ミニ女騎士「コロセーコロセー」オーク「なんだこいつ」

2019年05月30日
ミニ女騎士「コロセーコロセー」オーク「なんだこいつ」

1: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 22:17:24.931 ID:ifuCQECba.net
オーク「呪文で小さくされたのか?こういう生き物なのか?」スッ

ミニ女騎士「ブタメーブタメー」チクチク

オーク「いたっ、いたっ!針で刺してきやがる!あちち」

ミニ女騎士「フン」

オーク「満足げだな……遊びのつもりだったのか?」

クー

オーク「ん、なんの音だ?」

ミニ女騎士「クッ、コロセーコロセー」

オーク「ああ、こいつ腹減ってんだな……腹の音聞かれて恥ずかしがってんのか?」

ミニ女騎士「ブタメーブタメー」

4: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 22:29:40.868 ID:ifuCQECba.net
ミニ女騎士「フン」

オーク「よく食うなあお前」

ミニ女騎士「ミノガシテヤルー」

オーク「うん、じゃあな」スタスタ

ミニ女騎士「クッ」トテトテトテトテ

オーク「ん?あっおい、裾引っ張るなって」

ミニ女騎士「コロセーコロセー」ギュー

オーク「いや、でも見逃したんだろ?ほらバイバイ」スタスタ

ミニ女騎士「クッ」ズルズル

オーク「……餌付けなんかするもんじゃないなあ」ヒョイ

ミニ女騎士「ブタメーブタメー」チクチク

オーク「いて、いてっ!刺すのはやめて!」

6: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 22:41:20.144 ID:ifuCQECba.net
ミニ女騎士「フン」チョロチョロ

オーク「おいおい、歩き回るなよ」

ミニ女騎士「カクゴシロー」

オーク「お?なんだ」

ミニ女騎士「ブタメーブタメー」

オーク「いたた、いたたた、やーらーれーたー」バタッ

ミニ女騎士「フン」

オーク「……」

ミニ女騎士「……」チョンチョン

オーク「……」

ミニ女騎士「クッ……ブタメ……ブタメ」オロオロ

オーク「ばぁー!」

ミニ女騎士「クッコロセ!」

オーク「やーい引っかかったー」

ミニ女騎士「ブタメーブタメー」チクチク

オーク「ははは、もう慣れたから痛くねーぞー」

ミニ女騎士「ミ……ミノガシテヤルー」

オーク「ははは、かわいいなこいつ」なでなで

ミニ女騎士「クッ……クッシナイ……クッシナイ……」すりすり

オーク「こいつも懐いてくれたなあ」

7: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 22:55:06.117 ID:ifuCQECba.net
オーク「ほーら、モンスターの人形だぞー」

ミニ女騎士「ヤー!ヤー!」プスプス

オーク「さて、風呂とかどうすっかなー、泥まみれで可哀想なんだよな」

オーク「桶に湯を入れて……と、あちち、もうちょっと冷ますか」

ミニ女騎士「フン」

オーク「おっ、凶悪なモンスターをやっつけたみたいだな!よーし、ご褒美に風呂があるぞー」ヒョイ

ミニ女騎士「フン!」

オーク「もう刺さないくらい懐いてんだなー、えっと、鎧はそのまま外せるのかな」グイー

ミニ女騎士「クッブタメ!ブタメー!」ジタバタ

オーク「ほら、風呂入ってさっぱり……いてて、剣も置いて!」ガチャガチャ

ミニ女騎士「ヤメロー」

オーク「うおっ!ふ、普通に人間の裸だな……まあ当たり前か」

ミニ女騎士「クッコロセー」

オーク「ほーら、怖くないからなー」チャポ

ミニ女騎士「……オー」

オーク「湯加減はどうだ?」

ミニ女騎士「フン……」

オーク「気に入ったみたいだな……さて、風呂の間に装備を磨いてやるか」

8: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 22:59:31.763 ID:ifuCQECba.net
ミニ女騎士「クッシナイ!」ピカピカ

オーク「おー綺麗になったな!そうだ、寝床も考えねーとな」

ミニ女騎士「ブタメー」ギュー

オーク「こらこら、ひっつくな!えーと、バスケットに毛布を重ねて……これで良し!ここで寝るんだぞ」

ミニ女騎士「……フン」もぞもぞ

オーク「気に入ったみたいだな……ふああ、俺ももう寝るか……」

10: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 23:04:47.047 ID:ifuCQECba.net
オーク「うーん……ふああ……ん?」

ミニ女騎士「スー、スー」

オーク「うおっ、いつの間に!あぶねー
寝返り打たなくて良かったな」

ミニ女騎士「ムニャ……トーバツ……マジョ……」

オーク「はは、寝言言ってら!バスケットに戻して……と」

オーク「……寒いのかな?」

オーク「よし、なら石でも暖めて……」

オーク「……うん、あつっ!いい感じだな、これを布で包んでバスケットの下に……」

オーク「これでゆっくり眠れるだろう」

オーク「ふああ……寝よ寝よ」

11: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 23:08:26.512 ID:ifuCQECba.net
オーク「んん……うーん……朝か……」

オーク「あいつは……と、ええ!?バスケットがバラバラになってる!?」

オーク「ど、どこに行ったんだ!?おーい!」

オーク「……外に出たのかな?まあ、野生っぽかったしなぁ……」

オーク「ちょっとしか接してないのにペットロスだなぁ……」

オーク「……もっかい寝よ」

12: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 23:15:28.922 ID:ifuCQECba.net
コンコン

オーク「んむ……ん、客か?」

オーク「はーい」ガチャ

女騎士「……」

オーク「あっ」

女騎士「おい、貴様」

オーク「やべ、どうして隠れ家、逃げ、武器、フライパン、窓!」ダッ

女騎士「待て、貴様!待てと言っておろう!」

オーク「おおお俺は悪いことしてないぞ!たたたたタダの牧畜オークだぞ!ひぃぃ」スタコラ

女騎士「ま、待てと言っておろうに……!」ガシャガシャ

オーク「くくくクソッ俺もオークの端くれだ!来るなら来い!」

女騎士「はぁ……うん、ごほん、ごほんごほん……あー、あー」

オーク「……?」

女騎士「ぶ、ぶためー、ぶためー」

オーク「……え?」

13: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 23:27:13.434 ID:ifuCQECba.net
オーク「はあ……とある魔女の討伐に向かった所、返り討ちにあい、呪文をかけられたと……」

女騎士「うむ……誰かに助けを乞おうとしても思うような声も出ず、猫や犬に追われ、あの時の私は焦燥しきっていた」

女騎士「そんな時、私の前に……巨大で凶暴そうなオークが現れた」

オーク「巨大で凶暴……」

女騎士「もうダメだと思った……オークにつまみ上げられ、私は戦いながらも死を覚悟していたよ」

女騎士「だがそのオークは私が思うような野蛮な者ではなかった。小さな私に食事を与え、寝床まであてがってくれた……風呂は少し恥ずかしかったがな」

オーク「い、いや、それはすみませんでした」

女騎士「いや構わない、何はともあれ貴殿は私の命の恩人だ。今後何かトラブルがあれば私の名前を出してくれ。騎士として、何に代えても借りを返そう」

オーク「は、はあ……それにしても大変だったんですね」

女騎士「うむ、情けない話だが本当に心細かった」

オーク「だって俺に抱きついたり、寝床にまであいたっ!」

女騎士「……」

オーク「いやその、すみません……」

18: VIPがお送りします 2016/03/11(金) 23:39:08.177 ID:ifuCQECba.net
女騎士「さて、用件はこれだけだ。長居して済まなかったな」

オーク「い、いえいえ、こちらこそ茶など気の利いたものも出せずに申し訳ありませんでした」

女騎士「いいの、気にしないで。わたしは騎士だからな!」

オーク「あ、そうだ、昨日も食べられた干し肉、少し持って帰りますか?」

女騎士「あ、欲しい!美味しかった!」

オーク「えーと、どこに置いて……」キョロキョロ

オーク「あれ?女騎士様?もう帰られて……」

ミニ女騎士「クッコロセー!クッコロセー!」

オーク「」

おわり

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