魔王「何してんのう」
1: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:14:35.39 ID:PJ+YFU30o
魔王「ふむ、ついに勇者がわが城目指して旅立ちおったか」
火の魔人「ええ、そのようですな魔王さま」
水の魔人「魔王さまに逆らおうなどとは、笑止千番」
風の魔人「我ら四天王が、必ずや」
土の魔人「勇者の息の根を止めてごらんにいれましょう」
テュの魔人「全て我々にお任せください、魔王さま」
2: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:15:21.14 ID:PJ+YFU30o
魔王「おお、何と頼もしい。期待しておるぞ」
火の魔人「ははっ、なぁにたかだか人間ごとき」
水の魔人「魔王さまの手を煩わすまでもありません」
風の魔人「必ずや、我ら四天王が」
土の魔人「勇者を仕留めてみせましょう」
テュの魔人「我々の活躍にご期待ください、魔王さま」
3: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:15:58.27 ID:PJ+YFU30o
魔王(・・・)
火の魔人「さぁーて、どうやって勇者を仕留めてやるか」
水の魔人「フフフ、火の魔人の技を食らえば勇者も真っ黒焦げですね」
風の魔人「ボクの真空波で、勇者をズタズタに切り裂り裂いてやる」
土の魔人「おうおう、勇者を仕留めるのはこの俺だ」
テュの魔人「腕がなりますなぁ、クックック・・・」
4: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:16:49.81 ID:PJ+YFU30o
魔王(・・・)
魔王(何か、四天王・・・)
5: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:17:43.50 ID:PJ+YFU30o
魔王(五人いね?)
火の魔人「フフフ、骨も残さず灰にしてやろう」
水の魔人「私こそ超水圧で勇者をペシャンコにしてやりますよ」
風の魔人「人間がボクのスピードについてこれるもんか」
土の魔人「フン、勇者などひとひねりだわい」
テュの魔人「おやおや、これは私もうかうかしてられませんなぁ」
6: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:19:16.90 ID:PJ+YFU30o
魔王(なんか、最後のヤツ、あれ何の魔人?)
火の魔人「まあたかが人間がどれほどの事があろうか」
水の魔人「きっと、われわれの力には太刀打ちできないでしょうね」
風の魔人「どれだけ楽しませてくれるかなぁ」
土の魔人「魔王さまに逆らった事を後悔させてくれるわ」
テュの魔人「はてさて、今から戦うのが楽しみですなぁ」
7: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:20:43.27 ID:PJ+YFU30o
魔王(他のは火とか水とか見た目でもわかりやすいけど)
魔王(何ていうか、最後のアイツ独特すぎてコメントし辛いっていうか・・・)
魔王(・・・まぁ、みんなには馴染んでるみたいだからいいんだけどさ)
9: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:21:43.51 ID:PJ+YFU30o
魔王(うーむ、アイツが何の魔人か気になる・・・)
魔王(だけど、ダイレクトに「ねぇキミ、何の魔人だったっけ?」って聞いて)
魔王(傷つかれても、困るしなぁ)
火の魔人「フフフ…。血がたぎるわ。セイヤァ!」ボォッ
水の魔人「おおっと、火の魔人どの。技を出すのはまだ早いですよ」
風の魔人「勇者と戦う時まで取っときなよ」
土の魔人「ガッハッハ。あの炎をぶつけられたら、勇者といえども耐えられまい」
テュの魔人「見事な炎。素晴らしい技の冴えですなぁ」
10: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:24:34.66 ID:PJ+YFU30o
魔王(・・・そうか、技だ!)
魔王(今ここであいつに技を出させれば、何の魔人かわかる!)
魔王(ワシ、冴えてるぅ~。では、早速・・・)
11: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:25:20.21 ID:PJ+YFU30o
魔王「聞け、皆の者よ」
魔王「ひとつ、余興の代わりに」
魔王「お主らの技を、ワシの前で披露してもらおうか」
水の魔人「え?我々の技をですか?」
風の魔人「ええ、いいですよ魔王様」
土の魔人「グフフ、魔王さま、我らの力とくとご覧あれい」
12: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:27:01.95 ID:PJ+YFU30o
炎の魔人「では、拙者から参ります。はぁーーーっ!」
ゴォォーーーー・・・!
魔王「ほう。凄まじいまでの炎。あらゆる物を焼き尽くす勢い」
水の魔人「次は私が・・・。でぇーーーーーいっ!」
ビシャーーーーン・・・!
魔王「ふむ。ものすごい勢いの水流だ。岩をも貫く水の槍と言った所か」
13: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:28:13.32 ID:PJ+YFU30o
風の魔人「行きますよ・・・。それぇーーーーーっ!」
ビュォォーーーー・・・!
魔王「おお、何という風力!まさに全てを切り刻む真空の刃」
土の魔人「グフフ・・・。どりゃあーーーーーーっ!」
ゴゴゴゴ・・・!
魔王「むう、巨大な岩石が猛烈な勢いで・・・。これは勇者といえどひとたまりもないだろう」
魔王「・・・そして」チラ
14: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:29:19.01 ID:PJ+YFU30o
テュの魔人「うおおーーーーーっ!」
デロォォーーーーン・・・
魔王「ウエッ・・・。何あれキモッ!手から何出てんのあれ?」
15: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 20:30:15.52 ID:PJ+YFU30o
テュの魔人「ふぅ、ざっとこんな物です」
火の魔人「さすがは、テュを司る魔人どのですな」
水の魔人「我々も負けていられませんね」
風の魔人「テュに手柄は渡さないからなー!」
土の魔人「すさまじい技よ。勇者は災難だな、ガッハッハ」
魔王「あれテュって言うの?テュってなに?」
魔王「みんなの中だとあれが一番強い事になってんの?」
22: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:24:19.67 ID:PJ+YFU30o
魔王「ますますわからん・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・いいや、もうダイレクトに聞いちゃえ!」
23: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:25:14.22 ID:PJ+YFU30o
魔王「ねぇキミ、キミって何の魔人だったっけ?」
魔王「今手から何出してたの?」
テュの魔人「え?ですからたった今ごらんに入れたように」
テュの魔人「テュですよ。私はテュの魔人ですからね」
魔王「そのテュが何かわかんないから聞いたんだけどなぁ」
24: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:26:05.42 ID:PJ+YFU30o
魔王「それで、どうやって戦うの?」
テュの魔人「ええですから、私の出すテュでもって」
25: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:26:33.41 ID:PJ+YFU30o
テュの魔人「勇者をテュまみれにしてやりますよ」
魔王「そこはテュまみれじゃなくて、できれば血まみれにして欲しいなぁ」
テュの魔人「勇者をテュまつりにあげてご覧にいれます」
魔王「そんな血祭りみたいなニュアンスで言われても」
26: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:28:20.65 ID:PJ+YFU30o
テュの魔人「魔王さま、私の力をお疑いですか?」
魔王「いや、疑うとかそういうんじゃないんだけどさ」
27: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:29:50.92 ID:PJ+YFU30o
テュの魔人「では、魔王さま自身に味わっていただきましょうか」
テュの魔人「私のテュを」デロォォーーーン…
魔王「いやいいから!しまってそれ!キモいから!」
28: SS速報VIPがお送りします 2017/07/25(火) 21:32:40.28 ID:PJ+YFU30o
火の魔人「おお、それはいい機会ですな」
水の魔人「食らってみれば、魔王さまもテュの恐ろしさがご理解頂けるでしょう」
風の魔人「魔王さま、テュを食らってみるの?後悔しても知らないよ?」
土の魔人「ガッハッハ、さすが魔王さま。いい度胸ですな」
テュの魔人「大丈夫ですよ、魔王さまなら耐えられます」デロデロォーーーン…
魔王「いや、いいっていいって!」
32: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:44:51.51 ID:/A9ZIqtNo
テュの魔人「では、参りますよ・・・」デロデロデロォ…
魔王「もー、いいってーーーー!」
―――――
―――
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―
33: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:45:18.10 ID:/A9ZIqtNo
魔王「・・・はっ?」
火の魔人「どうされました魔王さま」
水の魔人「ずい分とうなされてたようですが」
風の魔人「悪い夢でも見たんですか?」
土の魔人「汗ビッショリですぞ」
34: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:45:59.76 ID:/A9ZIqtNo
魔王「夢?夢だったのか・・・」
火の魔人「勇者のことが気がかりですかな?」
水の魔人「それならば、ご安心ください魔王さま」
風の魔人「我ら四天王が、勇者なんてひとひねりですよすよ」
土の魔人「大船に乗った積りでご安心召されい」
35: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:46:36.72 ID:/A9ZIqtNo
魔王「ふぅ、夢で良かった・・・」
魔王「そうだよな、あんなわけのわからんヤツが」
側近「魔王さま!ニュースです!」
魔王「ん?何事だ」
36: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:47:28.73 ID:/A9ZIqtNo
側近「勇者が倒されました!」
魔王「なに?まことか?」
火の魔人「おお、それはめでたい!」
水の魔人「やはり、人間ごときが我ら魔族に勝てる道理はありませんでしたな」
風の魔人「あーあ、手柄が取られちゃった」
土の魔人「今夜は祝賀会ですな、ガッハッハ」
37: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:48:39.49 ID:/A9ZIqtNo
魔王「それで、誰が勇者を打ち取ったのだ?」
側近「ええ、テュです。テュの魔人ですよ」
魔王「は?」
38: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:49:07.06 ID:/A9ZIqtNo
火の魔人「やはりか。さすがテュの魔人どのですな」
水「彼のテュの前では、勇者など赤子も同然」
風「ちぇーっ、久しぶりに暴れられると思ったのに」
土「これで我らに逆らうヤツなど居ないだろう、グワッハッハッハ」
魔王「えっ、なにあれ夢じゃなかったの?」
39: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:49:51.57 ID:/A9ZIqtNo
火の魔人「しかし、本当に勇者を倒してしまうとは」
魔王「これも夢であって欲しいなぁ」
火の魔人「まさに、テュの魔人どのの」
40: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:50:19.79 ID:/A9ZIqtNo
火の魔人「おテュがらですな」
魔王「うわぁ・・・」
終わり
41: SS速報VIPがお送りします 2017/09/16(土) 19:52:12.96 ID:/A9ZIqtNo
いいオチが思いつかないで長い間放置になっていました
こんなオチでスイマセン
依頼出して来ます
こんなオチでスイマセン
依頼出して来ます
43: SS速報VIPがお送りします 2017/09/17(日) 02:58:55.42 ID:BVIGALt9O
おテュ