タモリ「世にも奇妙なニートの物語」

2019年05月24日
タモリ「世にも奇妙なニートの物語」

1: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:50:52.367 ID:ewUnNSzx0.net
タモリ「誰しも変えたい過去がありますよね。」

タモリ「私も過去は変えてみたいものですね」

タモリ「でも、そんなにうまい話ってあるんでしょうか?」

2: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:51:14.070 ID:ewUnNSzx0.net
『タイムリープ』

俺はニート

俺には変えたい過去がある。

大学生の時、勇気を出して女の子に告白したら振られてそのことが話題になって、陰湿ないじめにあって、メンタルが弱かった俺は見事に鬱になり、大学を辞めた。

そして今に至る…もうなんだかんだで32歳…本当に、悲しい人生だ。

ニート「あー今日も退屈だなぁー」

3: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:51:48.958 ID:ewUnNSzx0.net
ニート「あー今日も退屈だなぁー」

ピンポーン

ニート「はいはい、新聞ならお断りだよ」

???「あなた、過去の人生を変えたくありませんか?」

ニート「……!?まさかな…」

5: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:53:04.850 ID:ewUnNSzx0.net
田中「どうも、田中と申します。私、タイムマシンやタイムリープの研究をしていまして、ただいま被験者を探しているのです。」

ニート「タイムリープ…?まさかそんな夢のようなことが…いやでも少し気になるな…」

田中「よければ私の研究所にお寄りください。」

ニート「わかった。少し支度してくる。」

6: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:54:13.212 ID:ewUnNSzx0.net
───
──


田中「ここがわたくしたちの研究所です。」

ニート「ふーん。すごいな。」

そこには到底俺には理解できないような色々な機材が揃っていた

その中でも異質に佇んでいたのはベッドと頭全身につけるようなヘッドホンのようなものだった。

7: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:55:21.716 ID:ewUnNSzx0.net
田中「これが私たちの作ったタイムリープマシンです。」

田中「まず寝転んで過去に戻りたい時を想像してこのヘッドホンをつけてください。」

田中「そうしたらその妄想の自分とこの機械で今の自分の意識を繋ぎます。気付いたらその世界にいる。というそういう仕組みです。」

8: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:56:05.664 ID:ewUnNSzx0.net
田中「とりあえず体験して見た方が早いでしょう…そうですね…じゃあまずは私があなたの家に来た時の事を想像してください…」

なんだか怖いけど俺は興味本位でやってしまっていた

俺「……想像しました。」

田中「それでは行きますよ!!ちょっと痛いけど我慢しててくださいね!」ビリビリビリビリ

俺「う、うわあああああああ……」

9: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:58:09.108 ID:ewUnNSzx0.net
───
──


ニート「………っ!?ここは!?俺の部屋!?」

ピンポーン

ニート「……っ!まさか!」

田中「あなた、過去の人生を変えたくありませんか?」

ニート「……!!」ガチャ

10: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 19:59:56.234 ID:ewUnNSzx0.net
ニート「すげぇよ…お前…」

田中「…まさか、もうタイムリープ済みだったでしょうか?」

ニート「ああ!すげえ!本当に時間が戻ってる!すげえよ!」

田中「ありがとうございます。それでは話が早いですね。」

ニート「じゃあさっそく戻りたい過去に…」

11: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:01:34.805 ID:ewUnNSzx0.net
──

再び研究所に来た。

田中「ちなみに、戻りたい過去はいつ頃で?」

俺「大学生だ!大学の時の俺に戻りたいんだ!」

田中「かしこまりました。しかし注意点があります。」

12: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:03:17.262 ID:ewUnNSzx0.net
田中「今回あなたと私が出会えたのは何かの運命の巡り合わせ…タイムリープ先ではもう会えないかもしれません。…そして一度タイムリープしたらこの時間には戻ってこれません…それでも……やりますか?」

俺「ああ……やる!!絶対やるよ!!」

田中「かしこまりました。」

14: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:06:28.478 ID:ewUnNSzx0.net
田中「では大学生の頃を想像してください。」

俺(大学生の頃…大学生の頃…そういえば俺、何をしてたっけ…小学生の頃の友達と仲良かったな…そういえば小学生の頃ああやって出会ったんだっけ…)

田中「では行きますよ。」

俺「ちょ、ちょっとま…」ビリビリビリビリビリビリビリビリ





俺「う、うわあああああああああああああああああああああああああ」

16: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:09:33.878 ID:ewUnNSzx0.net
───
──


俺(ここは…俺の通ってた小学校……)

俺(俺は……小学生……?)

幼なじみ「俺くん、今日からよろしくね!」

俺(そうか…これは幼なじみのあいつと初めて友達になった瞬間…) 

俺「うん!よろしくね!」

俺(俺は人生をやり直すんだ……たとえ小学生からでも………新しい第2の人生が始まるんだ……!)

17: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:10:57.434 ID:ewUnNSzx0.net
──それから俺は

小学校では天才と呼ばれみんなにモテモテ

こんなに素晴らしい人生が送れるなんて!

俺はなんて幸せなんだ!!

18: VIPがお送りします 2017/02/22(水) 20:16:02.815 ID:ewUnNSzx0.net
───
──


田中の助手「成功ですね。」

田中「ああ。」

田中「水槽の脳。本当に現実でもできるとはな…」

田中「彼が見てるのは長い長い夢。コンピューターで見ている醒めない夢なのさ。」

田中「見ろよ、この寝顔、嬉しそうだ。タイムリープ実験は、成功だな。」



テレビ「──ニート氏がしばらくの間行方不明になりました。見かけた方はこちらにお電話ください。母『帰ったら家にいなくて…ニート、早く戻ってきて、お母さん、寂しいよ』ポロポロ」

おわり

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