
次々と宇宙空間に浮かぶ岩石を叩き落としていく。
65: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:37:24.579 ID:vdh4xOXt0.net
― 領主の屋敷 ―
斥候「領主様ぁ!」
領主「なんだ? 敵は諦めて帰ったか?」
斥候「この屋敷めがけて、隕石が100個ぐらい降ってきました!」
領主「えええええええええ!?」
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴンッ!!!!!
斥候「領主様ぁ!」
領主「なんだ? 敵は諦めて帰ったか?」
斥候「この屋敷めがけて、隕石が100個ぐらい降ってきました!」
領主「えええええええええ!?」
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴンッ!!!!!
66: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:44:31.297 ID:vdh4xOXt0.net
ヒュゥゥゥゥ……
斧魔法使い「悪は滅びた……ッ!」
村長「あのバカでかい屋敷が、隕石で埋もれてしもうた……ホッホ、痛快じゃな」
青年「ならず者たちも、元凶である領主も、全部一人でやっつけちゃうなんて……!」
村娘「じゃあ約束の報酬を……」ヌギッ…
斧魔法使い「いや……受け取ることはできぬ」
村娘「どうしてですか!? 私の体に不満が!?」
斧魔法使い「私は……君たちに一つだけ大きなウソをついておった」
斧魔法使い「実は私は――」
斧魔法使い「悪は滅びた……ッ!」
村長「あのバカでかい屋敷が、隕石で埋もれてしもうた……ホッホ、痛快じゃな」
青年「ならず者たちも、元凶である領主も、全部一人でやっつけちゃうなんて……!」
村娘「じゃあ約束の報酬を……」ヌギッ…
斧魔法使い「いや……受け取ることはできぬ」
村娘「どうしてですか!? 私の体に不満が!?」
斧魔法使い「私は……君たちに一つだけ大きなウソをついておった」
斧魔法使い「実は私は――」
67: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:49:27.407 ID:vdh4xOXt0.net
斧魔法使い「魔法使いを自称しているが、魔法など全く使えないのだ……!」
村娘「はぁ」
斧魔法使い「君たちは全く気づかなかったろうが、私が見せた魔法は、全て単なる力技に過ぎないのだ……!」
村長「…………」
村娘「…………」
青年「…………」
斧魔法使い「本当は最後まで黙っていようと思ったが、やはり君たちを騙すことはできない」
斧魔法使い「すまなかった……許して欲しい」
村娘「はぁ」
斧魔法使い「君たちは全く気づかなかったろうが、私が見せた魔法は、全て単なる力技に過ぎないのだ……!」
村長「…………」
村娘「…………」
青年「…………」
斧魔法使い「本当は最後まで黙っていようと思ったが、やはり君たちを騙すことはできない」
斧魔法使い「すまなかった……許して欲しい」
69: VIPがお送りします 2016/08/30(火) 00:55:06.596 ID:vdh4xOXt0.net
村娘「……いいえ」
斧魔法使い「えっ……?」
村娘「あなたは……本当の魔法使いですよ」
村娘「だってこの村を救ってくれたんですから……」チュッ
斧魔法使い「……ありがとう」
これを機会に、斧魔法使いは村で暮らすようになり、この村は大いに栄えたという――
~おわり~
斧魔法使い「えっ……?」
村娘「あなたは……本当の魔法使いですよ」
村娘「だってこの村を救ってくれたんですから……」チュッ
斧魔法使い「……ありがとう」
これを機会に、斧魔法使いは村で暮らすようになり、この村は大いに栄えたという――
~おわり~