僕「授業参観とかマジでめんどくせー」
1: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:15:32 ID:lgp
生徒A「ああ、やだなあ。なんで授業参観なんてあるんだろ」
生徒B「ホンマそれな」
生徒A「とか言ってホントはたのしみなんじゃねーのお前?」
生徒B「んなわけねえし。授業参観の親とかめっちゃめんどくさいし」
お昼休み。
小学校の校舎はいつも以上にざわついているように見えた。
今日は授業参観の日だった。
5: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:18:28 ID:lgp
僕「僕も授業参観はきらいだな」
生徒B「あ、やっぱりイヤなの?」
僕「そりゃそーだ」
僕「ていうかお前のお母さんってどんなんだっけ?」
生徒B「普通だよ、普通。つーかうちの親と会ったことあるでしょ?」
生徒A「こいつん家の母さんってめちゃくちゃデブなんだよな」
生徒B「うるさいなあ。そういうお前ん家だって……」
さっきからしきりに2人は授業参観をイヤがってるとアピールするしているけど、
ボクには親が来るのを楽しみにしているようにしか見えない。
ちなみにボクは本気でイヤなので盛大にため息をついた。
10: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:20:20 ID:lgp
本日の授業最終日。
ついに授業が始まった。
にわかに教室がざわつきはじめる。
みんながみんな、後ろを振り返ったりして親が来ていないかを確認しはじめる。
親を見つけて手をふるヤツ。
まだ来ない親を探して視線をきょろきょろさせる女子。
中にはうしろを振り返らずに頬杖をついているヤツもいるが、やっぱりそわそわしている。
もちろんボクはちがう。
なぜなら本気で親が来るのがイヤだからだ。
13: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:23:37 ID:lgp
できるならお母さん来ないでくれと、本気で祈っている。
僕(もしかして来ないのか?)
まもなく授業が始まる。
ボクはうしろを振り返った。
しかし、僕の祈りを無視するように授業開始ぴったりの時間に親は来てしまった。
15: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:25:11 ID:lgp
視線が会う。
僕(なんで来た?)
という視線を一瞬だけ送ったが、僕の親はウインクを返してくるだけだった。
明らかに浮いているということを自覚してないのだろうか?
まあ、帰ってくれとも言えないので、
僕は誰にもバレないようにため息をついて、黒板を振り返った。
17: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:27:19 ID:lgp
放課後。
授業参観は終了して、教室はすっかり普段の姿に戻っていた。
生徒A「やっぱりお前の母ちゃんブサイクだったな」
生徒B「はあ? お前の母親だって澤穂希みてえなくせに」
生徒A「さすがにそれは言いすぎだわ」
まだ教室に残っていた2人だけがくだらないやりとりをしていた。
18: 名無しさん@おーぷん 2015/09/26(土)13:27:53 ID:lgp
生徒A「でもひとりだけ、バアちゃんみたいな人いたよなあ」
生徒B「いたいた! めっちゃ浮いてた!」
そんなふたりの会話に僕は入った。
僕「そのバアさんな、ボクのお母さんなんだよ」
2人が目を丸くして言った。
「「なんで先生のお母さんが来てたの?」」
お わ り