彡(ﾟ)(ﾟ)「最後まで読んだのに犯人がわからへん……」

　
(　･`ω･´)「そうだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「………」

─── 真弓バイオ研究所

彡(ﾟ)(ﾟ)「…ええと、もう一回確認しますけど、中国の…ゴキブリ養殖所？」

(　･`ω･´)「そうだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんでっかそれ」

(　･`ω･´)「ポジハメ研究員、説明を。」

(*^◯^*)「分かったんだ！　このタブレットを見るんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はあ…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「これは……えらいデカい工場やな…」

(*^◯^*)「四川省西昌市にあるゴキブリの養殖場なんだ。」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はあ…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「寒くなってきたなあ、空気も乾燥してきたし」

彡(ﾟ)(ﾟ)「風邪には気をつけんとな、ほっとレモンでも飲むか」

男「あのー、そこの方、ちょっとええですか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ん？　なんや？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやこのおっさん、手にラッパ持ってるで……」

男「えーとですね、私、お薬を届けに来たんですけど」

男「これが、塗り薬なのか飲み薬なのか分からへんで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はあ、どんな薬なんや？」

男「まず量が一兆リットルほどあって」

彡(ﾟ)(ﾟ)「少なくとも飲み薬ちゃうな」

(´・ω・｀)「大変だよ！お兄ちゃん！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「一体どうしたんや？そんな血相変えて」

(´??ω??｀)「海馬サマがデュエルで負けたんだよ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ファッ！？あの金持ちのボンボンがか？」

(´・ω・｀)「武藤遊戯て人が海馬サマの青眼ドラゴン3体を一瞬で全滅めつめつしたんだよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「遊戯…！？知らんなぁ」

(´・ω・｀)「こんな人だよ」写真ｽｯ

彡()()「ファッ！？なんやねんこの髪型…」

彡(^)(^)「こんな奴に負けるわけあらへんやろ」

(´・ω・｀)(髪型ならお兄ちゃんも負けてないと思うけどなぁ…)

　
────

　ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

(´･ω･`)「やきうくん、ドッジボールしようよ」　

彡(ﾟ)(ﾟ)「いや、ワイは…」 ｺﾞｿｺﾞｿ

彡(ﾟ)(ﾟ)「本を読むわ」 ﾊﾞｻｰ

(´･ω･`)「ほんと本読むの好きだね。さすが図書係」

彡(ﾟ)(ﾟ)「もうワイらも小6やろ。　ドッジボールなんかより本を読んで教養深めるんやで」

(´･ω･`)「キョーヨー？　よくわかんないけど、じゃあ僕も何か読もうかな」 ｺﾞｿｺﾞｿ

彡(ﾟ)(ﾟ)「何読むんや」

(´･ω･`)「ええと、今借りてるのは、少年探偵団と、SFのやつと、ハリーポッターだよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんや、ガキっぽいラインナップやなぁ」

(´･ω･`)「ふえー？　おもしろいよー？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイはお前らみたいなガキとはちゃうからな。　大人の小説読んどるんやで」

(´･ω･`)「へぇ、どんなの読んでるの？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「これはな、村上春樹って人の小説なんや。大人の小説なんやで」

(´･ω･`)「はえ＾～　すっごい（小並）」
　

パッパ「お前はいっつも暗闇で何を見ているんだ？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「えっ…」

パッパ「父さんはそのpillowsとかいうバンドをよく知らない」
パッパ「でも働かず生きようなんて思い上がりなんだよ」
パッパ「父さんはな、悔しくて泣いた、胸が痛くて泣きそうだ」
パッパ「お前が最後に笑った記憶を思い出せない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…」

パッパ「でも働いたらすべてが変わるかもしれない、何も不安じゃない」
パッパ「終わりだよって、諦めなって思わないでほしい」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…」

パッパ「お前が働くことが父さんのエネルギーなんだよ」
パッパ「人生は一度きりの主演作品だ、今しかない時なんだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…」

パッパ「世界が笑っても、飛べなくても不安じゃない」

パッパ「I think I can、Life is beautiful」
パッパ「お前もいつまでも逃げないで眩しい世界の扉を開けよ、生まれ変わる朝が来た」ｱｳｲｪｰ

彡(；)(；)「…」

(*^◯^*)「そうなんだ！今ものすごく若くていい投手が欲しいんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そんな都合のいい選手簡単に見つかるわけないやろ」

(*^◯^*)「そうはいかないんだ！本当困っているんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「まあ確かお前のチーム今ぶっちぎりの最下位やっけ？お前もそろそろ成果上げないとクビやろな」

(*^◯^*)「ぶっちぎりじゃないんだ！『最下位争いしていて』最下位なんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あっそっかぁ…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どいつもこいつも、ただただ現状を受け入れて……その現状を変えようともしない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「会社を回す歯車として、いいように使われてるだけなのに……あいつらはそれを甘んじて受け入れとる」

彡(ﾟ)(ﾟ)「仕事キツイ？ 行きたくない？ 残業多い？ 給料少ない？ パワハラ？ モワハラ？ 鬱病？ 自殺したい？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「口だけ！ みんな口だけや！ 文句だけピーピー言って、自分の判断で働く場所すら決められないクズ！ 逃げたら負けとか言う、下らないプライドだけ持っとるどうしようもないカス！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そいつらが作ってるのが今の国や。 腐っとる、何もかもが……あちこちから腐敗臭が止まらないンゴ」

彡(●)(●)「なら、社会人の中で、唯一腐っていないワイが、この国を変えるしかないやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「な、原住民……お前もそう思うやろ？」

(´・ω・`)「通り魔事件でも起こして、機動隊にあっさり殺されればいいのに(おにいちゃんならできるよ！)」

彡(ﾟ)(ﾟ)「いや、それすら正しい表現ではないことに気付く」
彡(ﾟ)(ﾟ)「時の流れには誰しも抗うことはできないが、その価値は万人にとって等しいわけではないのだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやおんちゃんか…別に悩みなんてないで」