妻「夫を殺して財産を独り占めしちゃおっと!」資産家「……聞こえてるよ」
1: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:25:20.976 ID:sRuCcsEq0
妻「やったーっ!」
妻「色々あって落ちぶれてたけど、資産家と結婚できたわ!」
妻「よ~し、夫を殺して財産を独り占めしちゃおっと!」
資産家「あの……全部聞こえてるよ」
妻「え!?」
妻「あ、ごめんなさい! 今のは聞かなかったことにして!」
資産家「分かった、いいよ」
妻「じゃあ気を取り直して……レッツ・キル!」
妻「色々あって落ちぶれてたけど、資産家と結婚できたわ!」
妻「よ~し、夫を殺して財産を独り占めしちゃおっと!」
資産家「あの……全部聞こえてるよ」
妻「え!?」
妻「あ、ごめんなさい! 今のは聞かなかったことにして!」
資産家「分かった、いいよ」
妻「じゃあ気を取り直して……レッツ・キル!」
3: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:28:08.313 ID:sRuCcsEq0
妻「あなた~!」
資産家「ん?」
妻「口元にケチャップついてるわよ!」
資産家「ああ、これは……」
妻「私が拭いてあげる! えいっ!」ガバッ
資産家「もごっ!?」
妻(よし、このままハンカチで窒息死させる! もらったァ!)
資産家「ん?」
妻「口元にケチャップついてるわよ!」
資産家「ああ、これは……」
妻「私が拭いてあげる! えいっ!」ガバッ
資産家「もごっ!?」
妻(よし、このままハンカチで窒息死させる! もらったァ!)
4: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:30:26.246 ID:sRuCcsEq0
ゴキゴキッ
スルスルッ
資産家「ふぅ……」
妻「関節を外して抜けた!?」
資産家「資産家は身代金目的でしょっちゅう誘拐されるからね。縄抜けの術ぐらいは心得ているさ」
妻「クキーッ!」
スルスルッ
資産家「ふぅ……」
妻「関節を外して抜けた!?」
資産家「資産家は身代金目的でしょっちゅう誘拐されるからね。縄抜けの術ぐらいは心得ているさ」
妻「クキーッ!」
5: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:32:40.325 ID:sRuCcsEq0
妻「できた! 私特製チャーハン!」
妻「よーし、これに猛毒を粉チーズばりにふりかけちゃお!」ドバドバッ
妻「あなた~!」
資産家「ん?」
妻「これ、食べて~!」サッ
資産家「…………」
妻「よーし、これに猛毒を粉チーズばりにふりかけちゃお!」ドバドバッ
妻「あなた~!」
資産家「ん?」
妻「これ、食べて~!」サッ
資産家「…………」
7: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:35:31.507 ID:sRuCcsEq0
資産家「まず……君が食べてくれ」
妻「え」
資産家「食べられるだろ? たとえば、毒が入ってるなんてことがなきゃ……」
妻「ええい、食ってやるわよ!」ガツガツ
妻「皿ごとねえ!」バリボリバリボリ
妻「う"げえ"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"!!!」
妻「え」
資産家「食べられるだろ? たとえば、毒が入ってるなんてことがなきゃ……」
妻「ええい、食ってやるわよ!」ガツガツ
妻「皿ごとねえ!」バリボリバリボリ
妻「う"げえ"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"!!!」
9: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:38:01.759 ID:sRuCcsEq0
資産家「ゲホッ、ゲホッ」
妻「あら、あなた、風邪ひいたの?」
資産家「あ、いやこれは……」
妻「だったら注射してあげる!」
妻(この注射器には猛毒が入ってるのよね~、今度こそお命ちょうだい!)
資産家「…………」
妻「あら、あなた、風邪ひいたの?」
資産家「あ、いやこれは……」
妻「だったら注射してあげる!」
妻(この注射器には猛毒が入ってるのよね~、今度こそお命ちょうだい!)
資産家「…………」
10: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:39:50.599 ID:sRuCcsEq0
資産家「腕に蚊が止まってるよ」
妻「ホント!? ――えいっ!」ブスッ
妻「…………」
妻「自分に刺しちゃったあああああ! すぐ解毒しなきゃぁぁぁぁぁ!!!」
資産家「ごめんごめん、見間違いだった」
妻「ホント!? ――えいっ!」ブスッ
妻「…………」
妻「自分に刺しちゃったあああああ! すぐ解毒しなきゃぁぁぁぁぁ!!!」
資産家「ごめんごめん、見間違いだった」
11: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:43:34.773 ID:sRuCcsEq0
妻「そうだ! 夫を殺した時のために、あの人の遺書を用意しておこう!」
妻「そうしとけば、きっと警察は自殺って処理するものね!」
妻「パソコンは苦手だから、手書きで……」
『背景
入生に疲れたので、自殺をしたいと思います。
私の財産は全て、愛する妻にそうぞくします。
妻よ、先立つアンラッキーをどうか許して欲しい』
妻「これでよし! 時が来るまでしまっておこう!」
妻「そうしとけば、きっと警察は自殺って処理するものね!」
妻「パソコンは苦手だから、手書きで……」
『背景
入生に疲れたので、自殺をしたいと思います。
私の財産は全て、愛する妻にそうぞくします。
妻よ、先立つアンラッキーをどうか許して欲しい』
妻「これでよし! 時が来るまでしまっておこう!」
13: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:46:03.305 ID:sRuCcsEq0
妻「……あら? 遺書に赤い文字で何か書いてある」
『背景
→拝啓 by夫
入生に疲れたので、自殺をしたいと思います。
→人生 by夫
私の財産は全て、愛する妻にそうぞくします。
→相続ぐらい漢字で書こう by夫
妻よ、先立つアンラッキーをどうか許して欲しい
→不幸をわざわざ英語にする意味が分からない by夫』
妻「いやぁぁぁぁぁ! 夫に添削されてるぅぅぅぅぅ!」
『背景
→拝啓 by夫
入生に疲れたので、自殺をしたいと思います。
→人生 by夫
私の財産は全て、愛する妻にそうぞくします。
→相続ぐらい漢字で書こう by夫
妻よ、先立つアンラッキーをどうか許して欲しい
→不幸をわざわざ英語にする意味が分からない by夫』
妻「いやぁぁぁぁぁ! 夫に添削されてるぅぅぅぅぅ!」
15: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:48:12.829 ID:sRuCcsEq0
妻「いつもあの人が開けたり閉めたりしてる金庫……」
妻「この扉に爆弾を仕掛ければ、確実に仕留められるわ!」カチッ
妻「よし、できた!」
妻「くふふ……これであの人が金庫を開けようとした瞬間、あの人は爆死するわ!」
妻「この扉に爆弾を仕掛ければ、確実に仕留められるわ!」カチッ
妻「よし、できた!」
妻「くふふ……これであの人が金庫を開けようとした瞬間、あの人は爆死するわ!」
16: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:50:15.272 ID:sRuCcsEq0
資産家「地下室に、私の金庫があるだろう?」
妻「ええ、あの大きいやつね」
資産家「あの中身、君にあげるよ!」
妻「えっ、ホント!? ありがとう!」タタタッ
タタタッ…
ドゴォォォォォンッ!!!
資産家「……まあ、死にはしないだろう」
妻「ええ、あの大きいやつね」
資産家「あの中身、君にあげるよ!」
妻「えっ、ホント!? ありがとう!」タタタッ
タタタッ…
ドゴォォォォォンッ!!!
資産家「……まあ、死にはしないだろう」
17: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:53:11.521 ID:sRuCcsEq0
妻「いたたたた……止血に手間取ったわ……」
妻「あの人ったら、完全に私の動きや考えを読み切ってるわね……このままじゃ殺せない!」
妻「こうなったら……他人にやらせるしかないわ!」
殺し屋「そこで俺の出番ってわけですね」ニヤッ
妻「頼んだわよ!」
殺し屋「アイアイサー、任せてくれアネさん!」
妻「あの人ったら、完全に私の動きや考えを読み切ってるわね……このままじゃ殺せない!」
妻「こうなったら……他人にやらせるしかないわ!」
殺し屋「そこで俺の出番ってわけですね」ニヤッ
妻「頼んだわよ!」
殺し屋「アイアイサー、任せてくれアネさん!」
18: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:55:31.102 ID:sRuCcsEq0
殺し屋「ふへへへ、恨みはねえが死んでもらうぜ!」
資産家「ま、待ってくれ! 命だけは!」
殺し屋「んじゃ、少し待ってやる」
資産家「待つついでに、金ならいくらでも払うから、見逃してくれ!」
殺し屋「お金くれるならいいけど……」
資産家「おまけに誰に雇われたか、教えてくれ!」
殺し屋「あんたの奥さんだよ」
妻「ちょっとちょっと、なにバラしてんのよぉぉぉ!」
資産家「ま、待ってくれ! 命だけは!」
殺し屋「んじゃ、少し待ってやる」
資産家「待つついでに、金ならいくらでも払うから、見逃してくれ!」
殺し屋「お金くれるならいいけど……」
資産家「おまけに誰に雇われたか、教えてくれ!」
殺し屋「あんたの奥さんだよ」
妻「ちょっとちょっと、なにバラしてんのよぉぉぉ!」
20: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 00:57:28.193 ID:sRuCcsEq0
資産家「……あのさ」
妻「はい……」
資産家「殺し屋雇うにしても、もうちょっといいの雇わないと……」
妻「ごめんなさい……」
資産家「ちなみにいくらで雇われたんだ?」
殺し屋「一万円っす……」
資産家「≪安物買いの銭失い≫ってやつだなぁ」
妻「はい……」
資産家「殺し屋雇うにしても、もうちょっといいの雇わないと……」
妻「ごめんなさい……」
資産家「ちなみにいくらで雇われたんだ?」
殺し屋「一万円っす……」
資産家「≪安物買いの銭失い≫ってやつだなぁ」
23: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:00:08.236 ID:sRuCcsEq0
妻「もう、何やってんのよ!」
殺し屋「す、すみません……」
妻「こうなったら、私が直々に拳法であの人を殺してやるわ!」
殺し屋「アネさん、拳法なんか使えるんですかい?」
妻「なあに、使えると思い込めば何とかなるものよ! プラシーボ効果ってやつ!」
殺し屋「なるほど!」
殺し屋「す、すみません……」
妻「こうなったら、私が直々に拳法であの人を殺してやるわ!」
殺し屋「アネさん、拳法なんか使えるんですかい?」
妻「なあに、使えると思い込めば何とかなるものよ! プラシーボ効果ってやつ!」
殺し屋「なるほど!」
25: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:02:37.060 ID:sRuCcsEq0
妻「あなた、勝負よ!」
資産家「…………」
妻「アチョーッ!」シュシュシュッ
資産家「……ゲボッ!」
妻「え」
資産家「グボッ、ゲボォッ!」
妻「え、まさか、私の北斗神拳が……!?」
資産家「…………」
妻「アチョーッ!」シュシュシュッ
資産家「……ゲボッ!」
妻「え」
資産家「グボッ、ゲボォッ!」
妻「え、まさか、私の北斗神拳が……!?」
27: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:05:11.372 ID:sRuCcsEq0
妻「…………」
資産家「う、ぐ……」
妻「違う! これは病気だわ!」
資産家「その通り、私は大病を患っている……」
妻「時々口についてたケチャップは血で、咳は風邪じゃなかったのね!?」
資産家「……そういうことだ」ゲホッ
資産家「だから放っておいても、私の財産は君のものになる……安心したまえ」
資産家「う、ぐ……」
妻「違う! これは病気だわ!」
資産家「その通り、私は大病を患っている……」
妻「時々口についてたケチャップは血で、咳は風邪じゃなかったのね!?」
資産家「……そういうことだ」ゲホッ
資産家「だから放っておいても、私の財産は君のものになる……安心したまえ」
28: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:08:07.962 ID:sRuCcsEq0
妻「なんで!? なんでそんな弱った体で、私なんかと結婚したの!?」
妻「みすみす財産を奪われるようなものじゃない……!」
資産家「……なんでだろうな」
資産家「私は財産を蓄えるまでの過程で、人間の汚いところをたくさん見てきた」
資産家「世の中、上辺ばかり綺麗で、どす黒い本性を隠した人間のなんと多いことか……」
資産家「そしてそれは、私とて例外じゃない」
資産家「だから、君のその裏表のないバカ正直さに惚れてしまったんだ」
資産家「君になら殺されてもいい、財産を託してもいい、と思ってしまったんだ……」
妻「…………!」
妻「みすみす財産を奪われるようなものじゃない……!」
資産家「……なんでだろうな」
資産家「私は財産を蓄えるまでの過程で、人間の汚いところをたくさん見てきた」
資産家「世の中、上辺ばかり綺麗で、どす黒い本性を隠した人間のなんと多いことか……」
資産家「そしてそれは、私とて例外じゃない」
資産家「だから、君のその裏表のないバカ正直さに惚れてしまったんだ」
資産家「君になら殺されてもいい、財産を託してもいい、と思ってしまったんだ……」
妻「…………!」
31: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:12:48.518 ID:sRuCcsEq0
妻「こんなの……こんなの認めない!」
資産家「え」
妻「あなたの病気は……私が治すわ!」
資産家「何をいっている? 医者でもない君が……」
殺し屋「知らなかったんですかい? アネさんは元医者ですよ、それも名医」
資産家「え!?」
妻「不思議に思わなかった? 私がなぜ猛毒を飲んだり、爆発に巻き込まれても生きてたか……」
資産家「……ちょっと思ってた」
妻「全て自分で自分を治療してたからよ!」
資産家「そ、そうだったのか……!」
資産家(あれだけたやすく猛毒や注射器を用意できたのも、元医者だったからか……!)
資産家「え」
妻「あなたの病気は……私が治すわ!」
資産家「何をいっている? 医者でもない君が……」
殺し屋「知らなかったんですかい? アネさんは元医者ですよ、それも名医」
資産家「え!?」
妻「不思議に思わなかった? 私がなぜ猛毒を飲んだり、爆発に巻き込まれても生きてたか……」
資産家「……ちょっと思ってた」
妻「全て自分で自分を治療してたからよ!」
資産家「そ、そうだったのか……!」
資産家(あれだけたやすく猛毒や注射器を用意できたのも、元医者だったからか……!)
33: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:16:31.972 ID:sRuCcsEq0
資産家「しかしどうして、そんな名医が医者をやめてしまったんだ?」
殺し屋「アネさんは……医者として正直すぎたんですよ」
殺し屋「たとえば、一発で治る治療法がある患者をチンタラ治療して」
殺し屋「治療費を巻き上げる、なんてことは医療業界じゃ当たり前のように行われてますが」
殺し屋「アネさんはそういうのができない人だから……」
殺し屋「出世のために院長にお世辞をいう、なんてことも苦手でしたしね」
資産家「シビアな医者の世界で生きるには、正直すぎたというわけか……」
妻「過去の話はもういいの。さぁ、オペを始めるわよ!」
殺し屋「はい!」
殺し屋「アネさんは……医者として正直すぎたんですよ」
殺し屋「たとえば、一発で治る治療法がある患者をチンタラ治療して」
殺し屋「治療費を巻き上げる、なんてことは医療業界じゃ当たり前のように行われてますが」
殺し屋「アネさんはそういうのができない人だから……」
殺し屋「出世のために院長にお世辞をいう、なんてことも苦手でしたしね」
資産家「シビアな医者の世界で生きるには、正直すぎたというわけか……」
妻「過去の話はもういいの。さぁ、オペを始めるわよ!」
殺し屋「はい!」
34: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:18:40.499 ID:sRuCcsEq0
カチャカチャ…
殺し屋「しっかし、アネさんほどの名医が、なんでこの人の大病を見逃しちゃったんです?」
殺し屋「アネさんなら一目見ただけで、病気だって分かったでしょうに」
妻「なんでだろ……」
この時、妻の脳裏にある言葉がよぎった……。
“恋は盲目”――
そう……恋が、彼女の名医としての眼力を曇らせていたのだ!
妻(そうか……私は最初からこの人に惚れていたのね)
殺し屋「しっかし、アネさんほどの名医が、なんでこの人の大病を見逃しちゃったんです?」
殺し屋「アネさんなら一目見ただけで、病気だって分かったでしょうに」
妻「なんでだろ……」
この時、妻の脳裏にある言葉がよぎった……。
“恋は盲目”――
そう……恋が、彼女の名医としての眼力を曇らせていたのだ!
妻(そうか……私は最初からこの人に惚れていたのね)
35: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:21:02.882 ID:sRuCcsEq0
カチャカチャ…
妻「…………」
殺し屋「どうしました、アネさん?」
妻「ダメ! 私にはこれ以上できない!」
妻「愛する人の体をこれ以上切れない!」
殺し屋「アネさん!?」
妻「ここから先は……あなたがやって!」
殺し屋「え”!?」
妻「…………」
殺し屋「どうしました、アネさん?」
妻「ダメ! 私にはこれ以上できない!」
妻「愛する人の体をこれ以上切れない!」
殺し屋「アネさん!?」
妻「ここから先は……あなたがやって!」
殺し屋「え”!?」
36: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:23:06.466 ID:sRuCcsEq0
殺し屋「いや、無理ですよ! 俺、殺し屋ですよ!?」
妻「大丈夫……殺せるということは生かせるということ!」
殺し屋「あっ……!」
妻「自分を信じて!」
殺し屋「…………!」
殺し屋「やります! 俺、“生かし屋”になります!」
殺し屋(アネさんが俺の新しい道を示してくれた……。この手術、絶対成功させてみせるッ!)
妻「大丈夫……殺せるということは生かせるということ!」
殺し屋「あっ……!」
妻「自分を信じて!」
殺し屋「…………!」
殺し屋「やります! 俺、“生かし屋”になります!」
殺し屋(アネさんが俺の新しい道を示してくれた……。この手術、絶対成功させてみせるッ!)
38: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:26:04.127 ID:sRuCcsEq0
殺し屋「……病巣を摘出しました」
妻「よくやったわ! あなたが病気を治したのよ!」
殺し屋「いえ、本当に病気が治ったのは、俺の方かもしれません……」
妻「殺し屋……」
殺し屋「アネさん、どうかお幸せに!」
殺し屋(俺、本当はアネさんのことを……ずっと……)
殺し屋は後に世界的名医となるが、それはまた別の話――
妻「よくやったわ! あなたが病気を治したのよ!」
殺し屋「いえ、本当に病気が治ったのは、俺の方かもしれません……」
妻「殺し屋……」
殺し屋「アネさん、どうかお幸せに!」
殺し屋(俺、本当はアネさんのことを……ずっと……)
殺し屋は後に世界的名医となるが、それはまた別の話――
42: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:30:17.406 ID:sRuCcsEq0
妻「あなた……」
資産家「……ん」
資産家「私は……助かったのか……。ありがとう……」
妻「ねえ……私、今こそ自分らしく正直になるわ!」
妻「私、あなたのことが好き!」
資産家「ふふっ、私もだよ」
妻「じゃあ今日からは真面目に料理作るからね!」
資産家「ああ、楽しみだ!」
資産家「……ん」
資産家「私は……助かったのか……。ありがとう……」
妻「ねえ……私、今こそ自分らしく正直になるわ!」
妻「私、あなたのことが好き!」
資産家「ふふっ、私もだよ」
妻「じゃあ今日からは真面目に料理作るからね!」
資産家「ああ、楽しみだ!」
43: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:32:30.159 ID:sRuCcsEq0
資産家「…………」モグッ
資産家「うーん……ずいぶん薄味だな。もうちょっと濃くならないのか?」
妻「ダメ! まだ病み上がりなんだし、しばらくは完璧に栄養を管理するから!」
資産家「わ、分かったよ……従うよ」
資産家(うーむ、当分は命を狙われてた時より、つらい日々になりそうだ)
― 完 ―
資産家「うーん……ずいぶん薄味だな。もうちょっと濃くならないのか?」
妻「ダメ! まだ病み上がりなんだし、しばらくは完璧に栄養を管理するから!」
資産家「わ、分かったよ……従うよ」
資産家(うーむ、当分は命を狙われてた時より、つらい日々になりそうだ)
― 完 ―
44: VIPがお送りします 2018/07/03(火) 01:33:39.248 ID:P2iOc+Apa
乙~
いい話だった!!
いい話だった!!