男「バッティングセンターの帰り道、凄腕の剣士に助けられた」
1: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:30:26 ID:aPn6B9tE
バッティングセンターに快音が響き渡る。
カキーンッ!
男(よし……絶好調!)
男(全部当てられたし、いくつかは結構いいコースへ飛んでいった!)
カキーンッ!
男(よし……絶好調!)
男(全部当てられたし、いくつかは結構いいコースへ飛んでいった!)
2: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:33:18 ID:aPn6B9tE
打席から出てきた男に、常連が話しかけてくる。
常連「最近よくここに来るが、だいぶよくなってきたじゃねえか、兄ちゃん」
常連「そろそろ110kmや120kmにチャレンジしてみたらどうだい?」
男「いやぁ~、自分にはまだ100kmぐらいがちょうどいいっすよ!」
男「それじゃ、俺はこれで!」
常連「最近よくここに来るが、だいぶよくなってきたじゃねえか、兄ちゃん」
常連「そろそろ110kmや120kmにチャレンジしてみたらどうだい?」
男「いやぁ~、自分にはまだ100kmぐらいがちょうどいいっすよ!」
男「それじゃ、俺はこれで!」
3: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:36:41 ID:aPn6B9tE
帰り道――
男(あ~、スッキリした! バッティングセンターがこんなに面白いもんだったとは!)
男(次からは110kmあたりにチャレンジしてみようかな……)
男(あ~、スッキリした! バッティングセンターがこんなに面白いもんだったとは!)
男(次からは110kmあたりにチャレンジしてみようかな……)
4: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:38:50 ID:aPn6B9tE
強盗「おい、金を出せ」
男「!?」ビクッ
男(な、なんだこいつ……まさか強盗!?)
強盗「出さないと、死ぬことになるぞ」サッ
男(ピストル!?)
男「!?」ビクッ
男(な、なんだこいつ……まさか強盗!?)
強盗「出さないと、死ぬことになるぞ」サッ
男(ピストル!?)
5: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:41:24 ID:aPn6B9tE
男「わ、分かったっ! 出す! 出すから……撃たないでくれっ!」
強盗「よし……早く出せ」
男(くっそぉ~、こんなことになるなんて! だけど命には代えられないよな……)
強盗「早くしろ」
男「わ、分かってる!」ゴソゴソ…
強盗「よし……早く出せ」
男(くっそぉ~、こんなことになるなんて! だけど命には代えられないよな……)
強盗「早くしろ」
男「わ、分かってる!」ゴソゴソ…
6: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:46:32 ID:aPn6B9tE
男「ほらっ!」ポイッ
強盗「どれ……」
強盗「ひい、ふう、みい……なんだこれ、シケてやがる」
強盗「とんだハズレをひいちまった。こんなしょぼくれた奴を狙うんじゃなかったな」
男(なんだと……!? 強盗の分際で好き勝手いいやがって……!)
強盗「カードは……ちっ、ポイントカードばっかじゃねえか」
男(てか、スキだらけだよな今……もしかして、かかっていけば勝てるんじゃないか?)
男(俺だって最近バッティングセンター通って、体鍛えてるんだ……いける!)
強盗「どれ……」
強盗「ひい、ふう、みい……なんだこれ、シケてやがる」
強盗「とんだハズレをひいちまった。こんなしょぼくれた奴を狙うんじゃなかったな」
男(なんだと……!? 強盗の分際で好き勝手いいやがって……!)
強盗「カードは……ちっ、ポイントカードばっかじゃねえか」
男(てか、スキだらけだよな今……もしかして、かかっていけば勝てるんじゃないか?)
男(俺だって最近バッティングセンター通って、体鍛えてるんだ……いける!)
7: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:49:05 ID:aPn6B9tE
男「だあぁぁぁぁぁっ!」ダッ
ドカッ!
強盗「うおっ!?」
強盗「な、にしやがる!」ブンッ
ガッ!
男「ぎゃぁっ!」ヨロッ
男(甘かった……! こいつ予想以上に力が強い……!)
ドカッ!
強盗「うおっ!?」
強盗「な、にしやがる!」ブンッ
ガッ!
男「ぎゃぁっ!」ヨロッ
男(甘かった……! こいつ予想以上に力が強い……!)
8: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:51:54 ID:aPn6B9tE
強盗「このヤロウ……ブッ殺してやる!」チャッ
男(あっ、銃がこっち向いた!)
強盗「死ねっ!」グッ…
男(ああ……俺、死んだ――)
パンッ!
男(あっ、銃がこっち向いた!)
強盗「死ねっ!」グッ…
男(ああ……俺、死んだ――)
パンッ!
9: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 22:56:45 ID:aPn6B9tE
スパァッ!
真っ二つになった弾丸が地面に落ちた。
男「え!?」
強盗「なに!?」
剣士「そこまでだ、悪党」
男と強盗の間には、一人の剣士が立っていた。
真っ二つになった弾丸が地面に落ちた。
男「え!?」
強盗「なに!?」
剣士「そこまでだ、悪党」
男と強盗の間には、一人の剣士が立っていた。
10: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:00:35 ID:aPn6B9tE
強盗「このヤロウ! ジャマすんなァ!」
パンッ! パンッ!
スパァッ! スパッ!
剣士「無駄だ……」
男(すごい! 銃弾を斬るなんて! ……こんなことできる人間がいるなんて!)
パンッ! パンッ!
スパァッ! スパッ!
剣士「無駄だ……」
男(すごい! 銃弾を斬るなんて! ……こんなことできる人間がいるなんて!)
11: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:03:32 ID:aPn6B9tE
強盗「くっ、そ! バケモンがぁっ!」サッ
剣士「遅い」スッ…
ドカッ!
強盗「ぐえぇっ……!」ドサッ…
剣士「遅い」スッ…
ドカッ!
強盗「ぐえぇっ……!」ドサッ…
12: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:09:50 ID:aPn6B9tE
男「あの……ありがとうございました……」
剣士「別に大したことではない」
剣士「だが、武器を持った相手にむやみに飛びかかるのは感心せんな」
剣士「私が通りがからねば、死んでいたぞ」
男「す、すみません……」
剣士「強盗はしばらく目を覚まさんだろうし、後のことは任せた」
男「――あのっ! せめてお名前を!」
剣士「名乗るほどの者ではない。では、これから修練があるのでな」スッ…
男「あっ……」
剣士「別に大したことではない」
剣士「だが、武器を持った相手にむやみに飛びかかるのは感心せんな」
剣士「私が通りがからねば、死んでいたぞ」
男「す、すみません……」
剣士「強盗はしばらく目を覚まさんだろうし、後のことは任せた」
男「――あのっ! せめてお名前を!」
剣士「名乗るほどの者ではない。では、これから修練があるのでな」スッ…
男「あっ……」
13: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:11:54 ID:aPn6B9tE
男(銃弾を見切り、あっさり強盗を倒し、名も名乗らず去っていく……)
男(すごいなぁ……まさか現代の日本にあんな剣士がいるなんて!)
男(きっと……俺なんかとは全然違う生活をしてるんだろうなぁ……)
男(すごいなぁ……まさか現代の日本にあんな剣士がいるなんて!)
男(きっと……俺なんかとは全然違う生活をしてるんだろうなぁ……)
14: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:13:34 ID:aPn6B9tE
……
……
……
スパァッ! スパッ! シュパッ!
剣士(よし……絶好調!)
……
……
スパァッ! スパッ! シュパッ!
剣士(よし……絶好調!)
15: 深夜にお送りします 2016/02/15(月) 23:17:16 ID:aPn6B9tE
達人「君がこの知る人ぞ知る修練場に来てからしばらく経つが――」
達人「もうすっかりピストルの弾は斬れるようになったな!」
達人「そろそろ私のように、マシンガンや大砲の弾にチャレンジしてみたらどうかね?」
剣士「いやぁ~、自分にはまだピストルぐらいがちょうどいいっすよ!」
スパァッ!
カッティングセンターに快音が響き渡る。
おわり
達人「もうすっかりピストルの弾は斬れるようになったな!」
達人「そろそろ私のように、マシンガンや大砲の弾にチャレンジしてみたらどうかね?」
剣士「いやぁ~、自分にはまだピストルぐらいがちょうどいいっすよ!」
スパァッ!
カッティングセンターに快音が響き渡る。
おわり